画像: Kawasaki ZEPHYR 1989年4月登場 エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒 総排気量:399㏄ 最高出力:46PS/11000rpm 最大トルク:3.1kg-m/7500rpm 車両重量:177kg タイヤサイズ:110/80-17・140/70-18 当時の発売価格:52万9000円 83年のGPZ400Fの空冷2バルブ2気筒エンジンをベースに、空冷エンジン、ノンカウル、2本サスのパイプフレームをキーワードに誕生したゼファー。若いファンには新鮮に、オールドファンには懐かしく感じさせ、大ヒットを記録した。

Kawasaki ZEPHYR

1989年4月登場

エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
総排気量:399㏄
最高出力:46PS/11000rpm
最大トルク:3.1kg-m/7500rpm
車両重量:177kg
タイヤサイズ:110/80-17・140/70-18
当時の発売価格:52万9000円

83年のGPZ400Fの空冷2バルブ2気筒エンジンをベースに、空冷エンジン、ノンカウル、2本サスのパイプフレームをキーワードに誕生したゼファー。若いファンには新鮮に、オールドファンには懐かしく感じさせ、大ヒットを記録した。

カワサキ「ゼファー」シリーズの歴史

オートバイ本来の愉しさに原点回帰したネイキッド

ゼファー(400)の誕生当時には誰もが疑問符をつけた。「性能至上主義」、レーサーレプリカ一辺倒の流れこそ否定され始めてはいたものの、それに代わって時代をリードするオートバイは、何らかの新しいメッセージやコンセプトを持っていなければならないはずだった。

ゼファーは何も持っていなかった。正しくは、カワサキが、あえて何も持たせなかった。オートバイの機能としてあるべきものだけがそこにあり、不要なもの、特別なものは何ひとつない。確かに当時のライダーには、46PSに鉄フレームのゼファーは、一見なんの刺激もない退屈なモデルに見えた。けれど、それがカワサキの狙いだった。

そして、ゼファーの走りは新鮮だった。何の変哲もないパワーとハンドリング、誰にでも扱うことができて、なおかつ少しの物足りなさを感じるような自然なフィーリング。当時、人気の兆しを見せていた「空冷4発カスタム」の流れに乗り、勢いを加速させもした。誰もがゼファーに、あのZ2の、そしてZ2改の面影を見ていた。

結局ゼファーは、出口の見えない性能競争を終結させ、ネイキッドだけでなく、アメリカンやシングルといった「非レプリカ」を、そして兄弟モデル750、1100を生み出したのだ。

画像: Kawasaki ZEPHYR 750 1990年8月登場 エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒 総排気量:738㏄ 最高出力:68PS/9500rpm 最大トルク:5.5kg-m/7500rpm 車両重量:201kg タイヤサイズ:120/70-17・160/70-17 当時の発売価格:65万9000円 400の成功に手応えを感じて第2のゼファーとして登場したのが1990年8月デビューのゼファー750。タンクからサイドカバー、テールカウル、グラブバーに至るまで、Z2を意識したデザインにまとめられていた。

Kawasaki ZEPHYR 750

1990年8月登場

エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
総排気量:738㏄
最高出力:68PS/9500rpm
最大トルク:5.5kg-m/7500rpm
車両重量:201kg
タイヤサイズ:120/70-17・160/70-17
当時の発売価格:65万9000円

400の成功に手応えを感じて第2のゼファーとして登場したのが1990年8月デビューのゼファー750。タンクからサイドカバー、テールカウル、グラブバーに至るまで、Z2を意識したデザインにまとめられていた。

大排気量・空冷四発の嚆矢/絶版後も爆発的人気に

400、750に続くゼファーシリーズ第3弾を投入するにあたってターゲットとなったのはリッタークラス。当時このクラスに明確なネイキッドモデルが存在せず、ゼファー750にはZ2のイメージを投影させたため、Z1の後継モデルの必要性もあった。Z1は900ccだが、「懐古趣味に走った復刻版では技術者の本質から外れている」と、ラグジュアリーツアラーのボエジャーをベースに空冷1100ccエンジンを新開発し、92年3月にゼファー1100がデビューする。

1シリンダー2プラグ方式やデジタル点火、バックトルクリミッターを採用したエンジンは、控え目とは言え93馬力を発生し、車重も乾燥で243kgに達したため、安全性を考えて車体には充分すぎるほどのマージンが与えられた。

その結果、つづら折りのワインディングから高速コーナーまでスタビリティの高いハンドリングを実現し、Z1の再来というポジションから離れて、1台のリッタースポーツバイクとして高い評価を得るに至る。96年にはRSを追加してバリエーションを拡大するが、強力なライバル達の台頭や排ガス対策や騒音対策を受け、2007年1月のファイナルエディションを最後にラインアップから外れた。

画像: Kawasaki ZEPHYR 1100/RS 1992年~2007年(ZRT10A) エンジン形式:空冷4ストローク・DOHC2バルブ並列4気筒 内径×行程(総排気量):73.5×62.6㎜(1062cc) 最高出力:91PS/7500rpm 最大トルク:8.9kg-m/7800rpm ミッション:5速リターン ブレーキ前・後:ダブルディスク・ディスク 全長×全幅×全高:2165×780×1115mm タイヤサイズ 前・後:120/70-18・160/70-17 燃料タンク容量:18L ホイールベース:1495mm 乾燥重量:251kg 当時の発売価格:88万円 ※諸元はRS・2003年モデル 2002年2月にはゼファー1100の基本構成をそのままに、スポークホイールと専用フロントブレーキディスク&キャリパーを装備し、「Kawasaki」の立体タンクエンブレムと専用のサイドカバーデカールを採用したRSを追加。ブラウンベースのZ1Aタイプグラフィックもそのムードにマッチしている。

Kawasaki ZEPHYR 1100/RS

1992年~2007年(ZRT10A)

エンジン形式:空冷4ストローク・DOHC2バルブ並列4気筒
内径×行程(総排気量):73.5×62.6㎜(1062cc)
最高出力:91PS/7500rpm
最大トルク:8.9kg-m/7800rpm
ミッション:5速リターン
ブレーキ前・後:ダブルディスク・ディスク
全長×全幅×全高:2165×780×1115mm
タイヤサイズ 前・後:120/70-18・160/70-17
燃料タンク容量:18L
ホイールベース:1495mm
乾燥重量:251kg
当時の発売価格:88万円

※諸元はRS・2003年モデル

2002年2月にはゼファー1100の基本構成をそのままに、スポークホイールと専用フロントブレーキディスク&キャリパーを装備し、「Kawasaki」の立体タンクエンブレムと専用のサイドカバーデカールを採用したRSを追加。ブラウンベースのZ1Aタイプグラフィックもそのムードにマッチしている。

画像: 写真は左から、ゼファー750、ゼファー1100、900スーパー4(Z1)。 750、1100ともにZ1のDNAを受け継いで登場し、750は軽量コンパクトな車体にトルクある吹け上がりによるスポーティな走りを見せ、1100は重厚で堂々とした存在感にニュートラルなハンドリングを誇った。両モデルともに、初心者が乗ってもベテランが乗っても様になる。いわゆる「ライダーをカッコ良く見せる」バイクであったのもゼファーコンセプトであった。

写真は左から、ゼファー750、ゼファー1100、900スーパー4(Z1)。

750、1100ともにZ1のDNAを受け継いで登場し、750は軽量コンパクトな車体にトルクある吹け上がりによるスポーティな走りを見せ、1100は重厚で堂々とした存在感にニュートラルなハンドリングを誇った。両モデルともに、初心者が乗ってもベテランが乗っても様になる。いわゆる「ライダーをカッコ良く見せる」バイクであったのもゼファーコンセプトであった。

カワサキ「ゼファー1100 ファイナルエディション」を解説

画像: Kawasaki ZEPHYR 1100 Final Edition 2007年1月 登場 エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒 総排気量:1062cc 最高出力:86PS/7500rpm 最大トルク:8.5kg-m/7000rpm 乾燥重量:245kg タイヤサイズ:120/70-18・160-70-17 当時の発売価格:92万3000円 ファイナルエディションはZ1を思い起こさせる「火の玉カラー」で登場。シート表皮の変更など、最後を飾るにふさわしい装いとなっている。

Kawasaki ZEPHYR 1100 Final Edition

2007年1月登場

エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
総排気量:1062cc
最高出力:86PS/7500rpm
最大トルク:8.5kg-m/7000rpm
乾燥重量:245kg
タイヤサイズ:120/70-18・160-70-17
当時の発売価格:92万3000円

ファイナルエディションはZ1を思い起こさせる「火の玉カラー」で登場。シート表皮の変更など、最後を飾るにふさわしい装いとなっている。

旧ボイジャーXⅡの水冷4気筒エンジンを空冷化して、ビッグボアエンジンの燃焼効率向上のためにツインプラグ方式を採用。重厚感を伴ったパワー感は空冷ならではのフィーリングだ。

画像: インナーチューブ径Φ43mmのフォーク、角断面スイングアームなど、70年代とは比べ物にならないほど車体まわりのグレードは向上。最終モデルはホイール表面処理が切削仕上げに変更。質感が大きく向上している。

インナーチューブ径Φ43mmのフォーク、角断面スイングアームなど、70年代とは比べ物にならないほど車体まわりのグレードは向上。最終モデルはホイール表面処理が切削仕上げに変更。質感が大きく向上している。

画像: 中央に燃料計を配したメーターは、メッキメーターリングを持つ落ち着いたデザイン。

中央に燃料計を配したメーターは、メッキメーターリングを持つ落ち着いたデザイン。

画像: 伸びやかなフォルムで登場した1100。最終モデルはZ1の時代を彷彿とさせる火の玉カラーのペイント仕上げ。

伸びやかなフォルムで登場した1100。最終モデルはZ1の時代を彷彿とさせる火の玉カラーのペイント仕上げ。

この記事は、月刊『オートバイ』2020年12月号別冊付録「RIDE」の特集を一部加筆修正したものです。

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