文:河野正士
ラフクラフト「XSR900 ファスター・トラッカー」の特徴
ボルトオンパーツで造るハイクオリティ・カスタム
この2019年型のヤマハXSR900ベースのカスタムマシンを造ったのは、台湾をベースに活動するラフクラフト。オリジナルパーツの製作販売に加えて、顧客からのオーダーに応える一品モノのカスタムバイク製作を行っているカスタムファクトリーだ。そのクオリティは非常に高く、世界中に熱烈なファンが存在する。
またラフクラフトは、数多くの二輪車メーカーおよび、サスペンションや排気系ブランドなど二輪関連メーカーとコラボし、カスタムバイク製作を行っている。この「ファスター・トラッカー」と名付けられたマシンもそのひとつ。ヤマハEUのオフィシャルカスタムプロジェクト/ヤードビルドとの最新コラボ作品だ。
カスタムバイクは、依頼する顧客やカスタムビルダーが持つ強いイメージを具現化するため、大胆な構造変更やハンドメイドなどの一品パーツによる車両製作が一般的であった。もちろんラフクラフトの代表であるウィンストン・イェ氏も、以前はそう考えていたという。
しかしラフクラフトでは近年、キットパーツやボルトオンパーツの製作にチカラを入れている。事実この「ファスター・トラッカー」は、フレーム加工は一切なく、すべてのパーツが簡単にボルトオン装着できるよう設計されている。
カスタムバイクは、そのオーナーはもちろん、多くのバイク乗りたちのイマジネーションを刺激するモノでなければならない。そのとき刺激を受けた車両のパーツが手に入れば、それをベースにさらにイマジネーションを膨らませることができる、とウィンストン氏は言う。
彼が言うとおり、この車両はその絶好のサンプルになるだろう。
ラフクラフト「XSR900 ファスター・トラッカー」各部装備・ディテール解説
文:河野正士