エンジンチューンも終え、ブルー化もさらに進む
まさに全身ブルー。
外装はブルーめっきにキャンディカラーのスペンサーパターン、これに合わせるように各部ハードパーツもブルーで仕立てたホンダCB900FC。
車両自体は2000年代前半にカスタムが始められていて、このところは市本ホンダ・市本さんによってアップデートを重ねてきた。
ブルー度はその都度増してきて、’18年には外装に加えてエンジンまわりと排気系、リヤショックが現仕様になった。その時に次は……という話が出ていてそれが現実となったのが、この仕様だ。
エンジンも900Fのノーマルから「キャリロコンロッドやスペシャルヘッドを組んだ、ヤバいくらいの仕様」(市本さん)に変わり、フレームも再塗装。そしてルックス上は、ダイマグHセクションホイールがブラックから、車両各部に合わせたブルーになっている。

改めて見ていけば、リヤサススプリングに前後キャリパー(アルマイト加工)、ステップバーにチェーンアジャスターブロック、シリンダーヘッドカバーにキャブレタートップとスピゴット、ジェネレーター&パルサーカバー、ハンドルバーにエンドや各部ステーまで、可能な限りブルー。
ブレーキラインのバンジョーもブルー。ディスクやエンジンカバーボルトなどの青いボルトはチタンと、手間だけでなくコストも惜しまれていない……と考えてしまうほどだ。
その他の部分はゴールドのフォークアウターやタンデムステップバー、アクセント的に配されたレッドパーツがラインに合わせた色となってバランスを取った感じ。
ちょうど撮影後に新エンジンの慣らしが進んだところだそうで、仕上がりには製作者・市本さんも自信あり、オーナーも満喫しているところ。市本さんからは「油温計よりも油圧計を付けて油圧管理した方がいいですよ」ともアドバイスしてくれるが、弱点対策や内部パーツ表面処理など、CB-Fへの最新・お勧め内容も含めて長年CB-Fを扱うチューナーからの言葉ゆえ、注目しておきたい。
ところでこのCB-F(市本さん的には「ブルーメタルスペシャル」と表現)、これで一応の完成形らしいが、ここまでくれば確かにそう思える。
とは言えそれで終わらないのもまたカスタムの世界。もしまた今後進化することがあれば、誌面で紹介してみたい。そう思わせてくれる1台でもある。
Detailed Description 詳細説明

ヘッドライトはLEDに換装され、ホーンはあえてのレッド仕上げ。メーターケースはカーボンパターン仕上げされている>

左右マスターはブレンボRCSを装着するが、レバーは焼き色付きチタン。回転計/速度計はスタック製。ハンドルバーはコワースのブルーをチョイス。

タンクはビーター製アルミに換装されて上面に風神雷神のイラストが入る。これらブルーめっきの塗装はスペクトラクローム&ドローズによる。

前後に段差を設けてストッパータイプとしたシートはネオファクトリーによる。同店では表皮変更などにも対応しているそうだ。

キャブレターはヨシムラTMRφ38mm-MJNで、エンジンにつながるアルミスピゴットとキャブトップもブルー仕上げとされる。

エンジンは2019年の前半に再度のチューニングがなされ、コスワースピストンやキャリロコンロッドの組み込みほか、スープアップを図った。外観は従来通りだが右ケースカバーにCB'sの文字が入っている。4-1フルエキゾーストはCB's限定(10本)チタンメガホンマフラーだ。

フロントまわりはオーリンズ製FG324倒立フォーク+ステム、天吊りタイプフェンダーをキットにしたサンクチュアリーの倒立EXMで構成されている。

スイングアームはウイリー製7N01アルミ目の字断面、ショックユニットはオーリンズ製。スプリングはここもブルーに変更されている。

3.50-17/6.00-17のダイマグホイールはこの再カスタムによって新たにブルーめっき加工され、車両全体の統一感をより高めた。

ステップキットも変更されているが、ローレット処理がされたバー、リンケージロッド、ペダルまわりがブルー仕上げされる徹底ぶり。