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【試乗インプレ】“生ける伝説” ツインカムダイナ最強・最後のプレミアムS【HARLEY-DAVIDSON LOW RIDER S】(2017年)
クラブスタイルに仕立て上げ走りを強く意識したダークカスタム
定番的人気を誇るローライダーを、最新のカスタムトレンド「クラブスタイル」に仕上げたのが、このS。クラブとはアメリカ西海岸などでカスタムバイクに乗り、なかにはギャング化する集団もいるモーターサイクルクラブのことであり、決して憧れの対象などになってはいけない側面もあるのだが、60〜70年代のチョッパーであったり、2000年代のバガースタイルなど、いつの時代も流行に敏感な若者たちが注目する事象がトレンドとなって来たのもまた事実。そんな彼らがストリートやハイウェイを流すときに用いているのが、このダークで武骨なスタイルだ。
クラブメンバー...
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【試乗インプレ】ユニークな個性と優しい走りのテイスティ・アドベンチャー!【ROYAL ENFIELD HIMALAYAN】(2018年)
優しいトルクを楽しみながら「旅」を楽しむ頼れる1台
ロイヤルエンフィールドと言えば、名車「ブリット」のメーカーというイメージが強い。今なお生産されるブリットは正真正銘のクラシックバイク。そのオーラは強烈で、根強いファンがいる。
そんなロイヤルエンフィールドのニューモデルがこのヒマラヤン。「本気」を感じさせる様々なガード類、タイヤもオフ指向の強いピレリのMT60。サスはオフ車みたいにソフトで、伸び側のストロークも長め。ストリートモデル中心のロイヤルエンフィールドにあって、これはかなりキャラが違っている。
ロイヤルエンフィールドのエンジンはほとんどがOHVだが、これはOHC。排気量は411㏄...
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【試乗インプレ】スムーズで軽い並列エンジンのアッパーミドル最速DUKE!【KTM 790 DUKE】(2018年)
ひと回り大きく、ふた回り力強く、全てが上質に!
690DUKEは、ミドルSSに迫る強力な機動性とストリートから峠道まで器用にこなす扱いやすさを武器に、世界中でヒットしたスポーツNKだ。この790DUKEは、そのコンセプトを受け継ぐニューブランド。エンジンは690のシングルに対して75度位相クランクの799㏄ツイン。パワーは105PSを発揮する。特徴的だったトレリスフレームからツインチュープのバックボーンタイプに。リヤアームは長めで、接地性とフロントの荷重比率を増やしたであろう(節度や安定性を狙ってのことだろう)ディメンションだ。ひとまわり大柄になったが、重量は169㎏だから690とほとん...
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【試乗インプレ】抜群のスタビリティが光る快速スポーツツアラー!【YAMAHA TRACER900GT ABS】(2018年)
どこを走っても快適でスポーティな最強旅バイク
トレーサーはMTー09から派生したスポーツツアラー。今回外装を変更し足回りも一新。追加グレードとなる上級仕様の「GT」はメーターをTFTカラー液晶に変更し、クルーズコントロールを追加、足回りもグレードアップしたモデル。
アップライトで幅の広いハンドルが付いているし、サスストロークも少し長いが、ダートを走るために造られたモデルではない。これはヤマハがTDMで先鞭をつけた「アルプスローダー」…イージーなハンドリングと優れた走破性で荒れた舗装路を気楽に走れ、強力なエンジンとシャシーでスポーティな走りまでこなせるという万能モデル。オフまで活動エリアを...
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【試乗インプレ】スポーティさと個性を磨いた魅惑のラリースタイル!【SUZUKI SV650X ABS】(2018年)
精悍に変わったルックスと節度あるハンドリングが光る
このSV650X、SV650の外装を少し変えただけとは思えない変身ぶりだ。レトロテイストのビキニカウルとセパハンの採用で雰囲気は勇ましくなり、ルックスにレトロともスポーティともとれるスパイスが利いていて、とてもいい感じだ。
もともと、SV650は軽快なハンドリングとパンチのあるパワフルなエンジンが魅力のミドルスタンダードスポーツ。このクラスはツーリングやちょっとしたスポーツができる手頃なバイクとして欧州で大人気。レベルの高い万能性と扱いやすさを持っている。
ライポジと雰囲気を変えたこの「X」も、基本的にはそのキャラクターを継承する。足回...
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【試乗インプレ】直線もコーナーも楽しい!豪快トルクが生み出す“剛”のスポーツ!【HARLEY-DAVIDSON FAT BOB】(2018年)
意のままに振り回せる「骨太」なスポーツの魅力!
ハーレーの2018年モデルでは大変革が起きた。根強い人気のダイナファミリーがなくなり、そのラインアップの一部はソフテイルファミリーとして生まれ変わったのだ。
このファットボブもそんな1台。斬新なデザインと個性的なLEDヘッドライトが特徴だ。先代モデルはむき出しのツインヘッドライトを備え、高剛性な倒立フォークなどによる、クイックでダイレクトなハンドリングが自慢だった。新型はいきなりの大変身ではあるが、走りのキャラクターは同じ。非常にスポーツ指向の強い走りを魅力にしている。
しかもコレは「ミルウォーキーエイト」という、最新世代の強力な8バルブツ...
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【試乗インプレ】全身ブラックアウトと充実装備で魅力を大きく増した精悍ボバー!【TRIUMPH BONNEVILLE BOBBER BLACK】(2018年)
精悍さを増したスタイルと確実に進化した足回り
「ボバー」というスタイルはカスタムの1ジャンルだが、今では各メーカーが純正でそうしたカスタムスタイルのモデルを展開している。今回試乗する、トライアンフのボンネビル・ボバーもそんな1台だ。
このボンネビル・ボバーは見ての通り、かなり濃厚なカスタムルックを大きな魅力にしている。加えて、エンジンのテイストも濃厚で、走りも魅力のひとつ。
スタイルは1940年代のバイクのようなクラシカルな雰囲気。シンプルなサドルシートにむき出しのスイングアームで、まるでリジッドサスのように演出している。今回の「ブラック」は新たに加わった上級グレードで、メカ部分をブラッ...
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【試乗インプレ】鮮烈なスタイリングと走りが光る個性派カフェスポーツ!!【HUSQVARNA VITPILEN 701】(2018年)
個性的なルックスに加えキラリと光る走りも魅力
ヴィットピレンとは「白い矢」という意味。このエレガントなバイクは、ハスクバーナ初のカフェロードスポーツ。親会社であるKTMの690デューク系をベースに、見事に面白いバイクを造り上げている。
ハスクバーナはオフ系での活躍が目立つが、どのモデルにも徹底した使いやすさを盛り込んでいるのが特徴。それがポリシーなのだろう。KTMとの兄弟モデルはこれまでにもあったが、どれも「扱いやすさ」というスパイスで念入りに味付けされていた。
このヴィットピレンにもそんな造り込みがされている。カフェスポーツといえども、基本的な性格はスタンダードなスポーツバイク。街中を...
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【試乗インプレ】スクランブラーシリーズ最強の スポーツバージョン誕生!【DUCATI SCRAMBLER 1100 SPORT】(2018年)
オシャレで走りのレベルも高いシリーズ一番のスポーツ仕様
ドゥカティのスクランブラーシリーズに、トップモデルの1100、3モデルが追加された。いまやスクランブラーのシリーズラインアップはモンスターやディアベルよりも多く、ストリートスポーツの主役たらんとする存在感を誇っている。
今回試乗したのは最もスポーティな「スポーツ」。前後ショックにオーリンズを採用しているのが特徴で、スポーティな走りを追求した仕様になっている。
そして、フロントの18インチタイヤ、銘柄までシリーズ共通。標準装着タイヤはピレリのMT60という、ダートトラッカー的なトレッドパターンを持つタイヤだ。「スポーツ」とは言いながら...
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【試乗インプレ】Gスイッチ+トルクコントロールでますます“遊べる”ATアドベンチャー! 【HONDA X-ADV】(2018年)
タフなルックスに見合ったオフロード性能を獲得!
XーADVはスクータールックのアドベンチャー。昨年登場したばかりだが、この2018年モデルで早くも小変更を受け、効き具合をセレクトできる(2段階とオフ)トルクコントロール機構・HSTCと、クラッチ制御でオフロードでダイレクトにトルクを伝える「Gスイッチ」が追加された。
基本的にはDCTミッション+270度クランクのパラツインを搭載する「NC750ファミリー」の1バリエーション。遥か遠くには「ご先祖」のインテグラが見えるが、XーADVはシート下の収納が大型スクーター並みだし、最新のDCTセッティングのおかげで、スポーツランでもストリートでも使...
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【試乗インプレ】オーリンズで格段の進化を遂げた“攻めのMT”【YAMAHA MT-09 SP ABS】(2018年)
ハイレベルに仕上がった足回りが安心感を生み出す
MTー09はかなりアクの強いスタンダードスポーツだ。唸るように回る3気筒エンジンは、滑らかさと爆発的な瞬発力を併せ持つ。スペックでいうと最高出力116PSほどだが、常にトルクの乗った腰のあるパワーだ。
3種類から選べる「Dモード」は、穏やかなレスポンスタッチの「STD」のほか、使い勝手のいい、リニアで柔軟なバワーを発揮する「B」もあるし、レスポンスとパワーの立ち上がり方が敏感な「A」を選択すればとんでもないじゃじゃ馬にもなる。
車体は非常にスリムで軽いのが特徴。シートは高めだが足着きはいいし、取り回しは400ラスを扱っているような軽さだ。
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【試乗インプレ】抜群のパフォーマンスが光る“韋駄天Z”【KAWASAKI Z900】(2018年)
素直で素性のいい走り、魅力満載の900スポーツ
このZ900はZ900RSのベースモデルで、750から800、900へと進化してきたモデルだ。750や800は幾度か日本でも販売されたが、人気は旗艦のZ1000に集中、販売も終了してしまっていた。だが、欧州ではとしてデビュー、ついに日本にもやって来た。かつては兄貴分のZ1000よりエンジンが軽く、身軽で取り回しやすく、クセのないハンドリングが評判だった。使い勝手がよく、等身大+αの動力性能と小粋なルックスもある。「育つ」理由は揃っていた。
今回の新型Z900はフルモデルチェンジに際し、Z1000系の流れを汲むエンジンに変更された。嬉しいのは...