ライター
「最初の一台でも、最後の一台にもOK」『HONDA CB400SuperFour/SuperBol d'or』(2014年)#試乗インプレ
文句の付けようのない世界一のヨンヒャク
CB400SF/SBに関する原稿には毎回書いているけど、この2機種は紛れもなく「世界一のヨンヒャク」だ。粗探しが得意な専門誌のレポーター達からでさえ、このオートバイへの不満は聞いたことがない。
400㏄という排気量区分は事実上、日本独自のもの。
その日本の二輪市場は80年代をピークに30年間で大幅に縮小し、96年には大型二輪免許が教習所で取得できるようになって大型車に人気が移った。
メーカーにとって販売台数を見込めない400㏄クラスは「割に合わない」製品になってしまったのだ。
80〜90年代には覚えきれないほど多くの車種があった400㏄モデルが続々...
ライター
『一台四役』のヘルメット?? NOLANがアドベンチャー仕様からオープンフェイス仕様まで対応する万能ヘルメットを発売!
ジャンルやシーンを問わないから、ツーリングに最適!
イタリアの兄弟ブランドであるNOLANとX−liteはモトGPやWSBで多くのライダーが着用していることから日本ではレースイメージが強いが、ラインアップ全体で見るとツーリング向きの製品がメイン。そして新たに登場したのが、1個でアドベンチャー、フルフェイス、モトクロス、ジェットの4種類にスタイルチェンジできるN70-2Xだ。
帽体は超高強度のレキザン(ポリカーボネート)素材。日本仕様はSG規格適合だが、ベースとなっているイタリア仕様はECE規格適合で、シールドもECE規格クリアという1ランク上の安全性を備えている。
被り心地は全体にソフト...
ライター
「ホンダV4の音とフィーリングに酔おう!」『HONDA VFR800F』(2014年)
分別のあるライダーに乗ってほしい一台だ
「ホンダのV4エンジン」と聞いて、ワークスレーサーのNR500や750が浮かぶベテランは多いはず。
僕はNR500の全日本鈴鹿大会優勝を目の前で見てたけど、メインストレートを全開で駆け下る2万回転の官能的なサウンドは今もはっきり覚えている。
82年にV型4気筒のVF750シリーズが市販されて以降、ホンダはV型と直列、2種類のエンジンを競わせるようにニューモデルを投入してきた。
現在もモトGPマシンのエンジンはV4、スーパーバイクは直4だ。
このVFRは運動性能と快適さのさじ加減を、速度レンジの高いヨーロッパの交通事情に合わせたスポーツツアラー。
そ...
ライター
イタリアの名門ブランドが放つ上質なネオレトロスクランブラー「FANTIC CABALLERO SCRAMBLER250」(2019年)#試乗インプレ
各部の上質な造りに感じるファンティックの「本気」
1968年にイタリア北部で創業し、70年代から80年代までエンデューロ界やトライアル競技で世界に名を馳せたファンティック。
その性能と品質は高く評価されていたが、90年代中盤から経営破綻→再建を繰り返したこともあり、日本国内ではこれまであまりなじみがなかった。
だが、今回新たにサインハウスが日本代理店となって新生ファンティックの取り扱いを開始。中でも売れ筋となりそうなのが、このスクランブラー250だ。
ルックスは最近流行のレトロスクランブラーだが、車体をじっくり観察するほどにファンティックの「本気度」が伝わってくる。
クロモリ鋼管にアルミ...
ライター
厳しい環境で磨き抜かれたタフな走り! タイホンダ 「WAVE125i CAST WHEEL」(2019年)を試乗インプレッション!
シフトチェンジを楽しむカブタイプの魅力も光る
東南アジア諸国の生活に密着した乗り物といえば排気量125㏄以下のオートバイ。
都市部ではオートマチックのスクータータイプが若者を中心に人気だが、路面状態が悪く、重い荷物を積むことが多い地方では前後17インチホイールを装着し、マニュアルミッションを備えた「ファミリータイプ」と呼ばるオートバイが人気だ。
タイホンダで生産されるウェーブ125iは、数あるファミリータイプの中で最も豪華な装備を与えられたモデル。
複雑な面構成のパネルで覆われたボディに大径キャストホイールというルックスは、まるでヨーロッパで人気のハイホイールスクーターのようだが、乗り降...
ライター
チェーン給油を無駄なく確実にできる秘密アイテム付き!「ENUMA CHAIN EKメン」
チェーンを囲む箱形にして、一度で全体に吹ければもっと便利かも
編集スタッフやオートバイ女子部の個人車両のドライブチェーンを見ると、オイルと泥汚れが混ざってネトネトになっていたり、油分か無くなって回転時にキシミ音が出る、プレートに錆が浮いている、ということが珍しくない。
チェーンのコンディションによっては走行性能が落ち、破断などのトラブルも発生するから、500㎞に一度くらいは自分でチェーンをチェックして、必要ならメンテナンスしよう。
通常のチェーンメンテナンスは、
①チェーンクリーナーを吹いて浸透するまで15分ほど待つ
②ブラシで擦りながらクリーナーを吹いて汚れを除去
③ウエスで汚れを拭い...
ライター
洗車時や急な雨のときに大活躍!「PROSTAFF カッパの足」
耐久性もよし、携帯性もよし
防水ライディングウエアかレインスーツを着ていれば雨でも快適、と言いたいところだけど、ライディングシューズ/ブーツの中まで浸水すると足が冷えるし、何より気持ち悪い。
そこで見付けたのが洗車関連ケミカルで有名なプロスタッフから発売されている携帯用長靴『カッパの足』だ。
要するに靴やブーツの上から履くビニール製のオーバーブーツで、使わないときはコンパクトに畳めることが特徴。
タンクバッグやシートバッグに入れても嵩張らない。
本来は洗車時の靴濡れを防ぐために開発された用品だが、ソールには滑り止め加工が施されているし、サイドファスナー部にはフラップも付いているからツーリ...
ライター
使いやすさ抜群のレバーロックに、小型軽量モデルが誕生『VICE GUARD ダイヤルレバーロック』
シンプルで使いやすく、持ち運びも楽で低価格
物理的にオートバイを移動できなくする盗難抑止アイテムとしてはU字ロック、チェーン、ディスクロックの3種類がメジャーだが、徐々に認知度を上げているのがスロットルグリップに固定してフロントブレーキレバーを握った状態にするレバーロック。
間違いなく目に入る場所に装着するので外し忘れて走り出してしまう心配がないし、視覚的な盗難抑止効果も高い。
ミツバサンコーワのレバーロックには振動を検知するとアラームを鳴らすバイスガードⅡがあるが、新登場したダイヤルレバーロックは、軽くて頑丈なアルミダイキャスト製ボディと任意に設定できる3桁のダイヤルキーを組み合わせ、...
ライター
気軽に着られるプロテクター内蔵ベスト『BODY REGULATOR ダブルプロテクトインナーベストYKP-301』を試してみた!
着心地の軽さ、動きやすさが特徴
ライディングジャケットのほとんどは転倒時にダメージを受けやすい肩と肘に樹脂製プロテクターが装着されていて、背中や胸にもプロテクターを内蔵したフルプロテクション仕様も増えている。
だが、手持ちのジャケットや革ジャンにはプロテクター類がないので不安、という人も少なくないはず。
そこで紹介するのが総合用品商社の山城が企画し、全国のレッドバロンと二輪用品量販店で発売しているプロテクター内蔵インナーベストだ。
ベスト部分は高い伸縮性によって身体にフィットする生地を使用し、サイドにメッシュ生地を採用して換気性能も確保。
胸部プロテクターはエアバッグジャケットでお馴染み...
ライター
人気の「カムイ」がシールドやサンシェードまで一新してツーリング適性を向上!『Kabuto KAMUI-III』
紫外線99%、赤外線74%カットの新シールドと、長いインナーサンシェード
優れた空力特性でライダーの負担を減らす帽体デザインや、ソフトなフィット感の内装、眩しい日差しを遮るインナーサンシェードの装備などで特にツーリングユーザーから高い評価を得ているカムイ2だが、さらに実用的な進化を遂げたカムイ3が登場した。
大好評のインナーサンシェードは縦方向に長くなり、目の下側から回り込んでくる光もシャットダウン。
シールドは紫外線に加えて赤外線もカットする帝人製の「UV&IRカットシールド」を新採用し、日射熱によるヘルメット内部の温度上昇を抑えている。
帽体は高速走行時のリフトやブレを抑えるウェイク...