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スズキ「GSX400E」歴史解説|あえて2気筒を選択することで誕生した隠れた名車(1980年)
スズキ「GSX400E」の歴史・特徴
クラス初のDOHCヘッドを採用した180度クランクのパラレルツインエンジンを搭載し、ホンダ・ホークⅡ、ホークⅢとともに1970年代後半の400ccクラスをけん引したスズキGS400。
長らく2スト専業メーカーとして歩んで来たスズキは、20数年ぶりに開発した4ストモデルにもかかわらず、軽快でバランスの取れた走りで大ヒットを呼んだことに自信を深め、すぐさま次期モデルの開発に着手。
燃焼室内で混合気が2つの渦を巻くように設計されたTSCC(ツイン・スワール・コンバスション・チャンバー)ヘッドを持つ、DOHC4バルブツインのGSX400Eを1980年1月に発...
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メローズ GPZ900R(カワサキGPZ900R)タンデムステップ使用前提で作り込まれる、ほど良さ【Heritage&Legends】
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メンテナンスと弱点対策からアップデートを進める
いろいろなジャンルが成立し、特化が進んだ今のバイク界。ニンジャ=GPZ900R登場当時の1984年、国内展開スタートの1991年(GPz750Rは1984年)を振り返るとそれはまだまだで、ニンジャのような車両が1台あればどのジャンルでも楽しめた。だから代わるものがなく、ずっと持っているんだというオーナーも多いだろう。そこでこの車両だ。
元々は奥さん用に購入したというものを、弱点対策やメンテナンス、トラブルが起こる前の予防的修理を重ねてきたという...
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テクニカルガレージRUN GSX-R1000(スズキ GSX-R1000)乗り手が性能を引き出し使えるパッケージを作る【Heritage&Legends】
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走る曲がる止まるを高めるバージョンアップ・コンプリート
マットブラックの車体色。その各所に見えるパーツがアクセントカラーとなっているスズキGSX-R1000。ベースはL2=2012年型だ。手を入れたのはテクニカルガレージRUN。オーリンズショックやブレンボ+サンスターのブレーキ、マルケジーニホイールといったパーツ使いや仕立てからは、同店で手がけるコンプリートカスタム“バージョンアップ・コンプリート”ということが分かる。
「その通りで、1年半ほど前(※撮影は’21年初頭)に作ったものです。オー...
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ホンダ「NSR250R SE」[MC28]歴史解説|スタンダードとSPの中間でユーザーの期待に応えたSEモデル(1993年)
ホンダ「NSR250R SE」[MC28]の特徴・歴史
SP人気の影に隠れたユーザーの要望に応えて
SEとはスーパーエディションの略で、スタンダードモデルとSPモデルの中間に位置するモデル。最初の登場は1991年5月。ガルアームのMC21型のバリエーションモデルとしてラインアップされた。
ワークスレプリカカラーをまとったSPの人気は高く、限定販売ということもあって、早ければ2ヶ月ほどで完売してしまうこともあった。もちろん、価格的に購入を諦める人もいただろうが、買えなかったユーザーからは乾式クラッチを望む声が多かった。その要望に応えて、SPの装備を簡略化し価格を抑えて登場したのがSEだった...
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MCジェンマ GPZ900R(カワサキGPZ900R)さまざまなオーダーを具体化するノウハウを生かす【Heritage&Legends】
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大排気量をロングクルージングで使いデータ収集も行う
TOT=テイスト・オブ・ツクバへの参戦や、ロングからショートまで多彩に楽しむツーリング。さらにスイングアームピボットを下げて現代的な前後17インチホイールでの乗りやすさを提供する「JGC-N」というシャシー製作によってGPZ900R Ninjaの可能性を追求するMCジェンマ。ニンジャへの多彩な要望を形にすることにも長けていて、この車両もその一例だ。代表・石田さんに聞こう。
「この車両は1日に1000kmだったり、とにかく長距離を走るオーナー...
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スズキ「GSX250E」歴史解説|250cc専用設計で実現された扱いやすさが魅力(1980年)
スズキ「GSX250E」の歴史・特徴
当時は、メカニズム的に急速に進化していた時代で、単気筒より2気筒が、2気筒よりマルチが、OHCよりDOHC、2バルブより3バルブや4バルブが高性能でエライとされ、それが販売台数にも直結していた。今でこそ当たり前になったDOHC4気筒というエンジンパッケージも、当時は大きさとコストを許容できる大型車への採用が中心で、中型クラスでは1979年のカワサキZ400FXにようやく採用されたレベルだった。
そんな状況の中、400cc以上にサイズやコストの制約が厳しい250ccクラスで、スズキ初の4スト250ccモデルに採用されたのは、TSCCと呼ばれる独自の燃焼...
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ACサンクチュアリー GPZ900R(カワサキGPZ900R)アップデートされた仕様を生かして長く楽しんでいく【Heritage&Legends】
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進化を確実に取り込んだコンプリートパッケージをベースに
コンプリートカスタム車、RCMを送り出すACサンクチュアリー。GPZ900Rニンジャはそのひとつの柱で、現在は“スポーツパッケージNew TYPE-R”というメニューをRCMニンジャのスタートエディションとして用意し、それを元にして各オーナーが好きなパーツや仕様を選んでいくスタイルを採る。このRCM-537もそのうちの1台で、New TYPE-R 2020年仕様がベースだ。この内容を知れば、車両の細部や成り立ちも分かる。同店・中村さんは...
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ブルドック Z750FX(カワサキ Z750FX)ハイスペックかつ静かなエンジンに注目したい【Heritage&Legends】
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現代車も乗るオーナーが尊重する、コンプリートの作り込み
純正パターンのホワイト&ゴールドストライプをそのままに、ベースカラーを鮮やかで深みのあるメタリックブルーにした角タンクのZ。サイドカバーエンブレムからも分かるように、Z750FXがベースだ。Z2〜Z750のハードはほぼそのままに、シリンダーヘッドカバーも含めた外観を角型化した、いわゆるFX-1だ。
そうして前後17インチホイール化をはじめとした現代的でかつスマートな仕立ては、ブルドックが手がけるコンプリートカスタム車、GT-M(Genu...
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スズキ「GSX750E」歴史解説|質実剛健なツアラーとして熟成したGSX750E(1980年)
スズキ「GSX750E」の歴史・特徴
カワサキのZ系やホンダのCB-F系がそうであったように、1970年代の大型車はまず欧米市場向けにリッターマシンを開発し、それをベースに日本向けにスケールダウンする手法が主流だった。しかし、長らく4ストマシンの開発から遠ざかっていたスズキは、さまざまな問題への対処のしやすさから、まず1976年末から1977年にかけて国内向けにGS750、GS400、GS550を投入。その実績を経て、1978年にGS1000をリリース。ヨシムラの手によって国際格式となったその年の鈴鹿8時間耐久レースを制し、レースにも通用するポテンシャルを備えていることを世界中に知らしめ...
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ITOH SPL. GPZ900R(カワサキ GPZ900R)実践的な加工や換装を行ってガンガン走る【Heritage&Legends】
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ブラックベースで走りと快適性を追うプライベート改
「元々はライムグリーン×ホワイト。20年くらい前、ニンジャに乗り始めた頃にトレーディングガレージナカガワさんの車両が格好良くて、見本にしました。地元のショップさんの力も借りつつ、基本は自分でやってます」と言うオーナー・伊藤さん。
車両自体は前後17インチホイール仕様によるすっきりしたルックスを元にして、A6カラーベースのブラックでシャープな雰囲気も作り出している。基本的には派手にならないように、ブラックでまとめるというのがコンセプトというが、各...
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スズキ「GSX400F」歴史解説|スズキ初の400cc4気筒ユニットを搭載(1981年)
スズキ「GSX400F」の歴史・特徴
スズキ初の4気筒400ccマシン、GSX400Fのエンジンは高性能の象徴とされていた4バルブDOHCヘッドの4気筒で、燃焼効率を高めるTSCCも採用。一体鍛造の6軸受けクランクシャフトなど、耐久レースで培われた技術も随所に採用されていた。
カワサキのZ400FXがそうであったように、当時の4気筒400ccは免許制度の関係で容易には大型バイクに乗れなくなってしまった、中型免許ライダーの大型車志向を満たす意味合いが強く、このGSX400Fも大柄な車格に仕上げられていたが、ANDFやトリプルディスクブレーキなどの豪華装備を持ちながら、FXやXJより若干軽い...