文:宮崎敬一郎/写真:赤松 孝、南 孝幸、関野 温
第1位
いま見逃すべきでない伝説になる名車! 興味があるなら買いだ!
ホンダ「CB1300」シリーズ

Honda
CB1300 SUPER BOL D’OR SP Final Edition(左)
CB1300 SUPER FOUR SP Final Edition(右)
総排気量:1284cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:780mm/790mm(SP)
車両重量:〈CB1300SF〉226kg/〈CB1300SB〉272kg
税込価格:〈CB1300SF〉172万7000円/210万1000円(SP)、〈CB1300SB〉183万7000円/221万1000円(SP)
憧れをカタチにしたのがCBシリーズなのだ!
CB1300SF/SBが間もなく無くなる。だんだんと厳しくなってきたエミッション対策に巨大な心臓が追いつけなくなったからだ。
このCBに限らず、最近、同じ理由で消えるバイクは他メーカーでも何機種かある。中にはエンジンを新型に積み代えることで、復活を企むブランドもチラホラ見受けられる。でもたぶん、色々な意味でこのCB1300シリーズの復活は難しいだろう。
当たり前になりすぎたCBの姿を見直してみると、明らかに過剰剛性気味の極太リアアームや200PSレベルの力に抗うような太いタイヤ、それに迫力いっぱいの起伏のある巨体なタンクに、大造りなごっついエンジン。その姿は「これぞビッグバイクだ!」というアピールを全身から醸し出している。
これは操縦フィーリングにも言えることだが、車格が大きくなると操った時の手応えがそれなりに重たくなるが、ゆとりのあるトルクで走らせることでビッグバイクらしさを演出してきた。そして最後のファイナルエディションにいたるまで、CBはこのビッグバイクらしさを捨てずに進化した。

世代を重ねるごとに軽く生まれ変わり、動きは身軽に、しかも力強くなりながら誰にでも使いこなせているように、全ての操作項目を人に優しく調教されてきた。でも、ミドルクラスの「軽さ」に舵を切ってはいない。絶妙なサジ加減でビッグバイクらしい重厚な手応えは残されてきた。ここがスゴい。
また、その上質な塗装や、細かな部分まで丁寧に仕上げられた外観意匠など、大人の高級バイクとして強烈なオーラを放っている。もう二世代くらい前からか、手を加えるところが無いくらいの熟成度に達している。
これからのホンダが、あえて重くして、ごっつくて、信じられないほど扱いやすい、重厚な万能バイクなど、作るだろうか……いや、作れるだろうか?
ビッグバイクとは大きく重くて強く、眺めて、磨いて楽しめるような上質な仕上がりでなくてはいけない。それを具現化し、丁寧に育ててきたのだ。言い換えれば、人の心がテーマの核心を支えていた、数少ないバイクなのだ。

容量21Lの大容量の燃料タンクを装備し、ロングツーリングにも十分な航続距離を確保している。タンク側面には「HONDA」ロゴ、上面には「Final Edition」専用ロゴが施され、特別感を演出

容量21Lの大容量の燃料タンクを装備し、ロングツーリングにも十分な航続距離を確保している。タンク側面には「HONDA」ロゴ、上面には「Final Edition」専用ロゴが施され、特別感を演出

1284cc水冷DOHC直列4気筒エンジンは、最高出力113PS/7750rpm、最大トルク11.4kgf・m/6250rpmを発揮。電子制御燃料噴射(PGM-FI)や6速リターンミッションを搭載し、力強い加速と滑らかな吹け上がりが特徴。

フロントは専用設計のオーリンズ製Φ43mm正立フォークを採用。圧側・伸び側減衰は左右独立のワンウェイカートリッジ式で、各20段階調整が可能。ブレンボ製4ポッドラジアルキャリパーも装備し、剛性としなやかさを両立する。

リアはオーリンズ製Φ49mm大容量リザーバータンク付きツインショックを採用。プリロードや減衰力の多段調整が可能で、スポーティな走りと上質な乗り心地を高次元で両立する。
ホンダ「CB1300SF」「CB1300SB」主なスペック・燃費・製造国・価格 | ||
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CB1300SF Final Edition | CB1300SB Final Edition | |
全長×全幅×全高 | 2200×795×1125《1135》mm | 2200×825×1205《1215》mm |
ホイールベース | 1520mm | |
最低地上高 | 130《140》mm | |
シート高 | 780《790》mm | |
車両重量 | 266kg | 272kg |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒 | |
総排気量 | 1284cc | |
ボア×ストローク | 78.0×67.2mm | |
圧縮比 | 9.6 | |
最高出力 | 83kW(113PS)/7750rpm | |
最大トルク | 112N・m(11.4kgf・m)/6250rpm | |
燃料タンク容量 | 21L | |
変速機形式 | 6速リターン | |
キャスター角 | 25°00′ | |
トレール量 | 99mm | |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク | |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C(58W)・180/55ZR17M/C(73W) | |
燃料消費率 WMTCモード値 | 17.2km/L(クラス3-2)1名乗車時 | |
製造国 | 日本 | |
メーカー希望小売価格 | 172万7000円《210万1000円》 | 183万7000円《221万1000円》 |
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文:宮崎敬一郎/写真:赤松 孝、南 孝幸、関野 温