スズキ「GSX-R1000R」進化内容解説
速さと耐久、その両輪で熟成した新エンジン
999cc水冷並列4気筒DOHCは、最高出力と耐久性を両立するため全面最適化。SR-VVT、改良吸排気、電子制御を組み合わせ、最新規制適合と実戦性能を両立したユニット 。

規制対応と伸びの良さを両立した新設計
吸排気カムプロフィールを見直し、排出ガス規制と高出力の両立を追求した。最大リフト量はそのままに、開き始めと閉じ際の曲線を緻密に整えることで、オーバーラップを抑えている。これにより、低中回転域の扱いやすさを損なうことなく、高回転域の伸びも確保した。



SR-VVTは、スズキレーシングバリアブルバルブタイミングの略で、進気側のカム位相を回転域に応じて変化させる仕組み。

3g軽量化と低フリクションを両立
鍛造アルミピストンはトップ形状を刷新し、圧縮比を13.2:1から13.8:1へ向上。ショートスカート、肉抜き、DLCコートのピンなどでフリクション低減と耐久性を両立し、3gの軽量化も図られている。

スロットルボディは、46mmから48mmへ拡大され、実用域の加速感と高回転域の伸びをより厚くする方向に振られている。

主噴射の一次インジェクターは噴口数を10穴から8穴へ変更し、より効率的な霧化を狙った。

クランクシャフトはジャーナル径が35mmから37mmへ拡大。径が太くなれば荷重を受ける面積が増え、たわみや局所的な応力集中を抑えやすくなる。

排気系、2022年モデルと2026年モデルの比較

2022年
従来よりも大容量の楕円形触媒コンバーターをエンジン近傍に配置することで、触媒の昇温を早め、暖気時間の短縮にも寄与している。

2026年
排ガス規制と騒音規制に対応しながら、チタン製サイレンサーと見直されたパイプ径によって、高回転域のパワーフィーリングと出力を両立。


ウイングレットはドライカーボン製で、アクセサリーとして販売される。徹底した走行テストで最適な形状を実現。片側18万7000円。

フル液晶の多機能インストルメントパネルを採用。6段階の輝度調整が可能でラップタイムやETC動作状態インジケーターも備える。

ELIIY Power製のリチウムイオンバッテリーを採用し、幅広い温度条件で性能低下を抑えやすく、始動性の安定にも寄与する。

ETC 2.0車載器をフロントシート下に標準装備する。メーターパネル内のインジケーターで車載器の作動状態の確認が可能。

下写真の左がIMU、右がEMCのユニット。IMUは6軸で車体姿勢を検知し、前後輪速やスロットル開度などをECM/ECUが統合して、加減速やコーナリング時の駆動力を緻密に制御する。S.I.R.S.ではスマートTLRコントロールやスロープディペンデントコントロールも含め、安定性と加速性能を高める仕組みだ。


トラクション、リフト、ロールトルクを一体で制御し、加速時のスピンや前輪の浮き、車体姿勢の乱れを巧みに抑える。GSX-R1000Rの走りをより高次元へ導く、先進のライダーアシスト機能だ。

スズキ「GSX-R1000R」2022年/2026年諸元比較
| 諸元 | 2026(国内) | 2022(国内)※ |
| 全長×全幅×全高 | 2075×705×1145mm | ← |
| ホイールベース | 1420mm | ← |
| シート高 | 825mm | ← |
| 車両重量 | 203kg | ← |
| エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒 | ← |
| 総排気量 | 999cc | ← |
| ボア×ストローク | 76.0×55.1mm | ← |
| 圧縮比 | 13.8 | 13.2 |
| 最高出力 | 190PS/13200rpm | 197PS/13200rpm |
| 最大トルク | 11.0kgf・m/11000rpm | 11.9kgf・m/10800rpm |
| 排出ガス規制 | EURO5+ | EURO4 |
| 燃料タンク容量 | 16L | ← |
| 燃費 | 14.7km/L | 16.6km/L |
| 変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | ← |
| ブレーキ形式(前・後) | 油圧式ダブルディスク・油圧式ディスク | ← |
| タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・190/55ZR17 | ← |
| 税込価格 | 237万6000円 | 215万6000円 |
おすすめ関連記事






