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<試乗インプレ>ついに国内デビュー! 最強最速のGTスポーツ!KAWASAKI NINJA H2 SX SE
過給エンジン特有の獰猛さを巧みに調教!
H2の魅力は、その個性的なフォルムと天井知らずのパワーを発揮する過給エンジン。それが生み出す強烈な瞬発力と、SS顔負けの走りもこなす高いスポーツ性能は圧巻。車体の適応力が高く、ハンドリングも扱いやすいが、過給エンジンは思い通りに力を制御するのに慣れがいる。なにしろ、ちょっとイジれば300PS近くを発揮する余力を持ったエンジン。クセがあるのは当然だ。
そんなH2の「ツーリングスポーツ」バージョンがH2SX。正直、最初は「H2の走りを知る者にとって、ツーリングスポーツなんて…」と思っていた。だって、SXの姿はほぼH2。ちょっと特殊なバイクだろ! と思っ...
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<試乗インプレ>スポーティさと個性を磨いた魅惑のラリースタイル! SUZUKI SV650X ABS(2018年)
精悍に変わったルックスと節度あるハンドリングが光る
このSV650X、SV650の外装を少し変えただけとは思えない変身ぶりだ。レトロテイストのビキニカウルとセパハンの採用で雰囲気は勇ましくなり、ルックスにレトロともスポーティともとれるスパイスが利いていて、とてもいい感じだ。
もともと、SV650は軽快なハンドリングとパンチのあるパワフルなエンジンが魅力のミドルスタンダードスポーツ。このクラスはツーリングやちょっとしたスポーツができる手頃なバイクとして欧州で大人気。レベルの高い万能性と扱いやすさを持っている。ライポジと雰囲気を変えたこの「X」も、基本的にはそのキャラクターを継承する。足回り...
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どうしても欲しくて個人輸入、希望も絶望も味わった最後の空冷Z【KAWASAKI GPz1100(1983年)】
忘れられないバイクはGPz1100。同世代の機種と比較して何か光るものがあるか? と思い起こしてもあまり浮かばない。むしろ、同時に登場した750ターボの方が華があった。このバイクの試乗会はFISCOで、かの750ターボと一緒に行われた。あの頃のFISCOのストレートは路面が荒れていて、200㎞/hオーバーでも振られずに真っすぐ走れる市販車は1100カタナくらい…と言われていた。
そこをGPz1100は、カタナよりずっと安定して、遥かに速くコーナリングしてみせた。トルクフルでパワーは自由自在。小柄でよく曲がるが、パワー制御が厄介だったターボとほぼ同じか、少し速いタイムで周回できた。このパワ...
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「Z vs XSR vs CB ライバル比較」ワインディング編
素直なZ900RS、強烈なXSR900に重厚感を楽しめるCB1100RS
まず、3台とも今をときめく現行車なので、どれもしっかり「スポーツ」はできる。多少コースを選り好みするヤツもいるが、ちゃんと操れば素直なので、峠道が楽しい。流すような走りから、高回転域で回し続けて遊ぶことだってできる。ただ、甘かったり、塩味だったり、酸味がきいていたりと、個々のバイクで「味」が違うだけだ。「味」については誌面から想像してもらうしかないが、走りのポテンシャルや速さは? ということなら、答えは簡単だ。
速さであればXSRが際立つ。もっともクイックでよく曲がるし、車体が軽い上に高回転域には強烈なパワーがある...
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<試乗インプレ>インディアン SCOUT BOBBER(2018年)
優れたパフォーマンスが自慢の「ハンサム」な1台
このボバーは水冷DOHC4バルブVツイン1130㏄エンジン搭載する「スカウト」と同系エンジンを搭載するモデル。
アルミフレームや最高出力94馬力のエンジン、タンクの造形など、基本構成は同じだが、2018年モデルのボバー、スカウト系は軽さを意識してシートレールもアルミを採用。短いリアフェンダーや低めのハンドルを装着し、車高も落としてアグレッシブな雰囲気としている。ライディングポジションも、上体を低く構えて、いつでも来い、と戦闘準備をしているよう。ひと言で言うと「ワルっぽい」テイストだ。
もともと、スカウトは80年近く前に登場した初代インディア...
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<試乗インプレ>HONDA CB1300 SUPER BOL D’OR(2017年)
まろやかに上質に進化したオトナのツアラー!
2018年型のCB1300スーパーボルドールはカラーリングとスタイルが微妙に変わり、新しい排ガス規制・EURO4対応になった。新規制に適合させたのに合わせ、最高出力は9PS上がって、110PS/7250rpmになっている。これだけ見ると劇的なパワーアップだ。さらにバックトルクリミッターが付き、しかも操作が軽いクラッチになっている。フレームではパニアケースが取り付けやすくなっていたり、と実用性に関わる細々とした改良もされている。
ベースになっている「SF」を含め、このシリーズは今や日本のビッグバイクのスタンダード。不動のベストセラーだ。もはや「熟...
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<試乗インプレ>MOTOGUZZI V7III ANNIVERSARIO(2017年)
伝統と個性のあるメーカーだから造れる「魅力」あふれる1台
現代のV7シリーズが敬意を持ってオマージュしているのは、往年のモト・グッツィの名車「V7スポーツ」だ。このV7スポーツが手作りされ、その性能が欧州のライダーやレーサーに認められて量産車として世に出たのが1971年。しかし、そのV7スポーツの出発点となったモデルがある。
それが67年からアメリカ市場に投入された「V7」だ。姿はクルーザーに近く、重厚長大ながら運動性能に優れ、加えて耐久性がある、非常にタフなモデルだったようだ。
今回登場したこのアニヴェルサリオは、世界で1000台限定となるV7の50周年を記念したモデル。ベースとなって...
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<試乗インプレ>TRIUMPH STREET TRIPLE R LOW(2017年)
走りの魅力はそのままに、優しさを磨いた日本専用車
今年登場した新生ストリートトリプルは、675をベースにフレームを新作し、765㏄へ排気量をアップ。同時に吸排気系も一新し、電装系を含むトラコンなどの各種ライディングアシスト群も充実させている。
先鋒となった最上級グレード・RSのハイグレードでタフな足回りは感激もの。加えて675から大幅に増強された低中速のトルクも、走る場所を選ばないイージーさと強力な瞬発力を発揮。ミドルサイズにリッタークラスのスポーツネイキッドなみの動力性能…という印象だった。
今回登場した「R」はそんな新生ストリートトリプル765シリーズの中堅モデル。魅力的な価格のスタ...
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<試乗インプレ>MOTOGUZZI V7III RACER(2017年)
伝統のメカニズムが発するテイストも魅力のひとつ
モト・グッツィのV7シリーズはネオクラシックモデルの中でもかなり個性的。かつてモト・グッツィを欧州に冠たるブランドにしたスーパースポーツモデル「V7スポーツ」の雰囲気をスパイスにしているが、中でも、この「レーサー」は往年のクラブマンレーサー色を強く醸し出しているのが特徴だ。
しかし、中身はまぎれもなく現代のバイク。現代の技術とクオリティで造られたフレームに、同じく現代のVツインエンジンを搭載している。個性的…というのは、それにもかかわらず、この姿同様に、伝統的な横置きVツイン(縦置きクランク)のグッツィらしい、独特のハンドリングやエンジンフ...
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<試乗インプレ>BMW K1600B(2017年)
サイズと重さを忘れるほど軽快でスムーズな走り!
新たに登場したこの「K1600B」、ジャンル的にはアメリカでバガーなどと呼ばれるタイプ。シンプルなクルーザーに必要最低限のツーリングバッグを取付けた、機動性のいいロングツアラーだ。
ベースとなるのは並列6気筒の幅広いエンジンと長大な車体を持ったK1600GT。あのバイクもそうだったが、このBも、見た目の鈍重さとは裏腹に、街中で身軽にフットワークし、素直にワインディングを駆け抜ける。こんなバイクはかなり珍しい。
ド迫力のバガースタイルで魅力を増した独創の直6クルーザー!
6気筒エンジンは低振動で、全回転域での強烈なパワーと粘りを両立したフレキ...
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「DUCATI モンスター821 」イタリアから試乗速報!
ニュー・モンスター821
この新型「モンスター821」は我々、日本のテスターにとってEURO4に対応した初めての821となる。欧州では既に現行モデルのEURO4対応モデルは販売されているが、日本ではまだ発売されていない。
大きく変わったエクステリアだけでなくEURO4対応のエンジンを搭載したモンスター821を紹介します。
大きく変わったのは、その外観で、基本フレームはこれまでの821とほぼ同じだが、タンクは初期型モンスター900をオマージュしたエッジの効いたものを載せている。これは現行モンスター1200とほとんど同じもの。それと強度アップを狙ってステップ周りの構造も少し変った。吸排気系も...