シングルシートやエンジン仕様等でスポーツ指向を表現

シングルシートとセパレートハンドルでスポーツ感をさらに高めたマークII。ACサンクチュアリーのコンプリートカスタム、RCMとして製作された1台で、車両事に付けられるシリアルナンバーは566、そう、通算566台目のRCMという1台だ。製作の背景や内容を同店・中村さんは以下のように教えてくれる。

画像1: シングルシートやエンジン仕様等でスポーツ指向を表現

「最近Z系などの旧車でよく見られる“ノスタルジック”とか“ノーマル回帰”という路線とは異なり、前後17インチでスポーツ系のカスタムというコンセプトを強く押し出した感じですよね。Mk.IIをRCMでしっかり作りたい。その上でスポーツ指向という個性派の車両です。

特徴ともなったシングルシート化に当たってはアルミ材でシートレールを新作し、シートカウルがそこにきっちりと装着されて、無理なく着脱できるようにしています。また、シングルシートカウルの後半内部はただの空間ではなく、開閉できるリッド(ふた)を付けて小物入れ、収納スペースとして使えるようにしています。

シングルシートだと荷物が積めませんし、タンクバッグを使ってタンクに傷も付けるようにはしたくないでしょうから、このスペース活用は重宝されるんです。マウントされるシートレール側にもトレー(受け皿)を作ってあって、スペース内に入れた物への外からの影響がないようにしたりしています。

かつてのカスタムブーム時代にもシングルシート仕様の車両はありましたけど、あの時代はまず付けばいい、格好優先。それで良かった。でも今はきっちりした作り込みや付加機能も求められます。そんなことも考えて進化させた感じですね。

車両の仕様が正しく17インチディメンションになっていること。エンジンも、しっかり走れて耐久性も高めたこと。そんな、RCMとして共通=定量化された部分と質の高さがお客さんたちに周知された。それでRCMは市販車同様に個体個体で質が変わらないのだと捉えてくださった方たちが、そこに今ならではの個性を盛り込んでいこうと考えてくださるようになってきたんでしょう。

定量化する部分でのワンオフ作業は減りましたけど、個性化を図るという部分、今回のシングルシートのような部分にはワンオフは増えています。手間はかかりますけど、カスタムらしい部分ですよね」

画像2: シングルシートやエンジン仕様等でスポーツ指向を表現

単に空冷Zというだけでなく、安心して17インチが楽しめるZとしてRCMがあり、それを元にして個性をまぶしていく。このMk.IIは、その一例ということだ。

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Detailed Description 詳細説明

画像1: Detailed Description 詳細説明

クラッチは油圧駆動化し、左右マスターシリンダーはブレンボRCS。カーボンボディのミラーはマジカルレーシング・NK-1ミラーのタイプ4ヘッド。精悍さを増すアルミ削り出しのヘッドライトステーはナイトロレーシング・43&SP STEMライトステーKIT 汎用タイプ2。

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ハンドルバーはデイトナ・セパレートハンドルでメーターはMk.II純正ベース、ステアリングステムはスカルプチャーSPステムKIT TYPE-3でオフセット[STD:60→]35mmだ。

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シングルシートカウルはTOMO FRP製を加工、シートもしっかりしたホールド性と乗り心地を確保している。シートカウル前面には内部のスペースにアクセスするためのヒンジ式リッドが設けられる。このシートカウルをマウントするためにシートレールはアルミ材で新作、リヤフェンダーや小物入れトレーのワンオフも行われる。'80年型A4パターンをブルーでアレンジしたペイントは奥進による。

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ステップはナイトロレーシングのZ1、Z2、Z1000Mk.II、Z1-R、Z750FX-Ⅰ対応バックステップキットで、現行品はステップバー位置を若干緩やかにリニューアルしている。フレームは17インチ適合のサンクチュアリーST-II補強やレーシングレイダウン加工等が施される。

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エンジンはφ73mmのピスタル製鍛造ピストンで[STD:1015→]1105ccとし、ライナーはESTに入れ替えられる。ミッションはドッグクリアランスシム調整、クラッチはZ1000Pフルコンバートを行い、オイルポンプはSMB Zハイプレッシャーオイルポンプキットを使う。ヘッド側もバルブガイドを入れ替えた上でバルブをHFバルブ化、下面を最小値で面研した上でバルブシートカット加工が行われた。

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キャブレターはTMR-MJNφ38mmをヨシムラ・デュアルスタックファンネル仕様で装着する。点火はウオタニSP2でエンジンを強力にサポート。

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フロントフォークはオーリンズRWUブラックライン(φ[36→]43mm)をオーリンズ・エクスチェンジモードパッケージ(天吊りフロントフェンダーやキャリパーサポート等も同梱)でセット。フロントブレーキはブレンボGP4 RXキャリパー+RCMコンセプトφ320mmディスクの組み合わせだ。

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リヤブレーキはブレンボCNC P2 34キャリパー+サンスター・ワークスエキスパンドφ250mmディスクだ。排気系はナイトロレーシング・4in1“ウェルド”クラフトチタン3D EXマフラーで、サイレンサーはナイトロレーシング・ヴァリアントチタンのマットブラックをつなぐ。

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リヤショックはオーリンズ・ブラックラインでスイングアームはスカルプチャーR.C.M.専用ワイドスイングアーム+ブロックタイプスタビライザーでブラック仕上げ。ホイールはO・Zレーシングのアルミ鍛造、GASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズを履いている。

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店)

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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