この記事では、同企画内で「BIGクラス(over750cc)」にカテゴライズされる、古き良き伝統も感じさせる国内4メーカーの大型ロードスポーツをまとめて紹介します。
Honda CB1100 EX Final Edition
H-005(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
CB1100をベースに、18インチの前後ホイールをワイヤースポークに変更しクラシカルな雰囲気を演出。フランジレス構造とすることで、より美しい形状となった燃料タンクやアルミ製サイドカバーなど質感にこだわった各部パーツを採用しているのが特徴。タンク上面に専用ステッカーが輝く、このファイナルエディションで生産を終了すると発表した。
Honda CB1100 RS Final Edition
H-006(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
CB1100シリーズのなかで、スポーティな走りを追求したモデルとなる「RS」。前後のキャストホイールは17インチでワイドサイズのタイヤを装着。専用セッティングのサスペンションやアルミ製スイングアームを備え、ABSとグリップヒーター、ETC2.0車載器が標準装備されていたが、EX同様に国内向け生産は終了。有終の美を飾るFinal Editionのタンク上面には専用ステッカーがあしらわれている。
Honda HAWK11
H-007(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
各地のモーターサイクルショー2022に出展され話題をさらったホーク11は、2022年9月に国内でリリースされる。
一体成型FRP製のロケットカウルと低いグリップ位置のセパレートハンドルなど、カフェレーサー風の佇まいが特徴。エンジンはアフリカツイン系のユニカム並列2気筒が搭載され、「スロットルバイワイヤシステム」「ライディングモード」「Hondaセレクタブルトルクコントロール」など電子制御技術を搭載。フロントの倒立フロントフォークはショーワ製SFF-BPでABSを標準装備するなど足まわりも充実。
ミッションにDCTの設定はなく、6速マニュアルのみのとなり、『スペックにとらわれない新たな価値感と充実したバイクライフを提案する』というベテランライダー向けの開発コンセプトに準じて、操る楽しみを優先した設計も魅力となっている。
YAMAHA XSR900
Y-008(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
MT-09譲りのメカニズムと水冷並列3気筒エンジンを搭載するヘリテイジ・ロードスポーツXSR900がフルモデルチェンジし、2022年モデルとして国内に登場する。
1980年代のレーシングマシンのようなテイストの外観となり、平成32年(令和2年)排ガス規制に適合した並列3気筒エンジンは、従来の845ccから888ccへと排気量がアップされた。さらに、トラクション、スライド、リフトのコントロールシステムを織り込んだECU採用により電子制御も進化。シフトダウンにも対応するクイックシフターも搭載する。
また、新設計フレームに個性的なリアビューを形づくるリアフレームも専用設計され、従来から55mm延長されたスイングアーム、従来比約700g軽量化された前後ホイール、セッティングが施された倒立フロントフォークなど足まわりも強化されている。
SUZUKI KATANA
S-007(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
GSX-S1000のメカニズムをベースに、2019年に復活を果たした現行カタナは、個性的なスタイルと現代的な高性能を併せ持ち、多くのライダーから支持されているネイキッドスポーツ。
2022年モデルでは平成32年(令和2年)国内排出ガス規制に対応しながら、最高出力を向上。電子制御システムS.I.R.S(スズキ・インテリジェント・ライド・システム)を新搭載し、出力特性を3モードから選択可能なSDMS、トラクションを5段階から選択可能なSTCS、双方向クイックシフトシステムを採用。
新型液晶ディスプレイは環境照度により文字盤の色をアンバーかホワイトに切り替え表示する。また、マットカラーのラインアップはシリーズ初となる。
Kawasaki Z900RS/Z900RS SE/Z900RS 50th Anniversary
K-010(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
カワサキ スポーツバイクの金字塔である名車・Z1の姿を現代に復活させ、Z900ベースの現代的メカニズムと組み合わせたレトロなネイキッドスポーツのZ900RS。2022年モデルはカラーリングを変更。1975年のZ1のグラフィックを再現した新色を用意している。
2022年1月にはリアサスペンションに高精度なオーリンズ製のS46ユニットを装着し、フロントブレーキも、キャリパーをブレンボ製M4.32ラジアルマウントモノブロックなどを装備する上級グレードの「SE」が追加発売。カラーリングもSE専用で、初代Z1のヨーロッパ向け初期モデルの通称「イエローボール」カラーを再現したデザインが採用されている。
2022年2月には、Z50周年を祝う特装車「Z900RS 50th Anniversary」も発売された。
Kawasaki Z900RS CAFE
K-010(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
Z900RSをビキニカウルとローポジションハンドル、段付きシートでカフェレーサースタイルに変身させたモデル。マフラーボディーカバーやエキゾーストパイプカバー、サイレンサーをヘアライン仕上げに変更、ステーの短いバックミラーやエンジンカバーのエンブレムはカフェ専用装備。2022年モデルではカラー変更され、ツートーンのシート表皮などを採用。
Kawasaki W800
K-011(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
空冷バーチカルツインエンジンや鋼管フレーム、19インチフロントタイヤなど、重厚でクラシカルなスタイリングが魅力のW800のスタンダードタイプ。リアブレーキはディスクが採用され、センタースタンド、グリップヒーターも標準装備。
2022年モデルのW800シリーズ3機種は、カラーと価格が変更され新排出ガス規制に適合した。
Kawsaki W800 STREET
K-011(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
W800のバリエーションモデルとしてラインアップされる「ストリート」はシンプルで重厚なロードスタースタイルを与えられている。773cc空冷ツインエンジンは排出ガス規制に適合を果たした最新仕様。W800スタンダードのフロント19インチを18インチとし、ハンドルはアップタイプに変更。マット系のカラーでシックなイメージに仕上げている。
Kawasaki W800 CAFE
K-011(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
カフェレーサー的なディテールに仕上げたW800のバリエーションモデル。コンパクトなビキニカウルに低く構えたハンドルを組み合わせ、シートカウル風デザインのツートーンカラーシートを採用。エンジンはブラックアウトされ、さらにフィンの切削加工によりドレスアップ。ホイールリムはブラック仕上げとしており、グリップヒーターも標準装備。
Kawasaki MEGURO K3
K-012(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
カワサキの4ストビッグバイクのルーツである往年のブランド・メグロの復活第一弾がメグロK3。
その2022年モデルは、銀鏡塗装や上質なメッキを各部に多用したスタイルやカラーリング、ABSやETC2.0車載器、グリップヒーターなどの装備はそのままに、最新の排出ガス規制に対応させ、燃料消費率を改善。型式や認定番号も変わった。