協力:バイカーズステーション(遊風社)
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ヨシムラ「 GSX-R750 AMA SUPERBIKE」(1986)各部装備・ディテール解説
GSX-R750の北米仕様販売およびレースでの認可は1986年G型からだった(1985年の当地は空冷GSX750Eを使った)ため、サイドダクトやカラーも1986年型。アルミのフレームはノーマルをスズキが補強。

1985年全日本ではスズキ製レーサーフレームだったが、AMAレギュレーションに沿った措置でこうなった。車体総重量は400LB(ポンド)、約181.5kgを公称した(上のプレスリリースにも記載)。
ハンドルはセパレート、メーターは横並びから3角配置になるようマウントスポンジを新作、速度計(左。AMAスーパーバイクはストック規定でメーターもシェルを残すこと[作動はしなくていい]としていた)、回転計、燃料計(油温計を追加)を備えた。

#604車のフロントカウル両サイド、ヨシムラステッカーの横には1978年にヨシムラGS750改944でデイトナ(当時100マイル)を走りトップに立ち、CDIトラブルに遭うまで2位を走った加藤昇平さんをオマージュしたヨシムラ・日の丸ステッカーも貼られた(#34にはなし)。

エンジンはAMAスーパーバイクではオーバーホール対応で1mmオーバーサイズが認められていたからΦ71×48.7mmで770.9cc。全日本は1%オーバーまでだったから、排気量が大きいAMA仕様の方がパワーが出ていた。

圧縮比は13.0:1、135PS/12000rpmと公称。このデイトナ決勝で辻本車=#604のコンロッド小端が伸びてピストンがバルブを突いてのエンジンブローからリタイヤとなったことを受け、以降の油冷ヨシムラGSX-Rにはキャリロ製H断面クロモリコンロッドを使った。
クラッチはマグネシウム合金パーツも使った乾式。キャブレターはマグボディ/フラットバルブのミクニTMΦ36mmで、張り付き防止や作動性向上のためにスロットルバルブにベアリングを装着。後のTMRキャブレターにつながる試行だった

マフラーは1985年の全日本最終戦で初めて実戦投入されたヨシムラ・デュプレクス・チタンサイクロン。

高速域を伸ばすサイクロンと、1-2番と3-4番エキパイをそれぞれ連結して中低速トルクを出す新発想デュプレクスの組み合わせで排気系がさらに進化した。上掲のリリースでもポップ吉村はこの新排気系の良さを力説していた。

フロントフォークはカヤバ製Φ43mmのアンチノーズダイブ付きでフロントブレーキはニッシン別体式マスターに同異径4Pキャリパー、鋳鉄ディスク。スイングアームはクイックリリース付きの8耐用でスタビ付き。ホイールはマービック前後18インチでタイヤはダンロップ・バイアス。


