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魔法のエンジンが走りを全てにわたって進化させた!『BMW R1250 RT』#試乗インプレ
新世代“シフトカム”採用で洗練された走りの実力を検証!
新型R1250RTはGSと同時に新世代ボクサーエンジン搭載車として登場した。
従来型は高速ツアラーとして優れた乗り心地や安定性を持ちながら、ツーリングスポーツ並みの運動性能を兼ね備えていたモデルだったが、それはこの1250も同じ。
だが、今回の新しいエンジンは動力性能だけでなく、ほとんどの性能を大幅に向上させていた。
そのエンジンドライバビリティの素晴らしさから、これまで以上に俊敏な機動力やゆとりのあるのんびりとした走りまで、労せず、リラックスしてこなすことができるのだ。
そもそも、このRTは装備の充実した超高級車。
パワーモード切...
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ニッポンが誇る「最高のCB」 PROJECT BIG-1 #CB THE ORIGIN
ビッグバイクの魅力を全身で楽しむ最高級車
現行CBシリーズの頂点に君臨するフラッグシップモデル、それがCB1300スーパーフォアとスーパーボルドール。
全身を、五感を使って「ビッグバイクを意のままに」楽しむことのできる、磨き抜かれた「極上のCB」である。
1992年に衝撃のデビューを果たしたCB1000スーパーフォアから27年。
時代は変わり、熟成と進化を重ねた現行型スーパーフォアのフォルムは当時とは違うものだが「プロジェクトBIGー1」と銘打たれた、ビッグバイクらしさを全面に押し出したコンセプトにブレはなく、威風堂々たる圧巻のスタイリングは健在。
「憧れのビッグバイク」の象徴と呼ぶにふ...
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10PSアップで力強さも優しさも増した洗練進化!『TRIUMPH STREET TWIN』#試乗インプレ
走りも快適性も向上して一層魅力を増した熟成進化
「ストリートツイン」はトライアンフのモダンクラシック、つまり、ボンネビルシリーズを擁するネオクラシックファミリーの一員だ。
そのコンパクトな車体と、扱いやすい、手頃なパワーによってエントリーモデルとしての魅力もアピールしている。
とは言っても、シンプルだが趣のあるそのデザイン、フィニッシュのクオリティなどはとても上質。
正統派クラシックのT100やT120と並べてもチープな印象はない。
ココまでは従来モデルから引き継ぐ魅力だ。
この新型は、動力性能とハンドリング、乗り心地など、実用面での性能が大いに向上している。
まずパワーだが、従来の55...
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クラシカルで上質なワイルド・ボバー、発進!【TRIUMPH BONNEVILLE BOBBER】(2017年)
70~80年代を受け継ぐ名車たち
全てを一からつくり上げたニューモデルもあれば、過去のモデルからイメージ、デザイン、技術を受け継いだオートバイもある。このページでは、70〜80年代のオートバイから「何かを」受け継いだオートバイの例を少しだけ紹介してみよう。
ライフスタイルまで変える魅力を持ったカスタム
ボバーは、アメリカで1940年代から始まったカスタムスタイルを徹底的に再現したモダンクラシックシリーズの最新作。バイクを抑え込みやすいようにムダを省き、スリムに低く造られた往年のマシンをイメージしている。このボバー、他のボンネビルシリーズとは違い、短い前後サスで車高を落とし、リジット風に見...
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ハイパフォーマンスと乗りやすさの融合が生み出した真のスポーツ・ネイキッド【DUCATI Monster 821】(2017年)
初代からの本質を受け継ぎつつ乗りやすさを実現した新821
92年のことだった…それまでスーバースポーツモデルを主力にラインナップしていたドゥカティが強烈な個性を持つネイキッドモデルを発表した。その姿は、まるで背を丸めて何かに襲いかかろうとするケモノのような力強さを放っていた……モンスター900だった。
モンスターが登場した時、ドゥカティはスマートでハンサムな、走りのサラブレッドを気取るようなイメージだった。でもモンスターは、ネオクラシック的でもなく、それまでに見た事がない姿をした荒ぶる魂を抱くバイクだった。当時、世界を見渡してもストリートモデルでこれほど濃い個性を持ったバイクなどほとんど...
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「JUMP BIKE」!オンオフ問わず遊び尽くせる仕様で登場!【CLEVELAND FX110】(2016年)
特性さえ掴んでしまえば刺激的な遊びの相棒に!
なんとも面白そうなバイクが登場した。このFX110は、アメリカのクリーブランド・サイクル・ワークス(以下CCW)製トレッキングバイクだ。見ての通り、自転車的な取り回しやすさを魅力にする、新ジャンルのオフ系軽量バイクといっていい。
特徴的な前後同サイズの21インチホイール・タイヤに、独自に製作したのだろうか、カブ系リメイクの110㏄エンジンを搭載。見て解るとおり自転車チックな華奢な造りだが、その車重はなんと85㎏以下。この軽さとタイヤ選択による最低地上高の高さこそが最大の魅力であり、このバイクの武器だ。
では、と、ちょっとしたダートに持ち込んで...
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数えきれないほどのモデルに乗った2人が語る、俺の忘れられない1台【絶版車オブ・ザ・イヤー特別編】
「CB」「Z」「ニンジャ」が目指した魔法のようなバイクにズドン!
仕事柄、色んなバイクに乗る。魅力的だと言われるバイクでも、その「光るもの」が心にストライクするのはそうそうあるもんじゃない。しかも、じっくりと乗り込んでからじわじわとアピールしてくるものもあれば、走り出した瞬間にズドンっとくることもある。
記憶に残る絶版車と言われて、CB750FourやZ1、ニンジャ900と言いたいところだが、選んだのはかつてとんでもないズドンっを喰らったZZR1100だ。初期型のC型など、今見るとさすがにカクカクしてて古めかしく見える。でも、当時だって地味なルックスで、ちょっと野暮ったくさえ見えた。
何...
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【MUGEN 神電 四】マン島TTレースを連覇した最速EVレーサーに緊急試乗!(2016年)
世界最速の電動レーサーは驚くほど扱いやすかった
試乗会の朝、「いいか、オレのバイクだ。壊すなよ」と笑いながら、マン島TTの優勝ライダー、J・マクギネスが「神電 四」の横に立っていた。…かなりごつい体格で、ボクよりずっと重そう。神電は、こんな重いライダーを乗っけて、マン島を600㏄クラスのレーサーより速く周回したことになる。
神電 四は電動レーサークラス「TT ZERO」の15年度優勝マシン。僅差で2位になった「貮」(2代目)以降、神電は1、2位を常に独占している電動レーサーだ。
電動レーサーの問題は、大量のバッテリーを積んで非常に重くなること。モーターの出力を支えるのがバッテリーで、この...
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なぜか1KT(YAMAHA TZR250)には無性に乗りたくなった【2スト熱狂時代!!】
ボクが免許を取った頃、すでにスポーツバイクの頂点にはCB750FourやZ2があった。だが、まだまだ2サイクルが主流だった。70年代中頃から後半のことだ。高校生の頃は単純だ。小さな排気量でも高級な大型4サイクルバイクに負けないハイスペックがキラリと輝いて見えた。ヤマハならRD250/400。スズキならGT250から750のツインやトリプル。カワサキなら250から750まで各クラスに獰猛なSS/KHシリーズモデルが用意されていた。
この中でも車検の無い上限排気量である250クラスというのはお金のない学生、特に高校生には現実味のある最上級機種だ。エンジンの構造がシンプルだから、その分製造コス...
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オーリンズ&ブレンボで完成度を高めた円熟メガスポーツ! 【KAWASAKI NINJA ZX-14R ABS HIGH GRADE】(2016年)
バイク界最強の適応力を持つ懐の深いフラッグシップ!
ZX_14Rは、現在、世の中でもっとも幅広い速度レンジでオールマイティに使えるツーリングスポーツだ。日本の渋滞路から、欧州の速度無制限の高速道路まで、ライダーの技量に関係なく、従順なしもべとしてイージーに峠道をスポーツランできて、快適にどこまでもロングランをこなせる。
エンジンは1441㏄から200PSのパワーを発揮。しかし、無理矢理稼いだリッターSSの200PSとは違う。プラス400㏄分のパワーをゆとりとして蓄えた200PSだ。その威力は絶大で、アイドリングのすぐ上から1万回転以上までストレートに吹け、まるで全回転域がパワーバンドのよ...
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新エンジンを搭載した“第三世代”デュークが登場!【KTM 690 DUKE】(2016年)
大幅な進化で得た「ゆとり」全域パワーアップは偉大だ!
エンジンをマイナーチェンジした新しい690DUKEが出る……そう聞いたとき、この新型DUKEがこれほどまでに変わっているとは想像できなかった。元気が良くなってるのはもちろんだが、ずっと快適で扱いやすく、どんな状況でも今まで以上に従順で、戦闘的なのだ。
エンジンは大胆な変更が施され、従来のパーツが少し残ってる程度。排気量は同じだが、ショートストローク化して高回転化。シリンダーヘッド内にカムを一本追加するかのようなバランサーシャフトを増設。考えてみれば解るが、ミッションとクラッチ以外、ほとんどを新作しないとこれだけ変えられない。また、ライ...
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栄光の名にふさわしい高い完成度!【DUCATI SUPERSPORT S】(2017年)
扱いやすく懐も深いがスポーツ性能は一級品
何年ぶりだろうか。空冷DSエンジン搭載車以来の「SS」ブランドの復活である。このシリーズは、敷居の高いスーパーバイクのトップモデル…今でいう「パニガーレ」シリーズなどよりずっと気楽に操れるスポーツ性能と快適さを魅力としている。
スリムで美しい、パニガーレの流れを汲むデザインのフルカウルなど、見た目にはかなり尖った走りをしそうな姿だが、その車体構成はかなりのストリート指向。フレームはモンスター、エンジンはハイパーモタード系のテスタストレッタ°11がベース。つまり、モンスターの、スポーツNK的なハンドリングに、ハイパーモタードの瞬発力をスパイスにした...