V4でレースにワークス参戦していたホンダにとって、真の意味でのレーサーレプリカとは、同形式のエンジンを積むVFR-Rシリーズだと言える。750と400の2排気量が販売され、前車はかの名機VFR750R/RC30で後車は1986年に初期型が登場したVFR400R/NC30。1994年にRVFがリリースされるまで存在した長寿車だった。
まとめ:岡本 渉/協力:バイカーズステーション、佐藤康郎、H&L PLANNING
※本記事は2025年7月2日に発売された『レーサーレプリカ伝 4ストローク編』の内容を一部編集して掲載しています。

ホンダ「VFR400R(NC30)」(1989年)の各部装備・ディテール解説

画像: 1本出しのサイレンサーを車体右から左に移動。ヘッドライトを1灯→2灯にするなどで、RC30に近い外観に変化したNC30。価格は67万9000円から74万9000円(税抜き)に値上げ。日本での年間販売計画は1万台だった。

1本出しのサイレンサーを車体右から左に移動。ヘッドライトを1灯→2灯にするなどで、RC30に近い外観に変化したNC30。価格は67万9000円から74万9000円(税抜き)に値上げ。日本での年間販売計画は1万台だった。

画像: アルミツインスパーは新作で、左右レールにRVF750やRC30と同寸(90×40mm)の目の字5角断面材を採用。横11%、ねじれ44%、全体で33%の剛性を向上。

アルミツインスパーは新作で、左右レールにRVF750やRC30と同寸(90×40mm)の目の字5角断面材を採用。横11%、ねじれ44%、全体で33%の剛性を向上。

画像: ピボットプレートを中空キャスト構造として重量を削減。エンジン搭載位置は35mm前方に移動、キャスターを26度10分→25度20分に立てるとともに軸距を1375→1345mmに短縮してマスの集中を図る。

ピボットプレートを中空キャスト構造として重量を削減。エンジン搭載位置は35mm前方に移動、キャスターを26度10分→25度20分に立てるとともに軸距を1375→1345mmに短縮してマスの集中を図る。

画像: 回転、速度、水温の3連メーターを装備するのはNC24と同じだが、配置や外径を変更し、レーサーを思わせるコクピットを得ている。

回転、速度、水温の3連メーターを装備するのはNC24と同じだが、配置や外径を変更し、レーサーを思わせるコクピットを得ている。

画像: 冷却性能を高めるためにラジエーターを上下2連装に変更。上側はワークスレーサーと同じU字型、下側には電動ファンを備える。

冷却性能を高めるためにラジエーターを上下2連装に変更。上側はワークスレーサーと同じU字型、下側には電動ファンを備える。

画像: ホンダ「VFR400R(NC30)」(1989年)の各部装備・ディテール解説

NC24

画像1: ホンダ「VFR400R(NC30)」(1989年)90度V型4気筒を搭載する400ccレプリカ・VFR400Rの第3世代モデル
画像2: ホンダ「VFR400R(NC30)」(1989年)90度V型4気筒を搭載する400ccレプリカ・VFR400Rの第3世代モデル

NC30

画像3: ホンダ「VFR400R(NC30)」(1989年)90度V型4気筒を搭載する400ccレプリカ・VFR400Rの第3世代モデル
画像4: ホンダ「VFR400R(NC30)」(1989年)90度V型4気筒を搭載する400ccレプリカ・VFR400Rの第3世代モデル

従来型NC24は180度クランクだが、新型NC30は360度に変更。高回転域での伸び上がる感覚を生かしながら、V4ならではのトルク感あふれる出力フィーリングを高めている。排気系も一新され、4-2-1構造で左1本出し、総ステンレス製といった特徴をRC30と同じくしている。左端に見えるクラッチの外観が異なるのは、新たにスリッパー機構を盛り込んだからだ。

ロッカーアームの形状を変更し吸排気カムシャフトが接近。上写真の従来型(NC24)ではアームの中間部をカム山で押すが、下の新型(NC30)ではバルブの軸線上にカムが位置する構造としている。その結果、シリンダーの前後長は31.5mm短縮。

画像: NR500で開発されたΦ8mmプラグを量産車で初採用(右端。左/中央は12/10mm)。小径化によりバルブの大径化が可能となり、IN:Φ21.8→Φ22.5mm、EX:Φ19→Φ19.3mmへ拡大。

NR500で開発されたΦ8mmプラグを量産車で初採用(右端。左/中央は12/10mm)。小径化によりバルブの大径化が可能となり、IN:Φ21.8→Φ22.5mm、EX:Φ19→Φ19.3mmへ拡大。

画像: フロントのブレーキキャリパーは片押し2ピストンから対向4ピストンに高能力化しディスクもΦ276→Φ296mmに拡大。正立フロントフォークもΦ37→41mmに大径化している。

フロントのブレーキキャリパーは片押し2ピストンから対向4ピストンに高能力化しディスクもΦ276→Φ296mmに拡大。正立フロントフォークもΦ37→41mmに大径化している。

ホンダ「VFR400R(NC30)」(1989年)の主なスペック・当時価格

全長×全幅×全高1985×705×1075mm
ホイールベース1345mm
最低地上高125mm
シート高755mm
車両重量164kg(乾燥)/182kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒
総排気量399cc
ボア×ストローク55.0×42.0mm
圧縮比11.3
最高出力59PS/12500rpm
最大トルク4.0kgf・m/10000rpm
燃料供給方式キャブレター(VDA3)
燃料タンク容量15L
変速機形式6速リターン
キャスター角25゜20′
トレール量96mm
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ(前・後)120/60R17・150/60R18
発売当時価格(1989年)74万9000円

まとめ:岡本 渉/協力:バイカーズステーション、佐藤康郎、H&L PLANNING

関連のおすすめ記事

This article is a sponsored article by
''.