1988年から1991年にかけて人気を博したカワサキ ゼファーは、水冷高性能路線が主流となった時代に、あえて空冷エンジンとクラシックスタイルで勝負した革新的なモデルだった。開発に携わった5人の証言から、その誕生秘話と設計思想に迫る。
まとめ:オートバイ編集部/協力:東京エディターズ
※注:開発者の肩書きなどはインタビューが行われた1989年当時のものとなります。

カワサキ「ゼファー」ヒストリー

▶ゼファー(C1)1989年4月

画像: ▶ゼファー(C1)1989年4月

レーサーレプリカ全盛期にあえてクラシック路線で登場し、後の「ネイキッドブーム」を生み出した歴史的モデル。発売直後から月間登録台数1000〜2000台を記録する大ヒットとなった。


▶ゼファー(C2)1990年2月

画像: ▶ゼファー(C2)1990年2月

1989年の年間登録台数は7285台(3位)と好調なスタートを切ったゼファー。1990年モデルではタンクエンブレムが立体タイプとなり、シート表皮の材質変更などの小改良が施された。


▶ゼファー(C3)1991年2月

画像: ▶ゼファー(C3)1991年2月

1990年には年間1万3466台を販売し、トップセールスを記録。燃料計を内蔵するメッキカバー付きの同径二眼メーターとなり、ウインカーケースはやや大型化。ヘッドライトは常時点灯式に変更され、ハザード機能は廃止された。


▶ゼファー(C4)1992年4月

画像: ▶ゼファー(C4)1992年4月

1991年も1万6221台を販売し、引き続きトップセールスを記録。サイドカバーのエンブレムはステッカータイプから立体タイプへ変更され、イメージカラーはキャンディアトランティックブルーに代わり、パールグリーニッシュブラックとなった。


▶ゼファー(C5)1993年4月

画像: ▶ゼファー(C5)1993年4月

スタイルはそのままに、フロントディスクブレーキの多孔化や大径1ポッド化、MFバッテリーの採用、ヘルメットロックの別体化など、各部をアップデート。翌年4月発売のC6はC5からの変更はなく、継続販売された。


▶ゼファー(C7)1995年3月

画像: ▶ゼファー(C7)1995年3月

2バルブゼファーの最終モデルとなる1995年モデルでは、新色メタリックソニックブルーが追加され、従来色も継続されたため、シリーズ初の3色ラインアップとなった。価格は最後まで変更なく、52万9000円のままだった。


▶ゼファーχ(G1)1996年3月

画像: ▶ゼファーχ(G1)1996年3月

基本デザインはそのままに、4バルブエンジンを搭載。足まわりやブレーキも改良を受け、排出ガス規制への対応や各部のアップデートを重ねながら販売が続けられ、2009年のファイナルエディションをもって長い歴史に幕を下ろした。初期型の価格は58万円。

カワサキ「ゼファー(C1)」(1989年)主なスペック・当時価格

全長×全幅×全高2100×755×1095mm
ホイールベース1440mm
シート高770mm
車両重量(乾燥)177kg
エンジン形式空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
総排気量399cc
ボア×ストローク55×42mm
圧縮比9.7
最高出力46PS/11000rpm
最大トルク3.1kgf・m/10500rpm
燃料供給方式CVK30キャブレター
燃料タンク容量15L
変速機形式6速リターン
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・ディスク
タイヤサイズ(前・後)110/80-17・140/70-18
発売当時価格52万9000円

まとめ:オートバイ編集部/協力:東京エディターズ

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