語り:伊藤真一/まとめ:宮﨑健太郎/写真:松川忍

伊藤真一(いとうしんいち)
1966年、宮城県生まれ。88年ジュニアから国際A級に昇格と同時にHRCワークスチームに抜擢される。以降、WGP500クラスの参戦や、全日本ロードレース選手権、鈴鹿8耐で長年活躍。2020年からは監督として「ケーヒン ホンダ ドリーム エス・アイ レーシング」を率いてJSB1000などに参戦!
Rebel 500
ビギナーからベテランまで楽しめる軽快な取り回し

Honda Rebel 500
総排気量:471cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:690mm
車両重量:190kg
メーカー希望小売価格:税込79万9700円
乗り方次第で、走りのテイストが変わる懐の深さ
レブル500は全体の完成度が高く、特にギアの精度は特筆もの。まるでスーパースポーツに乗っているのかと錯覚するくらいシフト操作の繋がりが良好。エンジンは輸出用のCBR500Rなどの2気筒がベースで、中低速域のパワーとトルクを増すセッティングが施され、全回転域に渡ってトルクの谷や急激な盛り上がりなどもなく、パワーとトルクのカーブが非常にフラットで扱いやすい特性を持っている。
上へ上へシフトアップして走るとNC750系のようなネイキッド感覚になり、忙しくシフトアップするのではなく、ギアチェンジしたらゆっくり目にスロットルを開けて走らせると、大型クルーザー的な低速のパルスを体感できる。レブル250に比べて、500はギア選択をシビアに考えず、大らかな走りを楽しめることも特徴となっている。
ギア比の設定により、低回転域で高めのギアでもノッキングせず、そのときのフィーリングも非常に良好。

クラッチカバーの出っ張りを積極的に活用することをお勧めする。くるぶしで車体をホールドをすると、非常にコントロールしやすい。

レブル250と同様にもう少しハンドルが体に近い方がいいかなと思うが、それ以外は不満はなく、足着き性の良さが光る。