ホンダ自慢の革新的新世代トランスミッション、ホンダEクラッチシステムがついにレブル250にも導入され、国内発売となった。クラッチワークから解放されイージーに乗れる一方、操る楽しさもさらに磨かれており、レブル本来の魅力もさらに高まっての登場だ。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸、赤松 孝
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ホンダ「レブル250」Eクラッチモデル インプレ(太田安治)

画像: Honda Rebel 250 E-Clutch/Rebel 250 S Edition E-Clutch 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:690mm 車両重量:174kg/175kg(Sエディション)  税込価格:69万3000円/73万1500円(Sエディション) ※写真は「レブル250 Sエディション Eクラッチ」

Honda
Rebel 250 E-Clutch/Rebel 250 S Edition E-Clutch

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:690mm
車両重量:174kg/175kg(Sエディション)

税込価格:69万3000円/73万1500円(Sエディション)

※写真は「レブル250 Sエディション Eクラッチ」

気負わず乗れるレブルとEクラッチは相性最高

既存のクルーザーやネイキッドとはまるで異なったコンセプトとデザインで2017年に登場したレブル250。その後、レブルはオートバイの操作に不慣れなエントリーユーザーや、スポーツ性よりも気軽さを求めるライダーなど、幅広い層のユーザーから支持され、現在に至るまで人気の衰えを知らない。それだけにクラッチ操作がいらない「ホンダE-クラッチシステム」の採用を待っていたライダーも多いのではないだろうか。

クラッチレバーが付いているため、ニュートラルから1速に入れるときはついレバーを握りそうになるが、握れば一時的にマニュアルクラッチになるだけなので不都合はない。オーナーならすぐに慣れるはずだ。発進/加速はスロットルを開くだけという操作はスーパーカブ系の自動遠心クラッチと同じ。しかしEクラッチはクラッチの繋がり始めから完全に繋がるまでの制御が素晴らしい。

Eクラッチシステムののユニット自体は先に採用したCB650RCBR650Rと基本的に同じものだが、「レブルのエンジン特性に合わせて入念にチューニングした」というだけに、ユルユルとした動き出しから強力なダッシュまで、ベテランライダー顔負けの巧みさを見せつける。

続くシフトのアップ/ダウンはシフトペダルの操作だけだ。ペダルの動きをセンサーが監視しているから、アップ時はシフターが作動してスロットルを開けたままでもスパッと、ダウン時は半クラッチ制御が入ってスムーズにギアが切り替わる。

画像: ホンダ「レブル250」Eクラッチモデル インプレ(太田安治)

誤解して欲しくないのは、オートマチック変速ではなく「クラッチ制御の自動化」だということ。ホンダのDCTやヤマハのY-AMTのように速度に応じてギアが切り替わるわけではない。

例えば6速で走行していて減速/停止してもギアは6速のまま。再加速/発進時にはペダルを踏み込むシフトダウン操作が必要になるので、ギア段数に対してエンジン回転が低すぎるときはメーター内のギアポジションインジケーター横に「ギアを下げろ」を意味する矢印が表示される。

クラッチレバーを一切操作しないで済むのは肉体的にも精神的にも楽で、発進/停止を繰り返す市街地走行では特にありがたい。スタンダードにはMTモデルも設定され、Eクラッチの有無による価格差は5万5000円だが、ストリートユース頻度が高いユーザーには迷わずEクラッチ仕様を勧める。

2025年モデルはハンドル形状が変わり、グリップ位置がライダー側に6.5mm近く、5mm高くなった。数値的には小さな差だが、肘の曲がりに余裕が出て、小柄なライダーにも扱いやすくなった。併せてシートのクッション材質、リアサスペンションのバンプラバーも変更され、長時間走行の快適性が上がっている。

なお、Sエディションはライトカウルを装備しているが、風防効果はほとんどないので、好みで選べばいいだろう。

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