「シンプルで面白い」を実現する工夫満載
このところのメーカー系スクランブラーブームは、バイクをもっと気軽な存在にしたいということを主目的にして起こったようだ。バイクがロードスポーツやオフロードといったように分化・先鋭化していない時代のスタイルで、何にでも使えそうな印象を盛り込む。エンジンもそんな時代の印象を持った単気筒や2気筒で、扱いやすさも同時に提供する……というものだ。
ただ、どこにでも好き者はいるもので、そのスクランブラースタイルを4気筒で作ってしまおうと考え、実現したのがこの車両だ。手がけたのはユーロ・ストリートファイター系を得意とし、ミラーやウインカーを初めとした同系パーツの輸入販売も手がけるジーザック・ドットコム。そのストファイ系ノウハウを車両オーナーの「シンプルに」というコンセプトにミックスして仕立て上げたというものだ。
ベースは400cc4気筒ネイキッドのZRX-Ⅱで、軽快さも得る。よく見ればエンジンも、タイヤ以外の前後足まわりもノーマル。だが、スカチューン系でスクランブラースタイルを実現するべく電装はシート後ろ下にマウント、そのためにシートレールもわざわざ作製(ここにETC車載器も収まる)。
この時にフレームリヤにテールライトを埋設。メーターもハンドル上に置いているのだが、そのままだと飛び出てしまうので、ハンドルを掘り下げ加工してマウント。装備していないように見えながら、すべての保安部品は正しく機能している。
実際普通に走れるが、この状態はベースの仕上がりで、今後は吸気系や足まわりに手を入れていくという。どう変わるのかも楽しみに思える1台だ。
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Detailed Description 詳細説明
エンジンは水冷4気筒のZRX-Ⅱ。4気筒スクランブラーはかつてのパリダカ用車両、ヤマハYZT750さえ彷彿させる高度な遊びとも思える。