ホンダ「CB300F」の特徴
新たな万能ミドル・ストリートファイター、インドで誕生!
近年インドでは300cc前後の排気量を持つスポーツモデルの注目度が高く、各メーカーが魅力的なモデルを続々投入。すでにホンダも日本ではGB350として人気の、レトロなスタイルとゆったりした乗り味、そして低く抑えられた価格が特徴であるハイネスCB350やCB350Sで人気を集めている。
さらに、これも日本でも販売されているモダンでスポーティなCB250Rをベースに、水冷DOHCエンジンの排気量を拡大したCB300Rも販売されてきた。
今回発表されたCB300Fは、レトロなハイネスCB350、スポーティなCB300Rとも異なる、インド向けの万能スタンダードスポーツというべき存在。シャープなイメージのストリートファイター的スタイルや、ベーシックな空冷エンジンと倒立フォークやディスクブレーキなど充実した足回りを組み合わせるという成り立ちは、すでに200ccクラスで大人気となっているホーネット2.0の構成を踏襲。
CB300Fのエンジンは、新たに開発されたOHCながらも4バルブの単気筒エンジン。ストロークは63mmでCB300Rと共通だが、ボアは1mm大きい77mmで、CB300Rの286ccよりわずかに排気量が大きい293cc。最高出力は18kW≒24.5PSで、22.9kW≒31PSというCB300Rより低いが、トルクはCB300Rの27.5Nmに対して25.6Nmと差は小さい上に、その発生回転数がCB300Rより2000rpmも低い。力強さと扱いやすさを兼ね備えたパワー特性と言える。
冷却方式には油冷を採用しているため、エンジンの前面には大きなオイルクーラーが見える。ミッションは6速で、アシスト&スリッパークラッチも装着。単に粘り強いだけではなく、スポーティなライディングにも対応できるオールラウンドな造り。
フロントフォークは見ての通り倒立タイプ。モノショック構造のリアサスペンションは5段階の調整機能を備える。ラジアルタイヤも標準装備され、前輪からのフィードバックを分かりやすくるするテーパードハンドルも合わせて軽快なハンドリングも実現。
反転液晶を用いたコンパクトな多機能メーターパネルをはじめ、デュアルチャンネルABS、後輪のトラクションを確保するHSTCといった最新装備でライディングをサポート。さらにスマートフォンとの連携のための音声コントロールシステム、フルLED化された灯火類、スマホなどの充電のためのUSBポートなど、充実の装備も魅力。
ホンダ「CB300F」のカラーバリエーション・現地価格
ボディカラーはマットアクシスグレーメタリック、マットマーベルブルーメタリック、スポーツレッドの3タイプ。このCB300Fの現地での価格は22万8900ルピー(日本円換算・38万9000円前後)で、27万7000ルピーのCB300R、約20万ルピーのハイネスCB350の中間、ハイネスにより近い価格に設定されている。
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ホンダ「CB300F」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2084×765×1075mm |
ホイールベース | 1390mm |
シート高 | 789mm |
車両重量 | 153kg |
エンジン形式 | 油冷4ストOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 293cc |
ボア×ストローク | 77×63.033mm |
圧縮比 | 9.3 |
最高出力 | 18kW/7500rpm |
最大トルク | 25.6Nm/5500rpm |
燃料タンク容量 | 14.1L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 110/70R17・150/60R17 |
ブレーキ形式(前・後) | φ276mmディスク・φ220mmディスク |
まとめ:小松信夫