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【絶版名車解説】カワサキ「Z1300」1979年|世界を驚愕させた超ド級6気筒!
カワサキ「Z1300」特徴
ジェントルな乗り味で欧州でロングセラーに
Z1を超えるフラッグシップモデルを目指して開発されたZ1300は、カワサキ初の6気筒エンジン搭載車。同時期に登場した6気筒スポーツ、ホンダのCBXが空冷DOHC4バルブユニットだったのに対して、Zは水冷のDOHC2バルブで、マシンコンセプトは大きく異なっていた。
カワサキが目指したのは、北米市場のニーズを満たす、豪華なクルーザー志向のツアラーモデル。120PSの大パワーを誇り、最高速も225km/hに達したが、狙ったのはあくまでジェントルで快適な走りだった。
注目の6気筒ユニットはエンジン幅が広がることを嫌った、超ロン...
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【絶版名車解説】ホンダ「CBX1000」1979年|圧倒的な美しさと存在感の空冷6気筒!
ホンダ「CBX1000」特徴
欧米市場制覇を狙った入魂の空冷6気筒!
CB750フォアは国内市場で予想を超える人気を獲得したが、欧米では1972年に登場したカワサキZ1にシェアを奪われた。そこでホンダは「ノルマンディ上陸作戦」と銘打ったプロジェクトを発足。GPレーサー譲りの精緻なメカニズムを備え、新たなフラッグシップとして誕生したスーパースポーツがCBXだ。
圧倒的パフォーマンス、存在感を重視して採用されたエンジンは1047ccの並列6気筒。パワーは実に105PSに達し、最高速度225km/h、0-400m加速11.65秒は当時世界最速のものだった。
6気筒の美しいエキパイを誇示するため...
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【絶版名車解説】カワサキ「W1SA」1971年|ビッグバイク時代の幕開けに輝いた一台
カワサキ「W1SA」特徴
スポーティなルックスと豪快な走りで大ヒット
1960年代に川崎航空機と合併を果たしたメグロ(目黒製作所)のマシン・メグロK1(スタミナ)をルーツとするビッグバイク、650W1が登場したのが1966年。当時最大排気量のモデルだったことや、独特のパルス感やサウンド、豪快なパフォーマンスで、国内はもとより北米市場でも好評を博し、Wはカワサキを代表する本格的な世界戦略車として発展していくことになる。
1970年代に入ってもW人気は堅調で、キャブトンマフラーやショートフェンダーを備えたW1S、国内仕様のW1スペシャルが好評だったが、主たるマーケットであるアメリカで、左チェ...
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【絶版名車解説】カワサキ「Z1000Mk-II」1978年|時代を創った美しき“角Z”
カワサキ「Z1000Mk-II」特徴
全てを見直し、一新してZの新たな魅力をアピール
排気量の拡大こそあったものの、Z1が登場してからしばらくの間、Zシリーズは基本設計はZ1のものを引き継ぎ、大きな変更をせずに継続してきたが、1979年にエンジン、車体ともに大きな手直しを受けることになる。それがZ1000Mk-IIだ。
エンジンはボア×ストロークこそZ1000と同様だったが、ピストンやクランクなどのムービングパーツを一新。トランジスタ点火やキャブレターの変更などと合わせ、パワーは実に93PSに向上。これに合わせて車体も強化、フレーム剛性もアップされた。
前年に登場した派生モデルのカフェレ...