ライター
平成11年 SUZUKI GSX 1300 R HAYABUSA【昭和vs平成 名車烈伝】
計測ミスがなかったら出ていた「幻の大記録」
今からおよそ30年前の1990年、初めて実測300㎞/hオーバーを体験した。バイクはZZ−R1100のチューニング車。理由は単純。「誰もやらないならやってやる!」だ。自ら好き好んで挑んだことだが、あの頃、日本で公式にその「大台突破」を証明するのは簡単なことではなかった。
その速度をバイクで出したことを証明するには公式のテストコースが必要。それがJARI(日本自動車研究所)の高速周回路(通称・谷田部の周回路)だ。そこは190㎞/hで走れるように設計されたバンクふたつを、1㎞強の直線でつないだだけのコース。ここを設計速度を100㎞/h以上オーバーし...
ライター
【平成11年 SUZUKI GSX 1300 R HAYABUSA】300㎞/hワールドの扉をこじ開けたアルティメット・スポーツ!!【昭和vs平成 名車烈伝】
幾多の名車・ヴィンテージが生まれた昭和と
技術革新でオートバイが急速に進化を遂げた平成。
しかし、もうすぐ新元号。新しい時代に突入する前に
歴史に残る名車烈伝をお送りします。
いつまでも忘れない、今でも乗りたい珠玉の名車たち。
徹底したシミュレーションが生んだ300㎞/hの世界
20世紀も終わりに近づき、21世紀の幕開けが迫ろうとしても、バイクの世界で「300㎞/h」はまだ未知の世界に近かった。誰もが到達できるものではなく、その速度域に挑戦すること自体が危険で無謀な冒険だったし、当時はそんな性能をたやすく出せるマシンなどなかった。GSX1300R・ハヤブサは、そんな「300㎞/h」を出す...