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最新技術で一層の進化を遂げた最高峰バガーモデル!【INDIAN CHIEFTAIN DARK HORSE】(2019年)
大きなサイズを感じさせない自在なフットワークに好印象
「チーフテン」はインディアンのトップカテゴリーエンジン、1811㏄の空冷Vツインを搭載するクルーザー。インディアンには、最上級グレードに「ロードマスター」という豪華なフル装備ツアラーがあるが、このチーフテンシリーズには、それに近い装備のツアラーから少し身軽なクルーザーまで、様々なバリエーションが用意されている。
今回試乗したのは「ダークホース」。迫力ある超大排気量バガーをワイルドに、できるだけ気楽に使いたい、といったライダー向けのモデルだ。
2019年モデルから、その迫力満点のエンジンにオーバーヒート防止のため気筒休止システムを追加。...
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【TRIUMPH SPEED TRIPLE R】洗練度を大幅に高めて堂々の凱旋!魅惑の元祖ストリートファイター!【試乗インプレ】(2016)
本来の上質さを活かしながらトップクラスの運動性能を発揮
近年、トライアンフのトリプルシリーズの中心は675のミドルクラスが中心だったように思うが、こちらのスピードトリプルも、しっかりと進化し続けている。
このスピードトリプルR、エンジンや基本的なフレームレイアウトを同じくするモデルが登場したのは2011年。スポーティなスペックを持った、しゃれたルックスのモデルには違いなかったが、エンジンの吹けは重厚で、ハンドリングもどちらかと言うと安定性指向。コーナリングでも初期旋回力が穏やかに立ち上がるタイプで、たとえて言うとかなり「紳士的な」スポーツだった。
この新型「R」も紳士的だ。エンジンはスロ...
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日本だけの専用カラーをまとった“特別なSS”がデビュー!【DUCATI SUPERSPORT S】(2019年)
オールラウンドに楽しいが潜む「血筋」はやはりドゥカティ
現在のドゥカティのラインアップの中で、このスーパースポーツは、ストリート指向のオールマイティスポーツという位置づけだ。今回試乗した上級グレードの「S」は、前後オーリンズサスなどを採用している。
精悍なデザインのフルカウルで身を整えているが、ライポジはパニガーレなどよりずっとアップライト。気楽に操れるスポーツ性能と、ツーリングまでこなせる応用力の高さ、快適さを魅力としている。そのため、フレームはモンスター系の流れを汲むものを、エンジンはハイパーモタード系のテスタストレッタ°11を採用する。スポーツNK的なツブシの効くハンドリングに瞬発...
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スタイル一新、走りも磨いて国内仕様堂々のデビュー!【KAWASAKI NINJA ZX-6R】(2019年)
ハイレベルなポテンシャルが生む誰にでも扱いやすい優しさ
2019年型のZXー6Rは最新のニンジャシリーズの流れを汲む、アグレッシブな面構えになった。今回試乗したモデルは6Rとしては初の国内仕様。骨格やエンジンの基本レイアウトは先代モデルを踏襲するが、新型は外装を一新、EURO4適合のためにマフラーやエンジンマネージメンなどにも細かく手が入っている。
ホモロゲーションモデルとしての600㏄という排気量にこだわらず、636㏄という排気量を選択したZXー6Rは、プラス36㏄の排気量が生むゆとりあるパワーを味方に、乗り手に従順に仕える扱いやすさを獲得。以来、無駄なレースポテンシャルの追求をやめ、...
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【タイヤ インプレ】ブリヂストン「バトラックス ハイパースポーツS22」オールマイティに使える最新型ハイグリップタイヤ!
BRIDGESTONE BATTLAX HYPERSPORT S22 テスト&レポート
軽快さよりも、ダイレクトな応答性が際立っている
言わば、S22はスーパースポーツモデル用オールマイティタイヤだ。生粋のSSに限らず、スポーティな走りができるパワフルなバイク全般に適応できる。実質的に従来モデルS21の後継タイヤで、街中、ツーリングといった日常使いから、サーキットでのちょっとしたスポーツ走行でも破綻しない性能をもっている。
今回、S22がモデルチェンジした目的を大雑把に紹介すると、耐久性からウェット性能、それにハンドリングの軽快化と絶対的なドライグリップ力。などなど、いわゆるタイヤの主要...
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独創の縦置きVツインが生み出すグッツイならではの世界!【MOTO GUZZI V9 ROAMER】(2017年)
70~80年代を受け継ぐ名車たち
全てを一からつくり上げたニューモデルもあれば、過去のモデルからイメージ、デザイン、技術を受け継いだオートバイもある。このページでは、70〜80年代のオートバイから「何かを」受け継いだオートバイの例を少しだけ紹介してみよう。
グッツィ独特の世界を気負わず日常で楽しめる
今のモト・グッツィと言えば、ネオクラシックのV7シリーズが人気だ。かつての名車、V7をオマージュしたラインナップで、そのオシャレなルックスやコンパクトで取り回しやすい車格などもあって人気のモデルになっている。しかも、なかなか奥の深い走りのテイストを秘めている。
そのルックスが生み出す雰囲気だ...
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【TRIUMPH STREET TRIPLE R LOW】扱いやすさを格段に増した快速トリプルの新バリエーション!【試乗インプレ】(2017年)
走りの魅力はそのままに優しさを磨いた日本専用車
今年登場した新生ストリートトリプルは、675をベースにフレームを新作し、765㏄へ排気量をアップ。同時に吸排気系も一新し、電装系を含むトラコンなどの各種ライディングアシスト群も充実させている。
先鋒となった最上級グレード・RSのハイグレードでタフな足回りは感激もの。加えて675から大幅に増強された低中速のトルクも、走る場所を選ばないイージーさと強力な瞬発力を発揮。ミドルサイズにリッタークラスのスポーツNKなみの動力性能…という印象だった。
今回登場した「R」はそんな新生ストリートトリプル765シリーズの中堅モデル。魅力的な価格のスタンダード...
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【BMW K1600B】ド迫力のバガースタイルで魅力を増した独創の直6クルーザー!【試乗インプレ】(2017年)
サイズと重さを忘れるほど軽快でスムーズな走り!
新たに登場したこの「K1600B」、ジャンル的にはアメリカでバガーなどと呼ばれるタイプ。シンプルなクルーザーに必要最低限のツーリングバッグを取付けた、機動性のいいロングツアラーだ。
ベースとなるのは並列6気筒の幅広いエンジンと長大な車体を持ったK1600GT。あのバイクもそうだったが、このBも、見た目の鈍重さとは裏腹に、街中で身軽にフットワークし、素直にワインディングを駆け抜ける。こんなバイクはかなり珍しい。
6気筒エンジンは低振動で、全回転域での強烈なパワーと粘りを両立したフレキシブルな特性。必要とあらば6速40㎞/h・1000回転からで...
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【MOTO GUZZI V7III ANNIVERSARIO】伝統と栄光の50年を祝う国内限定50台の激レア・クラシック!【試乗インプレ】(2017年)
伝統と個性のあるメーカーだから造れる「魅力」あふれる1台
現代のV7シリーズが敬意を持ってオマージュしているのは、往年のモト・グッツィの名車「V7スポーツ」だ。このV7スポーツが手作りされ、その性能が欧州のライダーやレーサーに認められて量産車として世に出たのが1971年。しかし、そのV7スポーツの出発点となったモデルがある。
それが67年からアメリカ市場に投入された「V7」だ。姿はクルーザーに近く、重厚長大ながら運動性能に優れ、加えて耐久性がある、非常にタフなモデルだったようだ。
今回登場したこのアニヴェルサリオは、世界で1000台限定となるV7の50周年を記念したモデル。ベースとなって...
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後編【SUZUKI GSX-R1000R ABS】宮崎敬一郎が乗って乗って乗りまくって分析!【試乗インプレ】(2017年)
エアロダイナミックに優れたスタイリング
180㎞/hリミッターの入っている国内仕様だと、その恩恵を受ける事は少ないだろうが、新しい形状の魅力は空気の乱流に対する強さ。かつて、強風の吹く超高速コースとして有名なフィリップアイランドで試乗した際、280㎞/h以上から身体を低く構えたまま減速しつつ突っ込んでいく1コーナーで、横風の影響が最小限なのに驚いた。アタマやヒザ、上体をカウルから出して動かているのだが、身体で感じとれる明らかな風の乱流が生まれる。しかしその乱れに車体外面からの外乱を受け難い。もちろん車体のスタビリティの良さもあるが、楽だった。
また、そんな速度域でのライン変更のしやすさも...
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前編【SUZUKI GSX-R1000R ABS】宮崎敬一郎が乗って乗って乗りまくって分析!【試乗インプレ】(2017年)
最強のスペックを恐ろしく扱いやすく!
このGSX-R1000Rは、今年2月にオーストラリアで国際試乗会が催されたGSX-R1000Rの日本国内仕様。構成は先のワールドモデルとパワースペックから外観まで同じ。ただ、180㎞/hで作動する速度リミッターが装備されている。
このバージョンは先々月紹介したSTDモデルと、エンジンやフレームのレイアウトなどは全く同じ。だが、足回りやライディングアシスト群に違いがある。前後のサスペンションにSHOWAのバランスフリーショックを採用。クイックシフトはダウン側も使える。トラコンに加えてローンチコントロールなども、細やかなレベルで設定ができるようになってい...
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【試乗インプレ】誕生!最先端技術をフル投入したフラッグシップスクーター【KYMCO AK550】
しっかりした造り込みで一流のパフォーマンスを実現
スクーターなのにツインリンクもてぎでの全開試乗会! ド派手な演出で登場したのはAK550。台湾を代表するバイクメーカーKYMCOのフラッグシップだ。
KYMCOと言えば、小型〜中型のスクーターが得意なメーカー。だがBMWの大型スクーターにエンジン供給するなど、その技術力や信頼性は非常に高い。
こんな場所で試乗会を開くからには、AK550の走りに相当な自信があるのだろう。見るからに強靭そうなアルミフレームは材質に拘って剛性バランスを整えたもの。フォークは倒立のダブルクランプ。ドライブはベルト駆動で、リアアームピボットはドライブスプロケットと...