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ハーレーダビッドソン FXDLS ローライダー S 「黒金の思い出は最新モデルに」【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第12回(撮影2016年)
忘れられないローライダーのビキニカウル
撮影日が11月だったから2017年モデルの追加ラインナップだったはず。編集者に次の撮影は「ローライダーのカスタム的な」と聞かされて期待が高まった。
当日ご対面したローライダーSはブラック&ゴールドでシックに決めたこの上ないクールな佇まい。ビキニカウルとシングルシートが走りのハーレーであることを主張している。
ローライダーSの登場の背景には映画の影響があると聞いたことがある。でも俺にはクラブスタイルもXLCRも関係なく、別のストーリーがあった。
1986年、初めてのアメリカ取材の際に訪れたデイトナ。派手にカスタムしたハーレーが集うメインストリートから...
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ヤマハ SR400「原点を問い続ける一台」【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第11回(撮影2015年)
クラシックバイクで最も洗練されたSR400
ヤマハSR400が個人的に気になっている。
1978年のSRのデビューは高校生の時に雑誌で見た。ちなみに78年はキャンディーズが解散、サザンオールスターズがデビューした年。時代は勢いよく新しいものへと流れていた。
SRと同時デビューしたヤマハのラインアップは2気筒や3気筒エンジンへと突き進む中、SRは異色のビッグシングル。ご存知通り、40年間もほぼそのままの形で生産されて、現在でも新車で購入できる。
SRはカスタムベース車としても人気。でも俺はノーマルの形が好きだ。ここからはSRに目が眩んだ俺のお惚け話を聞いてもらおう。
自分の青春時代である7...
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ホンダ CB400 SUPER FOUR(撮影2016年)「400ccならではの旅」【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第10回
能登路をゆっくりと。大型バイクにはない魅力がある
今回の被写体はホンダCB400SF。ネイキッドのスーパーフォア。『ゴーグル』で当時行なっていた、ホンダCBでゆくツーリングインプレの連載で、舞台は能登だった。
CB400SFは中型免許取得の時に教習車としてお世話になるバイク。たぶん日本のライダーに最も多く乗られているバイクだろう。
この上なく乗りやすく、ツーリングにもぴったり。名車の多いCBシリーズの中でも、CB1300SFと共に最も長く生産されている。
ロングセラーゆえにカラーバリエーションも数え切れないほど。白赤がお馴染みだが、撮影車は2016年に追加されたチタニウムブレードメタリッ...
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スズキ Vストローム250 ABS②「オートバイの格好良いとは何か」(撮影2017年)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第9回
250で本格的なアドベンチャーを上回る個性
オートバイは「格好良い」が一番大事だと思っている。
でも格好良いという物差しは、人それぞれ目盛が違う。
スーパースポーツが好きって人もいれば、ネイキッドやクルーザーが好きって人もいる。アドベンチャーのワイルドなルックスが気になってる人も増えているだろう。
好きになっちゃえば、そのオートバイが一番格好良いってことになるけれど、そのせいかデザインについて解説するメディアは少ない。
そんな二輪メーカーでユニークなデザインを連発するのがスズキだろう。
俺的にそのスズキの中でも注目したいのが、このVストローム250だ。
シリーズの中でも1000や650を...
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スズキ Vストローム250 ABS「雨雲を突き抜けた先に」(撮影2017年)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第8回
多少の無理が、得も言われぬ絶景を引き寄せる……こともある
今回の写真はモーターマガジン社のムック『アドベンチャーズ』に掲載されたのもの。
福島県の猪苗代湖や磐梯山はライダーにはお馴染みのツーリングエリア。アドベンチャーバイクにふさわしい景色の中で極上の撮影できるはずと、このスズキVストローム250のロケ地に設定した。
仕事の都合で撮影の前日の深夜に福島市内の宿に入ることになった。寝る前に早起きが好きな編集者と明日の撮影の打ち合わせをする。
「磐梯吾妻スカイラインのつばくろ谷で、日の出の時間にシャッター押したい。午前4時に出発な。出発ってのはホテルの部屋のドアを出る時間じゃなくて、Vストの...
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ハーレーダビッドソン XL883「1989年式のハーレーを撮って乗って感じた事」(撮影2012年)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第7回
広報車を使えないタイヤテスト。編集者が所有する古いハーレーに履かせて、撮影することに
写真のハーレーは編集者の所有車で、1989年式のスポーツスター883。
ミドルサイズハーレーの代名詞でもある883は、1985年に現代的なエンジン設計を取り入れたモデル。当時米国内では3,995ドルで売り出された。
その後、少しずつ進化しエンジンはインジェクションになったが、基本的には変わらずに今でもIRON883というモデルがラインナップされている。
さて、普通のハーレーの撮影ならストレートを優雅にのんびり走っている絵が浮かぶ。
でもこの撮影はミシュランの曲がれるハーレー用タイヤのテスト。883でコー...
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「大人の男に似合うカスタムハーレーを写す喜びとは」ハーレーダビッドソン FLHR ROADKING(2016)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第4回
35年前に雑誌業界に入ってからずっと様々な媒体でカスタム車を撮る仕事があった。
それだけカスタムはポピュラーってことだろう。たまには無茶な改造車もあったが、キレイにまとまっているカスタム車は見るのも撮るのも楽しい。
カスタムはオートバイを自分色に染める様な行為だが、そこには自分そのものが反映されているはず。
ひとつのパーツをこだわりを持って替えていくのもカスタム。プロが仕上げたセンス良いコンプリートカスタムを大人買いするのもわるくない。
『ゴーグル』でハーレーのカスタム車を掲載するのはレアケースだった。2016年の掲載時、この写真を使ってカスタムについて魅せるページを作った。
ご覧の通り...
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ホンダ CB1100EX(2015)「クラシックなCBで霊山から眺めた景色」【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第2回
皆さん、こんにちは。連載2回目となる今回はホンダ「CB1100EX」の登場です。
この写真は2015年にゴーグル誌のCBの連載で撮影したもの。
日本の各地をツーリングしながら、CBの良さを再確認するという連載だった。CBシリーズはどれもよく出来たバイクだから、どこを走っても快適で楽しい。
俺としてはいろんなシーンでCBを撮影できて嬉しい仕事だった。
CBはホンダの代名詞ともいえる製品ブランドだが、その中でもCB1100EXはスポークホイールやシートなど最もクラシック寄りな1台。
現行車は2017年にモデルチェンジして、フランジレスの燃料タンクなどいっそう質感が増した佇まいを獲得している。...