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バイクの〈電子制御サスペンション〉とは? その歴史と機構を解説!【現代バイク用語の基礎知識2019】
ELECTRIC CONTROL SUSPENSION(電子制御サスペンション)は、最先端の車両制御システムとして、注目を集める機能
【主な機能・効果】
1.ボタンひとつでセッティング変更可能
2.安全性、快適性、スポーツ性の共存
【主な採用モデル】
ホンダ CBR1000RR SP2、カワサキ Ninja ZX-10R SE、ヤマハ YZF-R1M、KTM 1290スーパーアドベンチャー、ドゥカティ ムルティストラーダ1200Sなど
電子制御サスペンションは、ライダーの好みに応じて前後サスペンションのダンパー特性をボタンひとつで調整できるシステムから始まった。
2004年のBMW「K1...
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スクーターから高級車へと採用機種が増え始めた〈スマートキー〉を解説【現代バイク用語の基礎知識2019】
安全・安心・便利の3拍子。近年では高級車を中心に普及した「スマートキーシステム」
【主な機能・効果】
1.キー不要で始動時の煩雑さを低減
2.イモビライザー機能も加えて盗難抑止
【主な採用モデル】
ホンダ PCX、フォルツァ、ゴールドウイング、ヤマハ XMAX、BMW R1250GS、F850GS、ドゥカティ ディアベルなど多数
始動時にイグニッションキーを差し込むことなく、ボタンやスイッチひとつで走り出せる、イージースタートが魅力のスマートキーシステム。
ライダーが携帯するキーフォブ(携帯機)と車両のECUとの間で電波を使って通信を行ない、通信が成立してキーが認識されればセキュリティが...
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「フィンガーフォロワー」とは?最新のスーパースポーツ車に採用されるロッカーアームを解説【現代バイク用語の基礎知識2019】
従来の直打式有利説を技術の進歩で覆した「フィンガーフォロワー」
【主な機能・効果】
1.バルブの運動質量の軽量化
2.高回転化に有利
カムシャフトの回転をバルブに伝えるロッカーアームには、回転軸がアームの中間にあるシーソー式と、アームの端にあるスイングアーム式の2種類あり、スイングアーム式は「フィンガーフォロワー」とも呼ばれる。
1本のカムで吸排気両方のバルブを開くOHCではロッカーアームが必要不可欠で、そのほとんどがシーソー式を採用。
一方、DOHCでは、カムが直接バルブを押す直打式とロッカーアーム式が混在。部品配置の関係から、使われているロッカーアームはフィンガーフォロワーだ。
これ...
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「LMWアッカーマン・ジオメトリ」とは? 前二輪モデルの登場で生まれた新機構【現代バイク用語の基礎知識】
最大45度のバンク角でも高い旋回性を確保するヤマハ「ナイケン」の要
【主な機能・効果】
1.コーナリング中の前2輪の旋回性向上
2.スムーズなコーナリング特性の実現
アッカーマン機構とは、四輪に採用されている前輪ステアリング機構で、ハンドルを切った際、コーナーの内側にあるタイヤの切れ角が大きくなるように動くメカニズムのことである。
これにより、コーナリング時、前二輪の旋回の中心点が同心円上に揃うため、スムーズな旋回ができる仕組みだ。
フロントを二輪としたLMW(リー二ング・マルチ・ホイール)であるヤマハ「ナイケン」もこのアッカーマン機構の一種を採用している。
それが「LMWアッカーマン・...
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バイクの「クイックシフター」「オートシフター」とは? 大型スポーツモデルを中心に標準装備車が増加中【現代バイク用語の基礎知識】
シフトダウンに対応したオートシフターも増えてきている!
【主な機能・効果】
1.ロスのないシームレスな加速
2.コーナリングに余裕が生まれる
ロードレースでは、加速中にシフトアップする際のタイムロスを少しでも減らすために、アクセルを一瞬戻してシフトアップし、すぐにアクセルを開ける、いわゆるノークラッチシフトが当たり前に行なわれていた。
その「一瞬アクセルを戻す行為」を電子的に行なって、さらにタイムロスを減らそうと開発されたのがオートシフター、別名クイックシフターだ。
加速中、アクセルを開けたままペダルをシフトアップすると、それをセンサーが感知して一時的に点火をカットしてアクセルを戻したの...
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ハイエンドスポーツモデルに採用されている「エンジンブレーキコントロール」とは?【現代バイク用語の基礎知識】
減速時のエンブレ特性も自由自在! スロットルをわずかに開けてエンジンブレーキを緩和する
【主な機能・効果】
1.急減速時のリアタイヤの暴れを緩和
2.スムーズなコーナー進入をサポート
走行中にアクセルを閉じると発生するエンジンブレーキ。
適度なエンジンブレーキは制動距離を短くし、コーナーに進入するきっかけとなるが、全開走行から一気にアクセルを戻したり、それにシフトダウンが絡むと、過大なエンジンブレーキがかかってリアタイヤがハネ回り、安定性を損なうことがある。
このシチュエーションはロードレースで頻繁に発生するため、1970年代後半のロードレースシーンで、過大なエンジンブレーキをクラッチで...
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「アシスト&スリッパークラッチ」とは? 中型バイクにも採用され始めたこの機構の仕組みと効果を解説【現代バイク用語の基礎知識】
クラッチ操作性の良さで250ccにも装備され始めている!
【主な機能・効果】
1.急減速時のリアの暴れを抑止
2.クラッチ操作が軽くなる
かつてエンジンブレーキが強くかかる大排気量車を中心に装備されていたバックトルクリミッターが、アシスト&スリッパークラッチと名称を変えて400ccや250㏄クラスにも採用されるようになった。
現在のアシスト&スリッパークラッチは、クラッチハウジングとクラッチセンターが、斜めに噛み合っているのが最大の特徴。
エンジンブレーキによるバックトルクがかかると、斜めの噛み合いに沿ってクラッチセンターがクラッチハウジングから離れる方向にスライドし、半クラッチ状態にな...
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バイクの〈VVT〉とは?「バリアブル・バルブ・タイミング」の仕組みを解説!【現代バイク用語の基礎知識2019】
カムシャフトの回転角をずらすことでバルブタイミングを変化
【主な機能・効果】
1.扱いやすさとパフォーマンスを両立
2.快適性と燃費の向上
4ストエンジンは吸排気バルブの開閉タイミング、いわゆるバルブタイミングで基本的な性格が決まる。
そして、決められたタイミングでバルブを開閉するのがカムシャフト。
高回転域のパフォーマンスを優先してバルブタイミングを決めると、低中回転域のトルクやレスポンスが低下するのも、エンジンがそもそも持っている避けられない特性だ。
高回転域のパワーと低中回転域のトルクを両立させる方策として、バルブタイミングを変化させるシステムを採用したのは、91年のスズキ・バンデ...
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バイクの「トラクションコントロール」とは? いまやスポーツバイクの必需品!【現代バイク用語の基礎知識】
トラコンは、走る楽しみを広げるライダーサポートシステム
【主な機能・効果】
1.安全性、安心感の向上
2.滑らかで効率的な走りをサポート
発進時や加速時のリアタイヤの空転を検知、抑制し、安全性や安心感の向上に大きく貢献するトラクションコントロール。
いまや、高性能スポーツモデルを安心して走らせるのに欠かせないシステムとなっている。
国産市販車で初めてトラクションコントロールを採用したのは、1997年に発売されたヤマハの2スト・トレールモデル「ランツァ」。
燃料タンク下に置かれた8ビットマイコンがエンジンの回転上昇率を監視し、リアタイヤの空転によってエンジン回転数が一気に上昇した場合に、点...
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ホンダ車のDCT〈デュアル・クラッチ・トランスミッション〉とは? 仕組みやメリットを簡単に解説【現代バイク用語の基礎知識】
DCTは、トランスミッションの新時代を切り拓いた!
【主な機能・効果】
1.オートマチック感覚のイージードライブができる
2.シフトチェンジの高効率化
バイクに対するニーズが多様化する先進諸国において、「操作が簡単で、快適に楽しく走れる」という要望に応えるべくホンダが開発したのが、DCT「デュアル・クラッチ・トランスミッション」。
既存の有段式トランスミッションをベースに自動発進、自動変速を実現したもので、大排気量スポーツバイクにも対応できる点が大きな特徴だ。
すでに四輪で実用化されていたものを世界で初めて二輪向けに転用したもので、メインシャフトを二重構造としてそれぞれにクラッチを連結し...