油冷で築いたGSX-Rの個性は、1992年の水冷化で大きな転機を迎える。軽さとメカ感を武器にした時代から、高回転・高出力へと進化。伝統の構造を一部に残しつつ、新世代スーパースポーツへ踏み出した過渡期を象徴する一台だ。

スズキ「GSX-R750SP」(1994年)解説

画像: SUZUKI GSX-R750SP 1994年

SUZUKI
GSX-R750SP
1994年

油冷の伝統を継ぎ、水冷で進化した750スーパースポーツ

シリーズの第4世代にあたる初の水冷モデルは、77PSを発生する749㏄並列4気筒エンジンを搭載。乾燥重量は208kgで、20Lタンク、前後17インチ化、アルミダブルクレードルフレームを採用。油冷最終型と比べ約30kg重くなった一方、出力向上と耐久性の強化で先鋭のスーパースポーツへ進化した。

下写真はフルパワーのEU仕様は118PS/11500rpmとされ、国内仕様の77PS/9500rpmから大きくパワーアップしている。

画像: 海外仕様

海外仕様

水冷化された1992年型をベースにスーパーバイク規定対応として開発。軽量化やスイングアーム補強、6ポットキャリパー採用(下写真)など大幅改良を実施。世界初のステップリフレクターヘッドライトも採用し、115万円で販売された。

画像: スズキ「GSX-R750SP」(1994年)解説

当時のライバル車

軽さで斬るCBR900RR、パワーで押すZX-9R。750時代を揺るがした2台

ホンダ「 CBR900RR」

乾燥重量185kgという軽さと、124PSを発生する893cc並列4気筒の組み合わせた。当時の1000cc SSより軽く、600ccクラスに近い車格を実現し、ワインディングでの俊敏さが魅力だった。

画像4: スズキ「GSX-R750」(1992-1995)|水冷化も重量増で迷走期へ【GSX-R 42年史】

●エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒●排気量:748.1cc
●最高出力:124PS/6500rpm ●最大トルク:9.0kgf・m/8500rpm ●車両重量:180kg(乾燥)

カワサキ「Ninja ZX-9R」

アルミツインスパーフレームに139PS/10500rpm、9.8kgf・m/9000rpmを発生する899cc水冷4気筒DOHCエンジンを搭載。6速ミッションと、倒立フォーク、前後ディスクブレーキを採用。

画像5: スズキ「GSX-R750」(1992-1995)|水冷化も重量増で迷走期へ【GSX-R 42年史】

● エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 ●排気量:749.2cc
●最高出力:139PS/10500rpm ●最大トルク:9.8kgf・m/9000rpm●車両重量:215kg(乾燥)

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