文:オートバイ編集部
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ホンダ「CB1000F コンセプト」特徴

Honda
CB1000F CONCEPT
予想発売時期:2025年秋以降
予想価格:150万円前後
毎日乗って行きたくなる優しく楽しいCBの旗艦
モーターサイクルショー2025で世界初公開されて以降、世界中のライダーから注目を浴び続けているのがCB1000Fコンセプト。カワサキのZ900RSやスズキのKATANAと同様に、かつての名車のDNAを持つネオクラシックスポーツとして誕生する期待の新星だ。
「ベストバランス・ロードスター」という開発コンセプトが示すように、このCB1000Fコンセプトが目指したのは、ハイレベルなパフォーマンスを誇るスポーツネイキッドではなく、毎日乗りたくなるような、構えることなく楽しめるロードスポーツ。
スタイリングは1979年に初代が登場し、1980年代に一世を風靡した名車・CB750Fをオマージュしているが、これは誰にでもCBだと分かる、アイコニックなデザインのフラッグシップを追求した結果でもある。
まだ詳細は明らかになってはいないが、公開された実車の完成度を見れば、市販がもうすぐなのは明らか。早ければ今秋には何らかの確定情報が期待できるかもしれない。

ボディカラーは全3色。なんと派生モデルの噂も
CB1000Fコンセプトのベースとなっているのは、国内でも発売が始まったばかりのCB1000ホーネット。ただ、エンジンやシャシーなどのメカニカルコンポーネントこそ共有しているが、ダイナミックにスポーツランを楽しむホーネットとこのFコンセプトでは目指すキャラクターが異なる。
30年以上愛されたロングセラー、CB1300シリーズがその歴史に幕を下ろしたいま、次世代を担う新フラッグシップとして、誰もが楽しめる、CBシリーズの新たな「顔」となるマシンとして、このFコンセプトは産声を上げたのだ。
4気筒エンジンはCBR1000RR用がベースだが、あえてハイパワーを追求せず、フラットで扱いやすい特性に仕立てられているようで、152PSを発揮するホーネットに対し、パワースペックはもう少し控えめなものとなる可能性が高そうだ。
CB1000ホーネットより低くセットされたテールカウルから分かるように、フレームもピボットプレートから後ろは独自の仕様となっている可能性が高く、同様にサスペンションのセッティングも独自のものとなりそうだ。

一方で、CB1000ホーネットにも採用されているライディングモードやHSTC、スマホ連携機能のHonda RoadSyncなど、電装系に関しては最新のものが投入されそうだ。F独自のアイテムとしてスマートキーも準備されているようなので、装備面は期待して良さそうだ。
最新情報によれば、このCB1000Fコンセプト、市販版の発表は今秋ごろで、年内には発売となる可能性が高そうとのこと。
気になる価格はライバルと接戦になるくらい……という噂が出ているので、ズバリ150万円台前半と予想する。このスペンサーカラーを含め、ボディカラーは3色と言われており、なんと派生モデルの噂も出ているので、今後の展開に注目だ!
ホンダ「CB1000F コンセプト」各部装備・ディテール解説

タンクデザインとグラフィックは、1982年のデイトナ100マイルレースを制したCB750F AMAレーサーを彷彿させる「スペンサーカラー」。

外装パーツのひとつひとつはコンパクトだが、全体のフォルムは堂々たるもの。伝統と新しさを絶妙なバランスでブレンドしている。

ヘッドライトを高めにセットして、その下にホーンを2連でレイアウトすることで、かつてのCB750Fを彷彿させるマスクとしている。

メーターは5インチカラーTFT。機能や表示内容はおそらくホーネットと同等だが、こちらはスマートキーが標準となりそうだ。

タンクデザインとグラフィックはCB750Fを彷彿させるもの。ダウンドラフト吸気なのでタンク下部の絞り込みは少なめ。

SC77型と呼ばれる、2017年式のCBR1000RR用のエンジンがベース。ホーネットのSTDは152PSだが、CB1000Fコンセプトのスペックは扱いやすさを重視した仕様となりそうだ。

マフラーはメッキ仕上げが美しい、メガホンタイプのものを新作。4気筒らしいサウンドも入念に造り込まれているようだ。

ブレーキはニッシン製4ポットキャリパーにΦ310mmローターの組み合わせで、タイヤはBS製のS22。フロントまわりはホーネットと同じ構成だ。

アルミ製スイングアームは左右非対称構造。ホイールは軽量な10本スポークのものを採用。リアタイヤのサイズは180/55ZR17。

シート表皮のワディングパターンは1979年のCB750Fを思わせるデザイン。シート自体のクッション性も高そうで、期待は高まる。

LEDテールランプは大型の八角形デザイン。テールカウルはコンパクトに絞り込まれ、後端を跳ね上げたダックテール風デザイン。
文:オートバイ編集部