スタートの出遅れも関係なし! マルク・マルケスがスプリント優勝
観客の熱気のみならず、天候も晴天で気温も上昇。気温31度、路面温度48度のドライコンディションのなか、11周のスプリントレースが開催された。
スプリント前に行われた予選ではマルク・マルケスがポールポジションを獲得。2番グリッドにフランチェスコ・バニャイア(Ducati Lenovo Team)、3番グリッドにはアレックス・マルケス(Gresini Racing MotoGP)がつけた。
2戦ぶりの復帰戦となった小椋藍(Trackhouse MotoGP Racing)は21番グリッド、鈴鹿8耐のプライベートテストで負傷したルカ・マリーニ(Honda Team)の代役参戦を果たした中上貴晶は19番グリッドからスタートを迎える。
スタート直前、ポールシッターのマルク・マルケスが右手でマシンの左側を触る仕草を行ったこともありスタートに出遅れる。ホールショットを奪ったのはバニャイアだ。その後方ではヨハン・ザルコ(CASTROL Honda LCR)とブラッド・ビンダー(Red Bull KTM Factory Racing)がターン1で転倒。イン側にいたファビオ・ディ・ジャナントニオ(Pertamina Enduro VR46 Racing Team)との接触に巻き込まれた形となったが、審議の結果、ディ・ジャナントニオにはお咎めなしの裁定が下っている。

マルク・マルケスが出遅れ、バニャイアがホールショットを奪う。
ローンチコントロールの操作により6番手までポジションを落としたマルク・マルケスだったが、すぐさま3番手にまでポジションを回復。バニャイア、アレックス・マルケス、そしてマルク・マルケスのトップ争いとなる。
オープニングラップを終え2周目に突入するとトップの3台は3ワイドでターン1に侵入。ここはマルケス兄弟がバニャイアを抜き去り、アレックス・マルケスがトップに立つ。
2周目にはアレックス・マルケスが早くも動き、ホームストレートでバニャイアに並びかけていくと、マルク・マルケスも加わりスリーワイドの戦いに展開。この戦いで前に出たのはアレックス・マルケスで、バニャイアはマルク・マルケスにも抜かれて3番手に後退した。

序盤から激しいバトルを繰り広げる3台。
3番手に後退したバニャイアは徐々にマルケス兄弟から離されていくなか、マルク・マルケスは弟をオーバーテイクしトップに浮上。スタートの出遅れを感じさせない走りでレース折り返しの6周目にはアレックス・マルケスに対して0.5秒差のギャップを築いた。
最終的にその差を1秒にまで拡げたマルク・マルケスが完勝。バニャイアは終盤アレックス・マルケスに迫るも抜くまでにはいたらずチェッカーを受け、マルケス兄弟のワンツーフィニッシュとなった。
バニャイアは最終盤にマーベリック・ビニャーレス(Red Bull KTM Tech3)に迫られるもなんとか3位を死守。イタリアでドゥカティによる表彰台独占となった。
小椋は12位、中上は15位でスプリントをフィニッシュ。決勝では入賞を狙う。

今シーズンお馴染みの顔ぶれとなったスプリントのトップ3。