オーバーホール済みエンジンを積むという好選択

シルバーに濃淡ブルーのストライプというカラーリングやヘッドライト下に配されたオイルクーラー、メガホンタイプマフラーなど、各部の作りからもAMAスーパーバイクの1982年フレディ・スペンサー車を意識したと分かるCB-F。

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「オーナーさんは、当店としては新規のお客さんなんです。車両は見ての通りAMAスペンサースタイルで、CRスペシャルキャブレターやメガホンマフラーの装着や、純正流用ベースで作られた足まわりなど、ご自分でいろいろと作業されてたそうです。

それで、今後長く乗れるようにと、当店で販売しているリビルトエンジンをオーダーしてくださり、それを積んだというものです。車体側は今回とくに見直しはしていませんけど、きちんとできていると思います」

TTRモータース・林さんの話に出てきた「リビルトエンジン」はCB750F用で、2016年頃から製作・販売が行われている。スペックは750F純正で「エコノミー」/「スタンダード」/「プレミアム」の3タイプが設定されていて、基本の項目は共通だ。ピストンはコーティングしてピストンリングは交換。バルブリフェースとバルブシートカットを行う。またテンショナー/シール/ガスケット/ベアリング/ボルト類はそれぞれ一式交換される。

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「スタンダード」ではカムプラグも交換され、「プレミアム」ではさらに各部強化部品への交換も加わり、この2仕様には空冷エンジンで必須と思える、放熱性の高いガンコートが施工される。これもTTRの自社仕上げだ。

今CB750Fに乗っていて、万一のエンジン破損や不調が起こった際にも、状況確認や分解・再組み立てにかかる時間を省いて積むことができる。また、使い続けのままでなく、このリビルトは分解と確認、再組み立てされた状態で提供されるエンジン。そんな利点があるということから、手堅くオーダーがあるとのことだ。この車両のオーナーの場合は後者=純正オーバーホール済みと同じ状態になっていることに注目していたと聞くから、それだけ認知度も上がっていると捉えていいだろう。価格は標準のスタンダードで79万2000円(2023年7月現在)と、オーバーホールするよりも安く、魅力も大きい。逆に考えれば、きちんと車体を作り、エンジンはこのリビルトエンジンでいくというオーナーの選択は、これからのCB-Fカスタムへのひとつの提案にもなると言っていい。そうした意味でも、TTRモータースの提供するサービスには、注目しておきたくなる。

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オイルクーラーはヘッドライト下に9インチ11段コアをマウント、タンク前サイドのベルレイオイルやRSC(レーシング・サービス・センター。HRCの前身)のステッカー、シルバー×ブルーラインの外装からもAMAスーパーバイクスタイルの雰囲気が伝わってくる。

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メーターは速度計とエンジン回転計の間を直線的につないだ北米仕様がベースで、速度計の表示はマイルからkm/hに変わっている。ハンドルはトップブリッジ上にライザーをマウント(純正はセパレートアップのためライザーはない)した上で低めのバーをセットする。その左手前にはヨシムラ・デジタルマルチメーターが追加される。

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削り出しのステップはアグラス製を選択。フロントスプロケットカバーはメタルギヤワークス製のメーターギヤ取り出しタイプで、フロント17インチ化でメーターギヤが使えないことに対処している。

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エンジンはTTRモータースのリビルトエンジンに換装してある。CB750F純正スペックだがコーティング済みピストンや新品ピストンリング使用、バルブリフェースやバルブシートカットの実施、テンショナー/シール/ガスケット/ベアリング/ボルト類の一式交換も行われたリフレッシュ仕様となるわけだ。この車両ではシルバー仕上げを選択した。

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パワーフィルター仕様のCRスペシャルキャブレターや4-1スチールメガホンマフラーは換装以前から装着されていたもので、スペンサー車を意識するという基本の車両コンセプトはここでも分かる。

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フロントフォークや17インチのフロントホイール、ブレーキまわりなどはホンダ他モデルからの純正流用品で、このあたりはオーナー自身が手がけた仕様という。

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5角断面のアルミスイングアームや18インチの3本スポークリヤホイール、またリヤブレーキまわりもホンダ他モデルの純正品を流用して構成する。リヤショックはオーリンズをチョイスした。

取材協力:T.T.Rモータース

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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