サーキットユースを視野に入れた本格的なレプリカモデルが登場する中、レプリカには消極的だったカワサキが送り込んだスーパーバイクがZXR750。最先端技術を投入して高い戦闘力を誇った1台だ。
カワサキ「ZXR750」各部装備・ディテール解説

スタイリングはワークスマシンのZXR-7をイメージしたもの。1989年登場の初期型にはレース対応モデルの「R」の設定はなかった。

デザインはレーサーそのものだったが、初代ZXR750はタンデムも可能なロードモデルで、車格もライバルに比べて若干大きかった。

アルミE-BOXフレームはツインチューブタイプのレイアウトだが、アンダーチューブも備えたユニークな構造を採用している。

蛇腹型のダクトを用いて、アッパーカウルから新気をエアクリーナーに直接導入するK-CASを採用。ラムエア採用は1993年から。

Φ310mm径の大型ブレーキディスクを採用。初期型と2型のフォークは正立タイプで、倒立フォークを採用するのは1991年の3型になってから。

サブアームのついたやぐらタイプの堅牢なスイングアームを採用したが、翌1990年にはこれを軽量化、5kgも軽くなっている。

スピードメーターを独立したレイアウトとするデザインは、レースマシンをイメージした当時のレプリカモデル共通のトレンドだった。
カワサキ「ZXR750」主なスペック
| 全長×全幅×全高 | 2090×745×1165mm |
| ホイールベース | 1455mm |
| 最低地上高 | 110mm |
| シート高 | 770mm |
| 乾燥重量 | 205kg |
| エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
| 総排気量 | 748cc |
| ボア×ストローク | 68.0×51.5mm |
| 圧縮比 | 10.5 |
| 最高出力 | 77PS/9000rpm |
| 最大トルク | 6.7kg-m/7500rpm |
| 燃料供給方式 | キャブレター(CVKD36) |
| 燃料タンク容量 | 18L |
| 変速機形式 | 6速リターン |
| キャスター角 | 24.5゜ |
| トレール量 | 100mm |
| ブレーキ形式(前・後) | Φ310mmダブルディスク・Φ230mmシングルディスク |
| タイヤサイズ(前・後) | 120/70R17・170/60R17 |
まとめ:オートバイ編集部

