真っ向勝負でNSR勢を撃破!
ダンロップ・オートバイ杯と並ぶ二輪ジムカーナの公式シリーズ戦として、関東地区で行なわれているのがJAGE・CUPジムカーナ。12月1日に茨城県かすみがうら市・トミンモーターランドで今季最終戦として開催されたその第4戦で、“キング・オブ・ジムカーナ”と呼ばれるA級の大ベテラントップライダー、作田隆義選手がニンジャ400を駆って総合優勝した。
オートバイ杯での年間チャンピオン経験もある作田選手だが、近年はジムカーナ最強マシンとして未だに君臨し続けているNSR250Rに現行モデルで勝つことを目指してきた。
2015年秋のオートバイ杯ジムカーナJAPANではMT-07で勝利を挙げてみせ、その後もGSX-S1000にマシンを変えてしばしばトップ争いに加わって見せていた。ニンジャ400は軽量でパワフルなところがジムカーナに向いているということで昨年途中から実戦に投入。今シーズンに入りオートバイ杯第4戦で2位に食い込むなど、熟成が加速してNSRに迫る速さを見せるようになっていた。
各クラス合計144台ものエントリーを集め、ドライコンディションで行われたこのJAGE・CUP最終戦。
直前まで細かくマシンに手を入れて好感触をつかみ、自身も乗れていたという作田選手は、今シーズンのオートバイ杯チャンピオンの池田選手、ここまでJAGE・CUP3連勝中で全勝チャンピオンを目指す冨永選手という最強のNSR使いを相手に、ニンジャの4ストツインサウンドを響かせて、第1ヒートで1分27秒781というトップタイムを叩き出し暫定トップに立つ。
第2ヒートでは冨永選手、池田選手、早川選手が相次いで1分26秒台に突入してトップを奪われる。しかし作田選手はギャラリーが固唾を呑む中で最終出走としてアタックを開始、豪快な加速と繊細なターンでコースを駆け抜ける会心の走りを決める。
タイムは池田選手の1分26秒409を上回る1分26秒303! “キング・オブ・ジムカーナ”が真っ向勝負でNSR勢を押さえ込み、久々の総合優勝を手にしてみせた。
レポート:小松信夫