この記事では、同企画内で「BIGクラス(over750cc)」にカテゴライズされる、900cc~1000ccクラスのスポーツネイキッドモデルをまとめて紹介します。
Honda CB1000R/CB1000R Brack Edition
H-013(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
新世代CBシリーズの頂点に立つスポーツネイキッド。CBR1000RR譲りのパワフルなエンジン、スチール製モノバックボーンフレーム、SFF-BP倒立フォークやモダンなカフェレーサー風のスタイリングが特徴。
2021年3月のモデルチェンジで、薄型LEDヘッドライトの前面を大きくスラントさせ、涙滴型ケースとライトガイドにより、フロントマスクのインパクトが増した。さらにラジエーターシュラウドなどのデザインを一新して、凝縮感を強調。また、スマートフォンとBluetoothで連携し、音声入力による操作も利用できるホンダ・スマートフォン・ボイス・コントロール(HSVCS)を新たに装備することで、利便性も向上。
さらに、2022年6月には全体のカラーリングをブラックで統一した「ブラック・エディション」が追加された。
YAMAHA MT-10/MT-10 ABS/MT-10 SP ABS
Y-003(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
スーパースポーツ・YZF-R1譲りのCP4エンジンなどのメカニズムをベースに、ストリート走行を重視して設計されたネイキッドスポーツ。2016年にデビューして以来のモデルチェンジを受け、欧州では2022年2月に発売(SPは2022年中旬)されており、日本向けモデルは秋以降の導入となりそうだ。
その最新モデルは、ユーロ5規制をクリアする最新のR1をベースとするエンジンを搭載し、最高出力は従来モデルから約5PSアップした165.9PSを発生。また、多彩な電子制御デバイスも、6軸IMUを搭載することで、高機能で精度の高い最新スペックへとグレードアップしている。
そして、従来モデルと同様に上級仕様の「SP」も設定。オーリンズ製電子制御サスペンションを採用するが、新型は改良を受けたもので、さらに専用のカラーグラフィックを採用する。
YAMAHA MT-09 ABS/MT-09 SP ABS
Y-005(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
ヤマハのネイキッドスポーツ・MTシリーズの中でも、特にシリーズの個性を際立たせる存在であるMT-09は2021年8月にフルモデルチェンジ。
力強いマシンを操る喜びを追求する「ザ・ロデオマスター」をコンセプトに、水冷並列3気筒エンジンは排気量を888ccに拡大したのをはじめ、大幅改良でパワーアップ。新設計フレームは軽量でディメンションも見直され、IMUでコントロールされるライディングを支援する各種電子制御も充実。
単なる性能向上だけでなく、より刺激的なスタイリングを与えられると共に、吸排気音にもこだわってトルク感と加速感を表現。また、オーリンズ製リアサスや専用倒立フォーク、専用カラーを採用した上級版・SPも設定。
2022年モデルはカラーリングのアップデートのみ。SPはタンクのカラーをシルバーとすることでヤマハのフラッグシップモデル「YZF-R1M」との連携を図り、プレミアム感を向上させた。
SUZUKI GSX-S1000
S-005(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
GSX-R1000譲りの強力なエンジンによる優れた動力性能、専用アルミフレームなどで実現した軽快なハンドリング、そして個性的なスタイリングを併せ持つモデルとして人気だったスズキの高性能ネイキッド・GSX-S1000は2021年8月に初のモデルチェンジ。
最も大きな変更は、従来モデルの曲面によって構成されていたスタイリングが、ラジエターシュラウド付近にウイングレットを装備した、シャープなイメージの直線的スタイリングに一新されたこと。基本的なメカニズム面は従来モデルをブラッシュアップ。
エンジンは電子制御スロットルとスロットルバイワイヤを採用し、最高出力も向上した。ドライブモードやトラクションコントロールも高機能化している。
Kawasaki Z1000
K-003(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
カワサキのスーパーネイキッド・Zシリーズの最高峰モデル。熟成を重ねた1043cc水冷直4エンジンによる強烈な加速性能と、SFF-BPやホリゾンタルバックリンクリアサスによる俊敏なハンドリング、そして「Sugomi」をコンセプトにしたアグレッシブなスタイリングが魅力。
2022年モデルはカラー&グラフィックが変更された。ボディカラーは写真の「メタリックマットカーボングレー×エメラルドブレイズドグリーン」1色の設定となる。
Kawasaki Z H2/Z H2 SE
K-007(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
カワサキを代表するプレミアムスポーツ・H2シリーズから、強烈なパワーを発揮するスーパーチャージャー付きの水冷直4エンジンを受け継ぐハイパフォーマンス・ネイキッド。外観は“SUGOMI”スタイルと呼ばれるアグレッシブなスタイリングが採用されている。
2020年4月に国内に導入され、2021年4月にはKECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)、ショーワのスカイフックEERA(電子制御ライドアジャスト)テクノロジーなど電子制御技術を搭載して、サスペンションをグレードUPした上級グレードのSEが登場した。
2022年モデルでは両モデルともETC2.0を標準搭載するなど装備面が充実。また、スタンダードは色変更され、SEのカラーは継続となっている。
Kawasaki Z900/Z900 SE/Z900 50th Anniversary
K-009(ジャパンバイクオブザイヤー2022 投票番号)
Zシリーズのアッパーミドルモデル。2020年のフルモデルチェンジで外観デザイン、エンジン、フレームを見直し、トラコンとパワーモードを統合してコントロールするインテグレイテッドライディングモード、スマートフォン接続可能なカラー液晶メーターを採用。
2022年モデルでは上級モデルとなるSEが登場。リアサスペンションをオーリンズ製の高精度なS46に変更し、フロントフォークは圧側のダンピング調整機能を追加。フロントブレーキもブレンボ製キャリパーとローター、ニッシン製ラジアルポンプマスターにグレードアップされている。
「Z900 50thアニバーサリー」はZ1100GP(1981年)を思わせる1980年代風のカラーリングを纏い、フェンダーにZ50周年ロゴ、シュラウドにはレタリングがあしらわれるZシリーズ50周年の特装車。