文:オートバイ編集部 写真:南 孝幸
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ホンダ「CB1000GT」の概要

Honda
CB1000GT
海外仕様車
総排気量:1000cc
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:825mm
車両重量:229kg
カラーは「グランプリレッド」
国内導入・発売が待ち遠しいスポーツツアラー
EICMA2025(ミラノショー)で世界初公開されたホンダの新型モデル「CB1000GT」。その開発テーマには「Faster. More Distance. More Comfort.」(より速く、より遠くまで、より快適に)という、次世代ツアラーに求められる理想が掲げられた。高速巡航からワインディングに至るまで、あらゆる道でプレミアムな走りを楽しめる新世代スポーツツアラーとして、その性能と機能は極めて高い次元で構築されている。
スタイリングは、イタリアと日本のデザイン拠点による共同開発によって誕生しており、ツアラーとしての高度な機能性を鋭い造形で見事に表現した。CFD(数値流体力学)解析を駆使して設計された鋭利なフェアリングを備えることで、高速域における優れた走行安定性と圧倒的な静粛性を高いレベルで両立。シャープなラインを描くフロントカウルや、力強く張り出した一体型のシュラウドは、まさに「速さ」と「快適」を極めた機能美の象徴といえるだろう。

また、利便性にも徹底してこだわっており、片手で5段階の調整が可能な可変スクリーンには、透明性や耐候性に優れた植物由来のプラスチック素材「デュラビオ」を採用。最新モデルらしい環境への配慮も抜かりなく、持続可能なモノづくりの姿勢を打ち出されている。
心臓部には、2024年に登場したストリートファイタースタイルのCB1000ホーネット譲りとなる水冷並列4気筒DOHCエンジンが搭載される。ホンダが誇るスーパースポーツモデル、CBR1000RR直系の官能的なパワーユニットをツアラー向けに最適化し、最高出力は約150PS(110.1kW)、最大トルクは102Nmという強力な性能を発揮。
電子制御スロットル(スロットル・バイ・ワイヤ)による緻密なセッティングは、スロットルの開け始めから極めてリニアで扱いやすい出力特性を実現しており、街中での繊細な操作から高速域での力強い加速まで意のままに操ることを可能としている。このスムーズな特性は、長距離走行におけるライダーの精神的・肉体的な疲労軽減に大きく寄与してくれるはずだろう。
さらに、過度なエンジンブレーキを抑制するアシスト&スリッパークラッチに加え、オートブリッパー付きのクイックシフターを標準装備したことで、上質かつ軽快なシフトフィールを提供する。燃料タンクは21Lの容量を確保しており、WMTCモード燃費から算出される航続距離は340kmを超える。この卓越した航続性能により、給油回数を気にすることなく、大陸横断を彷彿とさせる壮大なロングツーリングも余裕を持ってこなす実力を秘めているのである。


最新の機能を搭載することでライダーを強力にサポート
車体構成については、高剛性なスチール製ダイヤモンドフレームをベースに、タンデム走行やフルパニア状態での重積載を考慮して、リアのサブフレームを延長・強化した専用設計となっている。足まわりには、日立Astemo(SHOWA)製の電子制御サスペンション「EERA(Electronically Equipped Ride Adjustment)」を標準装備。
このEERAは、車体に搭載された6軸IMU(慣性計測装置)から得られる膨大な情報を基に、走行中の車速、バンク角、路面状況を瞬時に判断し、前後サスペンションの減衰力をリアルタイムで最適化することで、常にフラットで安定した接地感を生み出してくれる最新装備。
さらに、プリロードは24段階ものきめ細かな調整が可能となっている。走行モードに連動した自動調整に加え、走行中でも手元のボタン操作ひとつで直感的に設定変更を行えるため、ソロでのスポーツ走行から、パートナーとのタンデム、大量の荷物を積載したロングツーリングまで、あらゆるシチュエーションでライダーの好みに合わせた極上の乗り心地を維持してくれることだろう。

最新のスタイリングは機能性も両立し\多彩な電子制御で高次元の走りを実現。
