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【インプレ】カワサキ「Ninja H2 SX SE+」(2019年)〝魔法の足〟を手に入れた極上のハイパフォーマンスツアラー!
魔法のような快適さを楽しめる上質スポーツ
ニンジャH2SXは非常に優れたスペシャリティバイクだ。
おそらく世の中でもっとも強烈なダッシュ力を発揮するだろうH2の過給エンジン、フレームを母体として生まれた「ツーリングスーパースポーツ」だ。
SX用の過給エンジンはH2とは違い、過給器系のチューンを抑えることによって、暴れん坊のH2より格段にリニアなパワードライバビリティを手に入れている。
しかも、あらゆる速度レンジからの瞬発力はZXー14Rと同等か、いくらか速い。
それでいてあらゆるライディングアシスト機構が、ウイリーやホイールスピンをさせることなく加速させるので、猛烈な速さを実現する。
そ...
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スーパーバイク最強の1台!『KAWASAKI NINJA ZX-10R SE』#試乗インプレ
サスに加わった「知能」が抜群の働きをみせる
ZXー10RSEは昨年試乗したZXー10RRのストリート用ハイグレードバージョン。
ホモロゲモデルのRRに対し、こちらは峠道からサーキットまで、幅広い走行条件下で上質な走りを目指したモデルだ。そのために、カワサキはサスに「知能」を与えた。
国産としては初になる、ショーワ製の電制セミアクティブサス・KECSの採用である。
このサス、ユニットのベースとなっているのは10R用のバランスフリーショック。
強力な減衰を無駄なフリクションがなくスムーズに発生させられる優れモノだ。
それが路面状況やモードに合わせ、リアルタイムで減衰力を変える。
「ロード」「...
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峠道でこそ輝く!? 新型「KATANA」試乗インプレッション!
短く低く、そして軽いNewカタナ!
スズキの「カタナ」というブランドは、今なお世界中にファンを擁するストリートモデルのレジェンドだ。デビュー当時、他に類を見ない個性的なスタイルと、最高レベルの性能を誇っていたスズキのスポーツモデルをベースにした車体構成で、当時の若者の度肝を抜くには十分すぎるインパクトだった。
そして、2019年。カタナはかつてのテイストを少しだけ残した外観デザインを与えられ、全てをリニューアルして市場に甦った。それが今回日本で初披露された、この新型KATANAだ。
このKATANA、骨格やエンジンの原点はGSX-R1000になる。直接的なベースはGSX-S1000だが、...
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「RS」はエンジンに細工がある!?【HONDA CB1100RS】(2017年)
70~80年代を受け継ぐ名車たち
全てを一からつくり上げたニューモデルもあれば、過去のモデルからイメージ、デザイン、技術を受け継いだオートバイもある。このページでは、70〜80年代のオートバイから「何かを」受け継いだオートバイの例を少しだけ紹介してみよう。
カフェテイストの走りを楽しめる1台
RSのカフェレーサーテイストを演出している「主役」は、前後17インチのキャストホイールとゴールドフィニッシュの前後サス。ボリューム感あるタイヤと足回りをアクセントにして、かなり勇ましく見える。跨がっても、少し硬めに感じるタックの入ってないシートや低めのハンドルなどが、乗り手のスポーツ心を刺激する。
...
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MotoGPマシンを公道で愉しむ「夢」のスーパーマシン【平成29年 HONDA RC213V-S】
幾多の名車・ヴィンテージが生まれた昭和と
技術革新でオートバイが急速に進化を遂げた平成。
しかし、もうすぐ新元号。新しい時代に突入する前に
歴史に残る名車烈伝をお送りします。
いつまでも忘れない、今でも乗りたい珠玉の名車たち。
※オートバイ2018年8月号より
誰でも購入が可能だったワークスマシンの公道版
「MotoGPマシンで公道を走ってみたいと思いませんか?」
夢のような話を現実にしたモデル、それが2015年に発表されたRC213VーS。その名の通り、MotoGPを闘うワークスマシン・RC213Vをほぼそのまま公道仕様に仕立てたスーパーマシンだ。
ライダーの操作を邪魔しない、スロット...
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BMW「F750GS」試乗インプレ(2019年)
扱いやすさと優しさに優れたパッケージング
F750GSはBMWがミドルレンジに投入したオールラウンドアドベンチャー。オフ指向の強いF850GSとフレームやエンシンを共用する兄弟モデルだ。
ネーミングこそ750だが、排気量は同じ853㏄。ただ、エンジンチューンが異なりパワーは77HP。
サスペンションもESAなしで、オンロード指向のスタンダードバージョンと見ていいだろう。
ただし、誤解してはいけない。このモデルは単にプライスを抑えた「入門グレード」ではないのだ。
剛性の高いキャストホイールの採用とフロントの110幅の19インチタイヤによって、接地性は完全にオンモデル。
サスペンションセッテ...
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中編【YAMAHA TOURING SEROW/HONDA CRF250 RALLY】250アドベン チャー・ワールド【250 ADVENTURE BEST SELECTION】(2017年)
注目モデルが続々と発表され、大変な盛り上がりを見せている250アドベンチャークラス。ますますヒートアップしているが、各モデルで個性も守備範囲も違っているのも実に興味深い。今回はこの2台に、このクラスの草分け・ツーリングセローを加えた3台を乗り比べながら、それぞれの魅力に迫ってみよう
ダカールマシンのDNAが活きる
HONDA CRF250 RALLY/ABS
●水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
●249㏄ ●24PS/8500rpm
●2.3㎏-m/6750rpm ●155(ABSは157)㎏
●10ℓ ●895㎜ ●3.00-21・120/80-18
CRF250Lをベースに生まれたラ...
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前編【KAWASAKI VERSYS-X 250 ABS】250アドベン チャー・ワールド【250 ADVENTURE BEST SELECTION】(2017年)
注目モデルが続々と発表され、大変な盛り上がりを見せている250アドベンチャークラス。ますますヒートアップしているが、各モデルで個性も守備範囲も違っているのも実に興味深い。今回はこの2台に、このクラスの草分け・ツーリングセローを加えた3台を乗り比べながら、それぞれの魅力に迫ってみよう。
もはや250の枠を超えたひとクラス上の走り!
KAWASAKI VERSYS-X 250
最高出力:33PS/11500rpm
最大トルク:2.1㎏-m/10000rpm
価格:62万9640円/68万3640円[TOURER]
発売:2017年3月15日[TOURER]/ 4月15日[STD]
今年になっ...
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“GSらしさ”を一層増した魅惑の充実進化!『BMW F850GS』#試乗インプレ(2019年)
ガンガン使って楽しめる魅力満載のミドルGS
F850GSはエンジンもフレームも新設計されたニューモデル。新開発の270度クランク853㏄エンジンを搭載し、フレームも変形モノコック構造の、ツインビームを形成するダイヤモンドタイプとするなどフルモデルチェンジを受けて登場。
このF850は、スポークホイールとフロント21インチのタイヤを装備。
ESA(セミアクティブタイプではなくプリセッティングタイプ)搭載のトラベル量の多いサスも採用している。
見てのとおり、オフ指向の強いアドベンチャースポーツで、ライバルはアフリカツインあたりになる機種だ。
先代のF800GSより10㎏ほど重くなったが、パワ...
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オーリンズ+ブレンボで仕立てた“特別な”ビッグ1!『HODNA CB1300 SUPER FOUR SP』#試乗インプレ(2019年)
SFの魅力を引き立てる魅惑のパーツとセッティング
CB1300SFはビッグネイキッドとして不動の人気を誇るロングセラー。
新たに加わったこのSPは、専用セッティングを施したオーリンズのサスを前後に装備したモデルだ。
もともと、SFは迫力と高級感を併せ持つフォルムに、素直だが大型バイクらしいどっしりとしたハンドリングがある。
エンジンはトルキーでいて滑らか。扱いやすくも強烈なパワーがある。
巨大なバイクながら、これらが絶妙にバランスして、ストリートからツーリング、ちょっとしたスポーツライディングまで器用に、快適に、イージーにこなしてしまう。
これが長らく愛されてきた理由だ。
100㎞/h・...
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鷹揚”コンセプトを受け継ぐ上質テイストを極めた進化!【HONDA CB1100EX】(2017年)
70~80年代を受け継ぐ名車たち
全てを一からつくり上げたニューモデルもあれば、過去のモデルからイメージ、デザイン、技術を受け継いだオートバイもある。このページでは、70〜80年代のオートバイから「何かを」受け継いだオートバイの例を少しだけ紹介してみよう。
豪華なルックスだけでなくサウンドも大きな魅力
悔しいが、乗っている本人よりも周りで聞いている人たちのほうが、かつてのCB750Fourのような低音域が響く、ドロドロした少し濁った大型マルチエンジンの排気音を楽しめる。それを回せば「咆哮」といった感じになる。乗っていても「いい音してるな」と思ってはいたが、他人が走っている音を聞いたとき、...
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パワー増強と足回りの充実!『TRIUMPH STREET SCRAMBLER』#試乗インプレ
思いのほか「冒険」できるオフロード性能も魅力
新型のストリートスクランブラーは、ストリートツインと同じく、65馬力になった新型900㏄・270度ツインを搭載する。
そのネーミングの通り、基本的にはストリートを活躍の場として考えられた、アグレッシブなスタイルを魅力とするモデルだ。
多くのメーカーから出ている「スクランブラー」の例に漏れず、ダートも多少楽しめる。
だが、トライアンフのHPでは、かなり派手にダートを駆けるVTRが流れている。
実際乗ってみると、確かにそんな走りまでできてしまう。
サスストロークは前後とも120ミリで、これはストリートツインと同じトラベル量だが、このスクランブラー...