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【BMW K1600B】ド迫力のバガースタイルで魅力を増した独創の直6クルーザー!【試乗インプレ】(2017年)
サイズと重さを忘れるほど軽快でスムーズな走り!
新たに登場したこの「K1600B」、ジャンル的にはアメリカでバガーなどと呼ばれるタイプ。シンプルなクルーザーに必要最低限のツーリングバッグを取付けた、機動性のいいロングツアラーだ。
ベースとなるのは並列6気筒の幅広いエンジンと長大な車体を持ったK1600GT。あのバイクもそうだったが、このBも、見た目の鈍重さとは裏腹に、街中で身軽にフットワークし、素直にワインディングを駆け抜ける。こんなバイクはかなり珍しい。
6気筒エンジンは低振動で、全回転域での強烈なパワーと粘りを両立したフレキシブルな特性。必要とあらば6速40㎞/h・1000回転からで...
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【MOTO GUZZI V7III ANNIVERSARIO】伝統と栄光の50年を祝う国内限定50台の激レア・クラシック!【試乗インプレ】(2017年)
伝統と個性のあるメーカーだから造れる「魅力」あふれる1台
現代のV7シリーズが敬意を持ってオマージュしているのは、往年のモト・グッツィの名車「V7スポーツ」だ。このV7スポーツが手作りされ、その性能が欧州のライダーやレーサーに認められて量産車として世に出たのが1971年。しかし、そのV7スポーツの出発点となったモデルがある。
それが67年からアメリカ市場に投入された「V7」だ。姿はクルーザーに近く、重厚長大ながら運動性能に優れ、加えて耐久性がある、非常にタフなモデルだったようだ。
今回登場したこのアニヴェルサリオは、世界で1000台限定となるV7の50周年を記念したモデル。ベースとなって...
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後編【SUZUKI GSX-R1000R ABS】宮崎敬一郎が乗って乗って乗りまくって分析!【試乗インプレ】(2017年)
エアロダイナミックに優れたスタイリング
180㎞/hリミッターの入っている国内仕様だと、その恩恵を受ける事は少ないだろうが、新しい形状の魅力は空気の乱流に対する強さ。かつて、強風の吹く超高速コースとして有名なフィリップアイランドで試乗した際、280㎞/h以上から身体を低く構えたまま減速しつつ突っ込んでいく1コーナーで、横風の影響が最小限なのに驚いた。アタマやヒザ、上体をカウルから出して動かているのだが、身体で感じとれる明らかな風の乱流が生まれる。しかしその乱れに車体外面からの外乱を受け難い。もちろん車体のスタビリティの良さもあるが、楽だった。
また、そんな速度域でのライン変更のしやすさも...
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前編【SUZUKI GSX-R1000R ABS】宮崎敬一郎が乗って乗って乗りまくって分析!【試乗インプレ】(2017年)
最強のスペックを恐ろしく扱いやすく!
このGSX-R1000Rは、今年2月にオーストラリアで国際試乗会が催されたGSX-R1000Rの日本国内仕様。構成は先のワールドモデルとパワースペックから外観まで同じ。ただ、180㎞/hで作動する速度リミッターが装備されている。
このバージョンは先々月紹介したSTDモデルと、エンジンやフレームのレイアウトなどは全く同じ。だが、足回りやライディングアシスト群に違いがある。前後のサスペンションにSHOWAのバランスフリーショックを採用。クイックシフトはダウン側も使える。トラコンに加えてローンチコントロールなども、細やかなレベルで設定ができるようになってい...
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【試乗インプレ】誕生!最先端技術をフル投入したフラッグシップスクーター【KYMCO AK550】
しっかりした造り込みで一流のパフォーマンスを実現
スクーターなのにツインリンクもてぎでの全開試乗会! ド派手な演出で登場したのはAK550。台湾を代表するバイクメーカーKYMCOのフラッグシップだ。
KYMCOと言えば、小型〜中型のスクーターが得意なメーカー。だがBMWの大型スクーターにエンジン供給するなど、その技術力や信頼性は非常に高い。
こんな場所で試乗会を開くからには、AK550の走りに相当な自信があるのだろう。見るからに強靭そうなアルミフレームは材質に拘って剛性バランスを整えたもの。フォークは倒立のダブルクランプ。ドライブはベルト駆動で、リアアームピボットはドライブスプロケットと...
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【試乗インプレ】“生ける伝説” ツインカムダイナ最強・最後のプレミアムS【HARLEY-DAVIDSON LOW RIDER S】(2017年)
クラブスタイルに仕立て上げ走りを強く意識したダークカスタム
定番的人気を誇るローライダーを、最新のカスタムトレンド「クラブスタイル」に仕上げたのが、このS。クラブとはアメリカ西海岸などでカスタムバイクに乗り、なかにはギャング化する集団もいるモーターサイクルクラブのことであり、決して憧れの対象などになってはいけない側面もあるのだが、60〜70年代のチョッパーであったり、2000年代のバガースタイルなど、いつの時代も流行に敏感な若者たちが注目する事象がトレンドとなって来たのもまた事実。そんな彼らがストリートやハイウェイを流すときに用いているのが、このダークで武骨なスタイルだ。
クラブメンバー...
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【試乗インプレ】ユニークな個性と優しい走りのテイスティ・アドベンチャー!【ROYAL ENFIELD HIMALAYAN】(2018年)
優しいトルクを楽しみながら「旅」を楽しむ頼れる1台
ロイヤルエンフィールドと言えば、名車「ブリット」のメーカーというイメージが強い。今なお生産されるブリットは正真正銘のクラシックバイク。そのオーラは強烈で、根強いファンがいる。
そんなロイヤルエンフィールドのニューモデルがこのヒマラヤン。「本気」を感じさせる様々なガード類、タイヤもオフ指向の強いピレリのMT60。サスはオフ車みたいにソフトで、伸び側のストロークも長め。ストリートモデル中心のロイヤルエンフィールドにあって、これはかなりキャラが違っている。
ロイヤルエンフィールドのエンジンはほとんどがOHVだが、これはOHC。排気量は411㏄...
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【試乗インプレ】スムーズで軽い並列エンジンのアッパーミドル最速DUKE!【KTM 790 DUKE】(2018年)
ひと回り大きく、ふた回り力強く、全てが上質に!
690DUKEは、ミドルSSに迫る強力な機動性とストリートから峠道まで器用にこなす扱いやすさを武器に、世界中でヒットしたスポーツNKだ。この790DUKEは、そのコンセプトを受け継ぐニューブランド。エンジンは690のシングルに対して75度位相クランクの799㏄ツイン。パワーは105PSを発揮する。特徴的だったトレリスフレームからツインチュープのバックボーンタイプに。リヤアームは長めで、接地性とフロントの荷重比率を増やしたであろう(節度や安定性を狙ってのことだろう)ディメンションだ。ひとまわり大柄になったが、重量は169㎏だから690とほとん...
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【試乗インプレ】抜群のスタビリティが光る快速スポーツツアラー!【YAMAHA TRACER900GT ABS】(2018年)
どこを走っても快適でスポーティな最強旅バイク
トレーサーはMTー09から派生したスポーツツアラー。今回外装を変更し足回りも一新。追加グレードとなる上級仕様の「GT」はメーターをTFTカラー液晶に変更し、クルーズコントロールを追加、足回りもグレードアップしたモデル。
アップライトで幅の広いハンドルが付いているし、サスストロークも少し長いが、ダートを走るために造られたモデルではない。これはヤマハがTDMで先鞭をつけた「アルプスローダー」…イージーなハンドリングと優れた走破性で荒れた舗装路を気楽に走れ、強力なエンジンとシャシーでスポーティな走りまでこなせるという万能モデル。オフまで活動エリアを...
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【試乗インプレ】スポーティさと個性を磨いた魅惑のラリースタイル!【SUZUKI SV650X ABS】(2018年)
精悍に変わったルックスと節度あるハンドリングが光る
このSV650X、SV650の外装を少し変えただけとは思えない変身ぶりだ。レトロテイストのビキニカウルとセパハンの採用で雰囲気は勇ましくなり、ルックスにレトロともスポーティともとれるスパイスが利いていて、とてもいい感じだ。
もともと、SV650は軽快なハンドリングとパンチのあるパワフルなエンジンが魅力のミドルスタンダードスポーツ。このクラスはツーリングやちょっとしたスポーツができる手頃なバイクとして欧州で大人気。レベルの高い万能性と扱いやすさを持っている。
ライポジと雰囲気を変えたこの「X」も、基本的にはそのキャラクターを継承する。足回...
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【試乗インプレ】直線もコーナーも楽しい!豪快トルクが生み出す“剛”のスポーツ!【HARLEY-DAVIDSON FAT BOB】(2018年)
意のままに振り回せる「骨太」なスポーツの魅力!
ハーレーの2018年モデルでは大変革が起きた。根強い人気のダイナファミリーがなくなり、そのラインアップの一部はソフテイルファミリーとして生まれ変わったのだ。
このファットボブもそんな1台。斬新なデザインと個性的なLEDヘッドライトが特徴だ。先代モデルはむき出しのツインヘッドライトを備え、高剛性な倒立フォークなどによる、クイックでダイレクトなハンドリングが自慢だった。新型はいきなりの大変身ではあるが、走りのキャラクターは同じ。非常にスポーツ指向の強い走りを魅力にしている。
しかもコレは「ミルウォーキーエイト」という、最新世代の強力な8バルブツ...
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【試乗インプレ】全身ブラックアウトと充実装備で魅力を大きく増した精悍ボバー!【TRIUMPH BONNEVILLE BOBBER BLACK】(2018年)
精悍さを増したスタイルと確実に進化した足回り
「ボバー」というスタイルはカスタムの1ジャンルだが、今では各メーカーが純正でそうしたカスタムスタイルのモデルを展開している。今回試乗する、トライアンフのボンネビル・ボバーもそんな1台だ。
このボンネビル・ボバーは見ての通り、かなり濃厚なカスタムルックを大きな魅力にしている。加えて、エンジンのテイストも濃厚で、走りも魅力のひとつ。
スタイルは1940年代のバイクのようなクラシカルな雰囲気。シンプルなサドルシートにむき出しのスイングアームで、まるでリジッドサスのように演出している。今回の「ブラック」は新たに加わった上級グレードで、メカ部分をブラッ...