ヨシムラのコンプリートマシンを語る上で欠かせない、世界にたった5台の「KATANA1135R」。この記事では、その誕生から各部装備のこだわりまで徹底的に深堀するほか、1135Rを彷彿とさせる現代のヨシムラ「KATANA」カスタムもご紹介。
文:中村浩文/写真:松川 忍/まとめ:オートバイ編集部/協力:Bikers Station
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ヨシムラ「KATANA1135R」各部装備・ディテール解説

画像: 特徴的な純正のメーターは廃され、スタック製タコメーターを採用。液晶部分にはスピードをデジタル表示し、ファンクション切り替えで最高回転数メモリーやオド&トリップメーターも表示。各種インジケーターもバランスよく配置されている。

特徴的な純正のメーターは廃され、スタック製タコメーターを採用。液晶部分にはスピードをデジタル表示し、ファンクション切り替えで最高回転数メモリーやオド&トリップメーターも表示。各種インジケーターもバランスよく配置されている。

画像: オリジナルのアルミ削り出しトップブリッジにはロゴが切削加工で施され、1135Rの車名とシリアルナンバーが刻印されている。キャスター角を立て、スイングアームを交換したことで、ホイールベースは純正の1515mmから1480mmとショート化された。

オリジナルのアルミ削り出しトップブリッジにはロゴが切削加工で施され、1135Rの車名とシリアルナンバーが刻印されている。キャスター角を立て、スイングアームを交換したことで、ホイールベースは純正の1515mmから1480mmとショート化された。

画像: ヨシムラのロゴが入るアルミタンクは、現在も受注生産品として27万2800円で購入可能。ノーマルとほぼ同形状でありながら、純正の5.75kgに対し、半分以下の2.8kgという超軽量を実現。ガソリンタンク容量も純正と同じ20Lが確保されている。

ヨシムラのロゴが入るアルミタンクは、現在も受注生産品として27万2800円で購入可能。ノーマルとほぼ同形状でありながら、純正の5.75kgに対し、半分以下の2.8kgという超軽量を実現。ガソリンタンク容量も純正と同じ20Lが確保されている。

画像: 1135.4ccまで排気量を拡大したエンジンには、Φ74mmピストンKITとST-1カムが組み込まれ、ヘッドにはポート加工と面研も施し、純正の94PSから150PSオーバーへとパワーアップを果たしている。エンジン・クランクケースカバーはマグネシウム製の1135R専用品。

1135.4ccまで排気量を拡大したエンジンには、Φ74mmピストンKITとST-1カムが組み込まれ、ヘッドにはポート加工と面研も施し、純正の94PSから150PSオーバーへとパワーアップを果たしている。エンジン・クランクケースカバーはマグネシウム製の1135R専用品。

画像: ロングタイプのサイレンサーを採用したスペシャルチタン手曲げサイクロンは1135R専用に作られたもので、単品販売はされなかった。手曲げならではの見事な弧を描いたエキパイも見事。チタンならではの焼けも美しい仕上がりとなっている。

ロングタイプのサイレンサーを採用したスペシャルチタン手曲げサイクロンは1135R専用に作られたもので、単品販売はされなかった。手曲げならではの見事な弧を描いたエキパイも見事。チタンならではの焼けも美しい仕上がりとなっている。

画像: キャブレターにはΦ40mmのミクニTMRをベースに、ヨシムラが独自開発したマルチプル・ジェット・ノズル(MJN)を組み合わせたTMR-MJNを装着。ブラックボディに各気筒をつなぐピッチングパーツまで黒で統一するなど、手間暇かけて仕上げられている。

キャブレターにはΦ40mmのミクニTMRをベースに、ヨシムラが独自開発したマルチプル・ジェット・ノズル(MJN)を組み合わせたTMR-MJNを装着。ブラックボディに各気筒をつなぐピッチングパーツまで黒で統一するなど、手間暇かけて仕上げられている。

画像: ビトーR&D製のマグネシウム鍛造ホイールにGSX-R600用ローターとキャリパーを装着。正立フロントフォークもGSX-R600用だが、フォーク全長を伸ばし、ディメンションを最適化。あえて倒立フォークにしなかったのが1135Rの性格を決定づけたといえる。

ビトーR&D製のマグネシウム鍛造ホイールにGSX-R600用ローターとキャリパーを装着。正立フロントフォークもGSX-R600用だが、フォーク全長を伸ばし、ディメンションを最適化。あえて倒立フォークにしなかったのが1135Rの性格を決定づけたといえる。

画像: リアサスペンションには、オーリンズ製フルアジャスタブルショックをヨシムラがモディファイしたものを装着。テールアップのために、全長の長い製品をベースに、サスペンション内部に専用のチューニングが施されていた。スイングアームもスペシャル品。

リアサスペンションには、オーリンズ製フルアジャスタブルショックをヨシムラがモディファイしたものを装着。テールアップのために、全長の長い製品をベースに、サスペンション内部に専用のチューニングが施されていた。スイングアームもスペシャル品。

画像: カタナオーナーには選択肢が少ないとされるステップも、ノーマルのボルトオン式タンデムステップステーをカットしてオリジナルのステップを装着。シフトペダルとリアブレーキペダルは、板材のアッパーエッジを落としペダルワークの誤作動を防いでいる。

カタナオーナーには選択肢が少ないとされるステップも、ノーマルのボルトオン式タンデムステップステーをカットしてオリジナルのステップを装着。シフトペダルとリアブレーキペダルは、板材のアッパーエッジを落としペダルワークの誤作動を防いでいる。

最新パーツの投入でさらにアップデート

画像2: 異彩を放つ漆黒の刀・ヨシムラ「KATANA1135R」の各部装備を徹底解説! 現行KATANAのカスタムもご紹介

上掲で紹介している1135Rは2014年に撮影したもので、この枠内の1135Rは今回新たに撮影したもの。コチラのマシンではフロントフォークが変更され、ブレーキキャリパーもラジアルマウント化。リアのスイングアームも前後ホイールも変更されている。

タンクはアルミタンクからカーボン仕様となっているのもポイント。発売時から20年以上も経過しているとは思えぬ綺麗さにオーナーがとても大事に乗っているのが伺える。

画像3: 異彩を放つ漆黒の刀・ヨシムラ「KATANA1135R」の各部装備を徹底解説! 現行KATANAのカスタムもご紹介

1135R CUSTOM SPECIFICATIONS
【乾燥重量】197.8kg(ヨシムラ計測値 / STD:241.2kg)
【最高出力】150PS OVER(ヨシムラ シャーシダイナモ計測値 / STD:95PS)
【エンジンパーツ】Φ74ヨシムラピストンKIT、ST-1カムシャフト、スペシャルチタン手曲サイクロン、ヨシムラミクニTMR-MJNφ40A/SキャブレターKIT、スロットルホルダー&グリップラバー、カーボンヒートガード、デジタルシングルメーターKIT、スペシャルオイルクーラーKIT、Mgエンジンカバー、Mgシリンダーヘッドカバー、オイルキャッチタンク、強化クラッチスプリング、スペシャルジェネレーターカバー
【エンジン加工】ヘッドポーティング、面研、シリンダーボーリング【シャーシパーツ】ヨシムラスペシャル加工フレーム(強化&ヒップUPタイプ)、カーボンフェンダー、スペシャルアルミ軽量タンクKIT、3次元削出トップブリッジ(シリアル№刻印)、削り出しオリジナルステップKIT、FFVSフロントフォーク&リアショック、スピードフローブレーキホース(フロント・リヤ)、カスタムシートJOYスペシャル、小型ウインカー、フロントキャリパー、ディスクブレーキ、リアキャリパー(軽量NISSIN)、サイドスタンド、小型軽量バッテリー、スペシャルスイングアーム、MAGTAN軽量ホイール、ファイナルRK520&チェーン、AFAMスプロケット、STACKレーシングメーターKIT、各部ボルト類変更、Magicalスペシャルカーボンミラー、ナンバープレートホルダー、ハイグリップタイヤ
【シャーシ加工/フレーム補強/フレーム加工&塗装】FFVSサスペンションスペシャルセッティング(足まわり全体)、フロントフォークボトムケース(サンドブラスト・塗装)
【各部軽量化】メーターステー製作取付、バッテリーBOX小型加工、スペシャルワイヤーハーネス加工取付、スピードセンサーステー製作取付、電装プレート製作・電装パーツ移設

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