文：オートバイ編集部／写真：松川忍／モデル：十徳汐莉
PCX・NMAX・SWISH 比較インプレ（十徳汐莉）
ホンダ「PCX」
軽快に振り回せる車体と回転域を問わないフラットトルク
エンジンパワーは、盛り上がりというより、低回転でも回転を上げても力があるタイプ。高回転まで回していないのにパワーが出ている感じでした。車体は大きく感じるのに小回りが利く設定で、車両重量がNMAXより1kgだけ重いのに、もっと軽快に感じられました。
力を入れて乗りたい時に足を置くフロント部分は左右幅が狭く、土踏まず部の出っ張りがあり。
前後にスペースがあり、足を動かしやすかったステップ。左右幅は狭めで中央トンネルが太い。
ヤマハ「NMAX」
さすが！ 最新モデルは電脳化だけじゃなく、走りも進化
低回転からトルクが厚く、軽く高回転までエンジンが回っていくのがNMAXの印象。振動も上手く消されていて、乗り味が高級車的だな、と感じました。
走行フィーリングも、どっしりと軽快が両立しているようで、重く感じることもフラフラすることもありませんでしたね。さすが最新モデル、って完成度でした。
フロント部分も足を置くスペースがきちんと確保されている。写真の足は靴サイズ27cmの男性。
ステップボードは前後にフィット感があるタイプ。自由度というよりもホールド感が高め。
スズキ「SWISH LIMITED」
フラットなステップボードで跨がずに乗り降り出来る！
他2モデルに比べてホイールサイズが小さく、車体もひと回り小さく軽かったのがSWISH。125ccというより、力のある50ccに乗っているようなイージーさが印象的で、空冷だからか、低回転から高回転への盛り上がりがハッキリわかりやすいエンジン。ナックルガードとグリップヒーターは冬に有り難すぎます。
フロア下に燃料タンクを配置しているため、ややフロアが高く、センタートンネルを不要にした。
前後のスペースはもちろん、3車中唯一センタートンネルがないフラットボードで足位置の自由度が高い。
PCX・NMAX・SWISH ライディングポジション・足つき性・収納スペース比較
ホンダ「PCX」
旧モデルよりシート下スペースが拡大深さはもちろん、前後長の長さが光る！
シート高の数字としてはNMAXよりも1mmだけ低いが、シートサイドの形状、シートクッション厚とサスペンションの沈み込みの関係で、3台中の足つきは第3位。シート下スペースは前後長と深さともナンバー1で実測で縦655×幅295×深240mm、容量30Lで最大積載量は10kg。ハンドル位置も高く遠く、ライディングポジションには余裕があった。
ヤマハ「NMAX」
左右と後方で車体のホールドがしやすい
収納スペースは正方形に近く、深さは3車中No.1
スイッチ下に「FUEL」「SEAT」のオープンボタンがあって、開閉が分かりやすいNMAX。シートは形状が複雑で、内ももが当たる部分がスリムになっていて、足が降ろしやすく、シート高の数値以上に足つきがいい。収納スペースはやや正方形に近く、実測で縦495×幅350×深225mm、最大積載量は5kg。シート後方のヒップストップが体をホールドしてくれる。
スズキ「SWISH LIMITED」
センタートンネルがないフラットフロアが魅力
ハンドル位置も高く近く、小柄なライダーにオススメ
センタートンネルがないため、ステップフロアがフラットで足が置きやすい。ただし、フロア下が燃料タンクになっていて、フロアが高く感じることもあった。
シート下スペースは実測で縦520×幅310×深200mm、最大積載量は10kg。フロアボード前には盗難防止のU字ロックホルダーも標準装備。ヘルメットは写真の縦向きではなく横向きにも収納可能。
