アルミツインスパーフレームに並列4気筒を積み、フルカウルを加えたFZR750を1987年に発売したヤマハは2年後の1989年、ワークスYZF750を手本としたシャシーに、チタンコンロッドを備えショートストローク化したエンジンを積みEXUPなどを盛り込んだFZR750R/OW01をリリース。200万円の高額で抽選販売された。
まとめ:岡本 渉/写真:平野輝幸/協力:バイカーズステーション、佐藤康郎、H&L PLANNING
※本記事は2025年7月2日に発売された『レーサーレプリカ伝 4ストローク編』の内容を一部編集して掲載しています。

ヤマハ「FZR750R(3FV1)」(1989年)の各部装備・ディテール解説

フレーム

ヘッドパイプ付近の太さが特徴的なアルミツインスパーフレームはニューデルタボックスと呼ばれる専用品で、FZR750用に比べて40%の軽量化を図りつつ2倍以上の剛性を得ている。左右各3点の懸架部はすべてリジッドで、左右スパー下部でシリンダーヘッドを支持するマウントはYZF750と同形状とされる。


メーターまわり

画像1: ヤマハ「FZR750R(3FV1)」(1989年)の各部装備・ディテール解説

中央にタコメーター、右側に水温計を配備。撮影車はイタリア仕様で300km/hスケールのスピードメーターを持つが、日本向けモデルは180km/h上限のものを装備。吸気温度を下げて密度を高めた新気をキャブレターに供給するF.A.I.:フレッシュ・エア・インテークを備えるが、FZR1000/750がダクトをハンドル下を通してフレームを貫通させるのに対し、FZR750Rはハンドル上を通し燃料タンク前側に接続する、YZF750と同じ構造を採用。


燃料タンク

画像2: ヤマハ「FZR750R(3FV1)」(1989年)の各部装備・ディテール解説

クイックフィラー対応の燃料タンクはアルミ製で、ベース部に手を加えることで容量を19Lから24Lに増やすことができる。


エンジン

ショートストローク化された並列4気筒は、シリンダー前傾角をFZR750の45度から40度に立てて搭載され、エンジン本体を小型化したのと相まって小柄な車体を実現。

キャブレターはFZR750より4mm大径、FZR1000と同径のBDST38を4連装。バルブステムはΦ5.0→Φ4.5mmに細くされるが、傘径はIN:Φ21→Φ23mm、EX:Φ23→Φ24.5mmに拡大される。

エキパイは社外製品のように接続部にスプリングを備え、集合部には高回転時にはモーター駆動のバタフライバルブが全開、低中回転時には半開となるデバイス、EXUPを配する。


ブレーキ&サスペンション

ブレーキディスクの外径は、F/R:Φ320/Φ210mmというレーサーに倣った構成で、フロントキャリパーには異径4ピストンを使う。Φ43mm正立フロントフォークはフルアジャスタブル、テーパー形状のメインレールを持ったスイングアームはYZF750と同形状だ。

ヤマハ「FZR750R(3FV1)」(1989年)の主なスペック・当時価格

全長×全幅×全高2100×705×1160mm
ホイールベース1445mm
最低地上高120mm
シート高780mm
乾燥重量187kg
エンジン形式水冷4ストロークDOHC5バルブ並列4気筒
総排気量749cc
ボア×ストローク72.0×46.0mm
圧縮比11.2
最高出力77PS/9500rpm
最大トルク6.7kg-m/7500rpm
燃料供給方式キャブレター(BDST38)
燃料タンク容量19L
変速機形式6速リターン
キャスター角24゜30′
トレール量100mm
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ(前・後)120/70R17 58H・170/60R17 71H
当時価格(1989年)200万円(税抜)

まとめ:岡本 渉/写真:平野輝幸/協力:バイカーズステーション、佐藤康郎、H&L PLANNING
※本記事は2025年7月2日に発売された『レーサーレプリカ伝 4ストローク編』の内容を一部編集して掲載しています。

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