「ホーネット2.0」はインド現地モデルの最高峰ネイキッド
![画像: Honda HORNET2.0 インド仕様車 総排気量:184cc エンジン形式:空冷4スト単気筒 車両重量:142kg 燃料タンク容量:12L](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/6ef399fd640311d261c0676aff6c164ac064a117.png)
Honda HORNET2.0
インド仕様車
総排気量:184cc
車両重量:142kg
燃料タンク容量:12L
今回紹介するのは、インドの若者たちを惹きつけているスポーツモデルの最高峰「ホーネット2.0」と、その仲間たちだ。
インドホンダの「モーターサイクル」カテゴリーのラインアップには7車種が用意されている。グローバルモデル全盛の現在でも、「ホーネット2.0」の他にはXブレード、Livo、ユニコーン、シャイン、SP125、CD110というインド独自のラインナップ。
「ホーネット2.0」はかつて日本で人気だった、4気筒の250ccや600ccモデルとは直接の関係はないが、シャープでアグレッシブなイメージのスーパーネイキッド風ボディが特徴。
![画像1: HORNET2.0](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/ee2d44e32647d9ee93141109c08e4bef4d65d397.png)
HORNET2.0
![画像: こちらは日本国内で人気を誇った250cc4気筒の「ホーネット」(写真は2006年モデル)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/265c958933d4adb1bb8425a5be47dc866fa6a1f8_xlarge.jpg)
こちらは日本国内で人気を誇った250cc4気筒の「ホーネット」(写真は2006年モデル)
エンジンには最高出力17.2PSの184cc空冷シングルを搭載。液晶デジタルメーター、倒立フロントフォーク、ABSなど装備も充実させたフラッグシップモデル的な存在だ。
![画像: 「ホーネット2.0」はインド現地モデルの最高峰ネイキッド](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/372c87c9834add4486cd184acd6617ae35bfc2b7_xlarge.jpg)
その注目度の高さは、M・マルケスをキャラクターに起用して、レプソルカラーを採用した「レプソル・ホンダ・エディション」が設定されていることでも分かる。
【動画・走行シーンもあり】Honda Hornet 2.0
www.youtube.comインドではネイキッドだけでも細分化が図られている
![画像: Honda X BLADE インド仕様車](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/8212f1eaca54112f1b3b8aad570c8ea1ce090960.png)
Honda X BLADE
インド仕様車
「ホーネット2.0」以外の6モデルを見てみると、Xブレードは「ホーネット2.0」とイメージが近いが、細部のデザインは異なるスーパーネイキッド風スタイルで164cc単気筒エンジンを搭載したモデル。
![画像: Honda Livo インド仕様車](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/83142eae93c961d97f1b73d021b208288596ae47_xlarge.jpg)
Honda Livo
インド仕様車
![画像: Honda UNICORN インド仕様車](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/a1809ceb30ab3993d5256536ba65b7a7ec52dba1_xlarge.jpg)
Honda UNICORN
インド仕様車
![画像: Honda Shine インド仕様車](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/0195569a5a6f40e37f2c9625d1ca096af1f42c1b_xlarge.jpg)
Honda Shine
インド仕様車
![画像: Honda SP125 インド仕様車](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/cd431b62a6a400b7165852a670b5125f0f53b912_xlarge.jpg)
Honda SP125
インド仕様車
![画像: Honda CD110 インド仕様車](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/09ccd2119b8da20bc4e009a12bf26623e4c3450f_xlarge.jpg)
Honda CD110
インド仕様車
109ccエンジンのLivo、162ccエンジンのユニコーン、124ccエンジンのシャインとSP125の4車種は微妙にスタイルや装備が異なるが、基本的にはベーシックでスタンダードなネイキッド。もう1台、109ccのCD110は価格設定を低く抑えた実用車的性格が強いモデルだ。
このように110〜180ccという排気量の範囲に、細かくエンジン、装備、デザインや性格付けが異なるモデルをわざわざ7車種も用意するというのは、現在の日本では考えられないことだ。
しかし、総人口13億6000万人、人口構成も若者が非常に多く、オートバイの購買層が圧倒的に日本より多いインド(単純に人口で考えれば10倍だが、若者が多い年齢構成を考えると20倍、30倍にもなるだろう)では、このクラスのオートバイの需要がとてつもなく多い。需要が多いということは細かな要望も多くなるので、それに対応するため細かな作り分けをした結果だろう。
気になるインドでのバイクの価格
![画像2: HORNET2.0](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2021/05/27/12da24fd4cddc49d81ff1fff60a914e85b2453d0.png)
HORNET2.0
価格設定を見てもそんな市場の様子が良く分かる。価格順に並べると、最高峰の「ホーネット2.0」が約13万ルピーで、Xブレードは約11万ルピー。ユニコーンが10万ルピー弱、SP125がそれに続く8万ルピー前後、シャインとLivoはいずれも7万〜7万5000ルピーくらい。CD110が約6万5000ルピーと、細かく価格帯が刻まれて住み分けを図っている。
1ルピーは約1.5円だから、日本円換算で「ホーネット2.0」は約20万円相当、最も安いCD110は約10万円相当。ちなみに、インドで生産され日本で注目を集めるGB350のベースモデルで、現地では高級車的な存在のハイネスCB350の価格は19万〜19万5000ルピーで30万円弱。
日本から輸入されるCBR650Rが約89万ルピー=約135万円というインドにおいて、「ホーネット2.0」の価格設定は絶妙なことろを突いている。それが人気の理由の一つなのだろう。
文:小松信夫