2020年にマイナーチェンジされたレブル・シリーズ。レブル250はその完成度をより高めていたが、果たしてレブル500はどうか? 250との違いを中心に、長距離ツーリングでの楽しみ方を伊藤真一さんがレクチャーします!
語り:伊藤真一/まとめ:宮﨑健太郎/写真:松川忍/モデル:大関さおり

レブルのギア比を知れば、もっと走りが楽しくなる!

画像: レブルのギア比を知れば、もっと走りが楽しくなる!

レブル250と500、そのギア比の決定的な違いは?

レブル500は、レブル250と多くの構成部品を共用しているのが特徴ですが、やはり搭載されているエンジンが別物だと、そのフィーリングや乗り方、そして楽しみ方も変わってきます。まず500は2気筒で250は単気筒という排気量と気筒数の違いも大きいですが、「あ、レブル500の楽しい走らせ方はこうするんだ!」ということに一番気付かされた要素は、両者の変速比の違いでした。

レブル500のギア比は1速から3.285/2.105/1.600/1.300/1.150/1.043で、1次/2次減速比は2.029/2.666です。対してレブル250は、同じく3.416/2.250/1.650/1.350/1.166/1.038で、1次/2次減速比は2.807/2.571になります。これらギア比を見比べてみると、レブル500はステップ比が1~3速がワイド気味で、4~6速がクロス気味になっていることがわかりますね。

大排気量車っぽいステップ比、という表現が適切かどうかわかりませんが、レブル500のギアレシオはレブル250ほど忙しくシフトアップする必要を感じさせません。レブル500はノッキングするのではないか? という低い回転域で、高めのギアを選んでも問題なく走ることができて、そのときに感じるフィーリングも非常に良好です。

500はギア選択をシビアに考えず、大らかな走りを楽しめます。その車両の減速比を注意してみると、開発側が意図した楽しみ方を知ることができると言えるでしょうね。

画像: フレームでは紫の色づけがされているエンジンハンガー部分が250とは異なっている。

フレームでは紫の色づけがされているエンジンハンガー部分が250とは異なっている。

画像: CBR500Rなどに搭載されているエンジンをレブル用にチューン。低回転域でのトルクを強化してストリートでの元気の良い走行性能が確保されている。

CBR500Rなどに搭載されているエンジンをレブル用にチューン。低回転域でのトルクを強化してストリートでの元気の良い走行性能が確保されている。

レブルのクラッチカバーの「出っ張り」活用法

画像: レブルのクラッチカバーの「出っ張り」活用法

この張り出しは、短所ではなく長所として活用できます!

新型レブル500は250同様にアシストスリッパークラッチを採用しており、操作による疲労感を低減しています。ただ旧型に乗ったときは気にしたことはなかったのですが、今回新型に乗ったときは当初クラッチカバーの張り出しが、右足で感じられましたね。

試乗の2日目に"レブルの正しい楽しみ方"というか、乗り方に気付いてからは、不思議とその張り出しを意識することはなくなりましたけど…。

むしろ、レブル500は燃料タンクの形状的にニーグリップを積極的に使いにくいので、クラッチカバーの出っ張りを活用してくるぶしで車体をホールドをすると、非常にコントロールしやすくなることに気付きましたね。

画像: マイナーチェンジ前からレブル500はクラッチカバーが足に当たって気になるという意見もあった。

マイナーチェンジ前からレブル500はクラッチカバーが足に当たって気になるという意見もあった。

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