ライトウェイトスポーツの魅力が詰まったスズキのジクサー150。兄貴分であるジクサー250とそっくりな外観だが、こちらは空冷エンジンを搭載している。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

スズキ「ジクサー150」インプレ(太田安治)

画像: SUZUKI GIXXER 150 総排気量:154cc エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 シート高:795mm 車両重量:139kg 税込価格:35万2000円

SUZUKI GIXXER 150

総排気量:154cc
エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒
シート高:795mm
車両重量:139kg

税込価格:35万2000円

ライダーを夢中にさせるピュアな走りの魅力

ジクサー150は不思議なオートバイだ。凝ったメカニズムや装備はないし、パワースペックもほどほどだが、乗ると理屈抜きに楽しいから、ただただ走りたくなる。

車格は125cc車並みにコンパクト。スリムで車重も軽く、取り回しやすさは言うことなし。スポーティなルックスなのにライディングポジションもゆったりしている。

低中回転域トルク重視のエンジン特性と軽い車重の組合わせで、無造作なクラッチワークでも力強く発進できる。適当にシフトアップしても交通の流れに乗れ、スロットルレスポンスが自然で振動も少ないから快適そのもの。トップスピードも都市高速では必要充分だ。

穏やかなエンジン特性に対し、ハンドリングはダイレクト。剛性の高いフロントフォークと硬めにセットされたリアサスが車体のピッチングを抑え、ライダーの操作に素早く反応する。市街地では軽快なフットワークを見せ、小さなターンが連続する峠道では人車一体となる痛快さも堪能できる。低速走行でもフラつかないし、Uターンも楽。シートの着座位置とステップまでの距離に余裕があり、足腰への負担が少ないことも特徴だ。

ジクサーはただ純粋に楽しめる、ピュアなバイク。ネイキッドならではの圧倒的な視界の広さ、体全体で浴びる走行風、耳に心地よい吸排気音といった要素が一体となってライダーを楽しませてくれるのだ。

スズキ「ジクサー150」ライディングポジション・足つき性

シート高:795mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

画像: スズキ「ジクサー150」ライディングポジション・足つき性

上体はごく軽い前傾。ハンドル切れ角の大きさと併せて小回りがしやすく、腕や首、腰への負担が少ないので長時間走行も快適。シート高は車格の割に高め。

スズキ「ジクサー150」注目ポイント

画像: 空冷SOHCシングルの「SEP」エンジンは、フリクションロスを徹底排除したユニット。ロングストロークでトルクも豊か。

空冷SOHCシングルの「SEP」エンジンは、フリクションロスを徹底排除したユニット。ロングストロークでトルクも豊か。

画像: 3段構造のユニークなLED ヘッドライトが強いインパクトを与えるフロントマスク。スポーティな走りを思わせる顔つきだ。

3段構造のユニークなLED ヘッドライトが強いインパクトを与えるフロントマスク。スポーティな走りを思わせる顔つきだ。

画像: 視認性に優れた液晶メーターはバーグラフ式タコメーターやギアポジション表示、オイルチェンジインジケーターなども採用。

視認性に優れた液晶メーターはバーグラフ式タコメーターやギアポジション表示、オイルチェンジインジケーターなども採用。

スズキ「ジクサー150」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2020×800×1035mm
ホイールベース1335mm
最低地上高160mm
シート高795mm
車両重量139kg
エンジン形式空冷4ストSOHC2バルブ単気筒
総排気量154cc
ボア×ストローク56.0×62.9mm
圧縮比9.8
最高出力10kW(14PS)/8000rpm
最大トルク14N・m(1.4kgf・m)/6000rpm
燃料タンク容量12L
変速機形式5速リターン
キャスター角24゜50'
トレール量100mm
タイヤサイズ(前・後)100/80-17M/C 52S・140/60R17M/C 63H
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格35万2000円(消費税10%込)

文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

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