QJモーターが日本市場に投入するもうひとつのクオーターモデルがSRV250。こちらは水冷Vツインユニットを搭載するクルーザーで、各部パーツの入念な造り込みによる、質感の高さとスムーズに吹け上がるエンジンが魅力の1台だ。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
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QJモーター「SRV250」インプレ(太田安治)

画像: QJMOTOR SRV250 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブV型2気筒 シート高:700mm 車両重量:167kg 税込価格:64万8000円

QJMOTOR
SRV250

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブV型2気筒
シート高:700mm
車両重量:167kg

税込価格:64万8000円

高いクオリティと希少なVツインで注目の1台!

中国のQJモーターは、ハーレーと戦略的パートナーとして提携し、イタリアの名門ブランド、ベネリも傘下に置いているプレミアムバイクブランド。このSRV250は日本国内のニーズにぴったりマッチするクルーザーモデルだ。

試乗前に車体各部をじっくりとチェックすると、クオリティの高さに驚く。レバーやペダル、ステップペグほかの金属パーツ、フェンダーやサイドカバーなどの外装パーツの精度が高く、溶接も美しい。中国メーカーが急速に品質を高めていることは知っていたが、ここまでとは思わなかった。日本ブランドのバイクと比べても遜色はない。

ルックスはクルーザースタイルとボバースタイルを融合させたような仕上がり。小ぶりなガソリンタンク、シリンダー横にエアクリーナーボックスを配したVツインエンジン、前後の太いタイヤと、ハーレーのスポーツスターにも似た凝縮感があり、250ccモデルとは思えない重厚な存在感が漂う。

しかしカタログスペックでは車重167kgと、単気筒エンジンのレブル250よりも軽い。シート高も低さに定評のあるレブルより10mm高いだけだから、エントリーユーザーでも安心して取り回せるはず。ステップ位置が前寄りなのでコーナリングでの踏ん張りは効かせにくいが、クルージング走行は快適。このあたりは乗車姿勢の見た目と合わせ、好みが分かれるところだろう。

エンジンのシリンダーレイアウトはクルーザースタイルの王道ともいえるV型2気筒。最高出力は約28馬力で、最大トルクは8000回転で発生する。この数値からは低速トルクよりも高回転の伸びやかさを狙った特性を想像するが、フライホイールマスが重めに設定されているのか、ゼロ発進は実にスムーズで力強く、回転の上昇/下降が穏やかなため低いギアでスロットルを雑に操作してもギクシャクしにくい。

画像: QJモーター「SRV250」インプレ(太田安治)

250ccという排気量だけに2気筒らしいビート感は薄いものの、長時間走り続けても疲れない。引っ張れば1万回転近くまでフラットに加速し、120km/hクルージングもこなす。250ccのクルーザーとしては充分な動力性能だが、5000回転を超えると徐々に振動が増える。80km/hくらいの速度レンジで走ったほうが快適だ。

感心したのはハンドリングの素直さ。クルーザーモデルは長めのホイールベースと、寝かせたフロントフォークによるトレール量の大きさで直進安定性優先の味付けになっていることが多いが、SRVはライダーの操作に対して車体が遅れることなく反応する。

前後タイヤの接地感もしっかり伝わってくるので、曲がりくねった峠道でも不安なくリズムを崩さずに走れ、充分なハンドル切れ角でクルリとUターンできることも安心材料だ。

この品質と走行性能で65万円を切る価格は大いに魅力的。このSRV250は日本で展開するQJブランドをの知名度を浸透させる先兵となるだろう。 

AT仕様もスタンバイ!

画像1: 【レビュー】QJモーター「SRV250」インプレ(2025年)存在感あるスタイリングに伸びやかなVツインエンジンが魅力

モーターサイクルショーでも参考出品されたが、SRV250には通常のマニュアル車のほかにオートマチック車もラインナップする。

ライダー側のステップはフートボードとなり、ブレーキは左右のレバーで操作する。当然ながらAT免許で乗れるので、幅広い層のライダーが気軽に楽しめる1台だ。日本国内への導入は夏頃の予定だ。

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