今という時代にニンジャに乗ることを考えた入門車両

元祖Ninja、GPZ900R。1984年の登場だから、もう40年近くが経っている。最終仕様となるファイナルエディションでも2003年の発売と、そこからでも20年だ。そんなGPZ900Rに今乗るにはどういう仕様がいいのか。その指標となるのが、ブルドッカータゴスによる、この車両だ。

「これからニンジャに乗るという方向けの入門車として作りました。全体としてはノーマルに準じたフルカウル仕様で純正の良さを残しつつ、今風の足まわりに仕立てるという具合です。ベースは最終型のA16で、元々当店のお客さんが所有していたものでした。エンジンはノーマルでメンテナンス履歴もきちんと分かりますし、そのメンテも定期的にやっていたので調子も良いまま。そこにニンジャのキャラクターをしっかり出して、より楽しめるメニューを施しています」

こう同店・田子さんは車両の全体像を教えてくれる。サスペンションとシート、そしてハンドルによってそのキャラクター=しっかりした走り感を引き出すことを目的にする。具体的には、フロントフォークスプリングとリヤショックはハイパープロ製品を使う。フロントフォークはYSS・PDバルブを追加することで減衰力を合わせ、インナーチューブをチタンコート、ボトムケースはガンコートでそれぞれ仕上げ、作動性と耐候性を高めている。また、シートとハンドルはタゴスオリジナル製品に変更する。これは田子さんの長年の愛車となっている車両=GPZ900Rでの経験を元にしたパーツでもある。

画像1: 今という時代にニンジャに乗ることを考えた入門車両

「サスはこれまでの蓄積からセッティングも出ていますし、ポジションも自然なものになっていると思います。前後ホイールはあとで換えるとなるとなかなか手が出ないなという方もいるでしょうから、この車両では先に装着しています。前後17インチ仕様。完全な形にするなら、当店のステム(φ41mmフォーク適合)を使うなども考えればいいでしょう。

この車両ではそんな大きめのところは手を入れていますが、逆に左右マスターやキャブレターが純正だったりします。これは今後のやりしろです。手に入れた人が後から好みで選ぶなどできるように」

画像2: 今という時代にニンジャに乗ることを考えた入門車両

快調なエンジンを今の交通事情でも生かせる、魅力ある車両。まさに今Ninjaに乗るための分かりやすく、かつ良好なパッケージと言え、この作りと内容はまず参考になる。また同店ではこうした販売車両を店頭販売で用意することも多いので、気になるならショップを訪れることをお勧めしたい。

それは、田子さんは車両を売ったままにするのでなく、できれば目が届くバイク、つまり以後のメンテナンスもタゴスに持ち込んでもらえるようにと考えているから。それで良い状態が維持できるし、的確な把握もできる。その後何らかの理由で車両を手放すことがあってもオーナーにもショップにも、次にオーナーになる人にも利点が出てくる。ニンジャという車両の1台が良好に生き延びてくれるということにもなるのだ。

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Detailed Description 詳細説明

画像1: Detailed Description 詳細説明

メーターまわりやレッド×ガンメタリックカラーのフルカウルはA16逆輸入車の純正で、全体の雰囲気もしっかりした純正風を保っている。

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ハンドルはA7〜A16適合でグリップ部が純正よりも少し手前に来る「タゴス・ニンジャバーZ」に換装し、扱いやすいポジションを作っている。写真のクラッチ側、右のフロントブレーキともマスターシリンダーはGPZ900R純正で、今後ラジアル化するなど好みで換える余地を残した。

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シートは着座部を少し高くしながら両サイドを削り、足着き性にも配慮したタゴス・ライディングシート。ここでも快適なポジションを作りだす。

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エンジンや冷却系はノーマルのままだが状態良好。ステップもGPZ900R純正。サイドカバー下には「TAGOSヒールプレート」が貼られる。これはドライカーボン製で、かかとでのサイドカバー傷つきを防ぐとともにサイドカバーにかかる力を分散してひび割れなども抑える効果があるのだ。

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キャブレターは純正のCVK34のままだが、排気系はノジマ・ファサーム4in1フルチタンに換わっている。今後キャブのFCR化も考えていいと田子さん。

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足まわりも今Ninjaに乗るならすぐ参考にしたい部分。フロントフォークは純正φ41mmのスプリングをハイパープロとしYSS・PDバルブを組んで減衰を適正化する。インナーチューブはチタンコート、アウターチューブもガンコート仕上げで今風の色味とともに作動性の向上や耐候性の強化が図られている。フロントブレーキはブレンボ・Axial 4Pキャリパー+純正ディスクだが、ディスク変更も視野に入れていいだろう。

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リヤブレーキはGPZ900R純正2ピストンキャリパー+純正ディスク。フロント同様にリヤディスクも変更の余地を残した仕様となっている。

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前後17インチ化も現代Ninjaの主流として、ホイールはゲイルスピードTYPE-Eの3.50-17/5.50-17サイズを履く。スイングアームは純正アルミで、リヤショックをハイパープロにして18→17インチに合わせている。現在530サイズのドライブチェーンも520化していい。

取材協力:ブルドッカータゴス

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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