最近、キャンプとか釣りで未舗装路を走ることが増えてきたんですよね。で、ブロックタイヤにしてるんですが、なかなかカッコ良いのよ。予想以上に車体の雰囲気も変わって良い感じ。そんなブロックタイヤを3本集めてビジュアル、走りで比較してみた。ブロックタイヤ購入のご参考までに。

ブロックタイヤ装着した姿を比較してみよう。

まずはビジュアル面を比較。

画像: 左からTIMSUN TS808、IRC GP-22、DEESTONE D982。 こうしてみると、ブロックタイヤといっても全然形が違う。

左からTIMSUN TS808、IRC GP-22、DEESTONE D982。
こうしてみると、ブロックタイヤといっても全然形が違う。

車体に装着するとこんな感じ。

IRC GP-22をクロスカブ110に装着

画像: IRC GP-22をクロスカブ110に装着
画像17: ブロックタイヤってカッコ良いぞ!クロスカブ110で各種ブロックタイヤを比較レビューしてみた。CT125にも装着可能だぞ〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.69〉
画像18: ブロックタイヤってカッコ良いぞ!クロスカブ110で各種ブロックタイヤを比較レビューしてみた。CT125にも装着可能だぞ〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.69〉

オンもオフもいけそうな万能な感じのブロックパターン。ブロックの高さも6mmくらいと、なかなかなゴツゴツ感。純正とはひと味違うね。



TIMSUN TS808をクロスカブ110に装着

画像: TIMSUN TS808をクロスカブ110に装着
画像19: ブロックタイヤってカッコ良いぞ!クロスカブ110で各種ブロックタイヤを比較レビューしてみた。CT125にも装着可能だぞ〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.69〉
画像20: ブロックタイヤってカッコ良いぞ!クロスカブ110で各種ブロックタイヤを比較レビューしてみた。CT125にも装着可能だぞ〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.69〉

メーカー公式サイトに”目立ち度バツグンのブロック”とあるように、粒の高さは圧巻の約12mm。ブロックタイヤでゴツくしたい!って人には最高のアピアランス。目立つぞ。



DEESTONE D982をクロスカブ110に装着

画像: DEESTONE D982をクロスカブ110に装着
画像21: ブロックタイヤってカッコ良いぞ!クロスカブ110で各種ブロックタイヤを比較レビューしてみた。CT125にも装着可能だぞ〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.69〉
画像22: ブロックタイヤってカッコ良いぞ!クロスカブ110で各種ブロックタイヤを比較レビューしてみた。CT125にも装着可能だぞ〈若林浩志のスーパー・カブカブ・ダイアリーズ Vol.69〉

粒が互い違いにならず、縦横揃った感じがトライアルっぽいD982。ブロック高は約7mm。パターンのせいか、数値以上に太く見える気がしました。

実際にコースを走ってテスト

当日の天気は晴れ。前日は雨だったので、少しだけ土に湿気がある感じ。
空気圧はすべてフロント:175kPa(1.75kgf/c㎡)、リア:225kPa(2.25kgf/c㎡)で統一。
オフロードだと空気圧を少し抜いた方がよいかもしれないけど、空気圧によってタイヤの性格が変わってくるかもしれないので、規定値で統一しました。

というわけで実走。ライダー交代しつつ走ってタイヤ交換してまた走ってを3セット。楽しそうだけど地味に疲れるね。各タイヤのインプレッションをどうぞ。

画像: 実際にコースを走ってテスト

DEESTONE D982の走行レビュー

画像1: 鈴木友也さん

鈴木友也さん

初期の接地感がやや薄くて、ちょっと路面をつかみきれない感じがあります。接地感については、スピードがあがると良くなりますが、さらに入力をしていくと力負けする場面も。

クッション感は悪くない。スピードを出さなければわりと乗れるますね。表面をさらってる感じがちょっとあるかな。すごく悪いっていうわけではなく、印象としてはそういう側面もありますね。

とはいえ、一本2,500円以下という値段を考えると、かなり良くできているタイヤだと思います。

画像1: SKTさん

SKTさん

元々、ディーストーンはずっと履いてるんですよ。それもあって正直印象は良いです。コーナーの入りは結構良いですね。ジャンプも普通に飛べる。
スピード出すのは若干怖い印象もあるし、滑る部分もあるけど、慣れてくると「こんなものかな」ですんじゃう。あと、コストパフォーマンス的にはすごく良いですね。

IRC GP-22ほどの優等生じゃないけど、微妙に癖のある感じも個人的には好きです。

あと、新型ハンターカブみたいな比較的大柄な車体に装着すると、これくらいゴツイ方が良いのかもしれません。

画像1: nobさん

nobさん

今もフロントに使っているのでわかってましたが、基本的にそつなく走れますね。
思ったより悪くなくて、値段と使い勝手のバランスは良いというタイヤ。

僕はスラムパークを走行するのが初めてなんですけど、怖さもなく楽しく走れました。
下りのカーブでも、ちゃんと開けながら降りていけました。

普段使ってる時の話なんですけど、舗装路でもちゃんと倒せる感じ。体を入れても不安が少ないといいますか。通勤でも使ってたので、アスファルトから林道までそつなくこなせます。
林道みたいな変化の大きいところでも割と走れる。

ただ、ゲンコツくらいの石があるところに行くと、前に進みにくい時もあります。極端にハードな林道のときはリアはティムソンにした方が良いかもしれません。

今までロードタイヤを履いてて、でも河原を走ったり通勤通学にも使いたい、という人にはディーストーンはオススメですよ。



画像: DEESTONE D982の走行レビュー

IRC GP-22の走行レビュー

画像2: 鈴木友也さん

鈴木友也さん

パドックからコースへの移動の時から静音性を感じました。車体のバタつきが小さく、路面の接地感も高いので、路面情報がすごくつかみやすい。

コースでもその感じが続いて、車体が大人しく動く。車体の質感が高くなったように感じます。路面の凹凸を拾っていくときも、点で拾っていくんじゃなく、面で接地してスムーズに追従していきますね。
コントロール感もクッション感も良好で、安心して人に勧めることのできるタイヤです。

画像2: SKTさん

SKTさん

コースでの走行性能という点では、一番良いですね。スピードが乗ってもグリップするし、きれいに曲がれるし坂も登れるし、下りも全然怖くない。タイヤが接地してるって感じがすごいです。

ダンロップD603、605みたいな総合力の高いトレール感という印象です。すごく完成度が高いですね。
あえて弱点を言えば完成度が高すぎて、クセがないことかな。

みなさんが走ってる走行音の違いも印象的でした。特にIRCは気持ち良い音が出てましたね。

コースへの移動で鈴木友也さんの後ろに二人乗りしてみたんですけど、後のシートでも安心できる。ディーストーンはちょっとはねて、ティムソンはちょっと滑る。
安心を買うならIRC。人に勧めるならIRC。

画像2: nobさん

nobさん

これ、つけようか悩んでたタイヤなんですよ。
3本の中で、一番アクセルを開けて走れました。バンクとかでも。「ここからこういって次はこう」みたいなイメージを、狙って走ることが出来るタイヤですね。
アクセルの反応も一番良い。ここまでならいけるな、というのがわかりやすい。下りのセクションもディーストーンよりさらに倒して開けれる。走って楽しいタイヤですね。

僕は林道を走るので、リアタイヤで地面を掻いて、フロントは接地面積の多いものという組み合わせを意識してるんですよ。何度も滑って転んでる経験もありますし。
IRC GP-22なら前後とも同じタイヤで行けそうです。

悩んでましたが、次はこれ買ってみることにします。



画像: IRC GP-22の走行レビュー

TIMSUN TS808の走行レビュー

画像3: 鈴木友也さん

鈴木友也さん

装着して新品の状態でパドックから移動していくんですけど、車体がパタついてロードノイズも感じますね。情報を吸収するのではなく、拡大して伝えてくる感じ。
コースでも同様で、トラクションもあまり高くない。
空気圧を下げると剛性が良くなるのかもしれないですね。あと、水分を含んだ路面状況では掻く力があるのかも。

画像3: nobさん

nobさん

普段走ってる林道だと30cm位の石がゴロゴロしてるガレ場とかもあるんですよ。そういう場所だとTIMSUN TS808の走破性能が光りますよ。ブロックが高いから、うまいこと掻いてくれるんですよ。

林道で上れなかったりすると死活問題ですから。他のタイヤでは滑るシチュエーションでも登り切ってくれます。

今回は整備されたコースだったので、TIMSUN TS808が真価を発揮できてなかったのかなという気もしました。

画像4: 鈴木友也さん

鈴木友也さん

今回のような路面状況よりも、ハードで変化のあるシーンを想定して設計してるのかもしれませんね。

画像4: nobさん

nobさん

そうかもしれません。僕のプレスカブでも使ってるのでタイヤの性格も割とわかってるんですが、掻く力はありますが、オフロードコースみたいなシチュエーションだと発揮しきれてない気もします。

あと、僕の走り方だとリアに装着して約5,000km位持つんですけど、2,000km位走ってちょっと減ってきた時が走りやすいですね。育てるタイヤみたいな。

あと見た目が凄いので、カブのカスタムで装着してる人が結構多いですよ。

画像3: SKTさん

SKTさん

自分も過去に私物で装着していたんですよ。見た目が良いじゃないですか。分厚いし。

オフロードコースでの走行性能だけならIRC GP-22にはやや劣りますが、友也さんの言われるように空気圧などのセッティングでまだまだ力を出し切れてないのかもしれませんね。

あと、みなさんおっしゃるように、他にないスタイルは魅力的ですよ。

総評

画像5: 鈴木友也さん

鈴木友也さん

IRC GP-22は性能的には今回の中では最良ですね。初めてブロックタイヤを履くという人にも安心してオススメできる一本だと思います。

画像4: SKTさん

SKTさん

自分は個人的にDEESTONE D982もTIMSUN TS808も履いたことがあるので、その2本については、割とイメージ通りでした。今回初めて装着してみたIRC GP-22の良さが印象的でしたね。ただ、ブロック感という点で自分の場合はDEESTONE D982が割と気に入ってます。

画像5: nobさん

nobさん

今回初めてスラムパークを走ったんですが、その面白さがとにかく印象的でした(笑)。
こういうコースだとGP-22の良さが際立ちますね。次のタイヤ交換ではGP-22にも挑戦してみようかなと思ってます。

遊んだ後はお掃除よ

しっかり走りまくったので、最後はお掃除。砂はアルカリ質だったりするから、ちゃんと綺麗にしておかないと車体にもよろしくないのよね。スラムパークには高圧洗浄機のある洗車スペースが用意されてるので、そこでしっかり洗うよ。

で、オフロードバイクを洗うのに便利なのが、UNITのグリップスタンド。洗車時にすごく有効なんだけど、クロスカブで使えるんじゃないかと思って試してみたよ。

画像1: 遊んだ後はお掃除よ

はい、ドーン!
これは良い感じ! でも、よく見たらステップが接地してた。クロスカブは可倒式なので問題無いと思うけど、ご留意を。

画像2: 遊んだ後はお掃除よ

あと、傾けるので、ガソリンがこぼれないように注意。

さて洗車洗車。裏側もお忘れ無く。

自分のスーパーカブ90にもグリップスタンド使えないかと思ったけど、ステップが可倒式じゃないので、遙か手前の位置で支えられちゃった。バンク角あさーい。

画像3: 遊んだ後はお掃除よ

まとめと蛇足

今回のタイヤはクロスカブに装着するということで、3本ともサイズが2.75。なので適合としてはクロスカブ110とCT125(ハンターカブ)。じゃあ普通のカブには使えないのか? つくんだなこれが。とはいえちょっと加工は必要。

画像1: まとめと蛇足

というわけでスーパーカブ90にDEESTONE D982の幅2.75を前後に装着するとこんな感じ。リアは問題なし。フロントフェンダーが干渉するので、そこはなんとかしないといけない。フェンダーレスだと泥だらけになりそうだったので、amazonで適当なフェンダーを購入しました。

特にTIMSONのTS808はブロックの高さがあるので要注意。

あと、リム幅が1.4なので、タイヤ本来の性能を発揮するならリムを1.6にするのがベスト。
1.4のままだとタイヤのハイトがあがってメーター誤差がでるし、タイヤ本来の性能も発揮できないぞ。

画像2: まとめと蛇足

ちなみにDEESTONE D982は、2.25、2.5、2.75のサイズ展開あるので、純正サイズにあわせれば苦も無く装着可能。

レポート:若林浩志

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若林浩志/プロフィール

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