ライター
<試乗インプレ>HONDA CB1300 SUPER BOL D’OR(2017年)
まろやかに上質に進化したオトナのツアラー!
2018年型のCB1300スーパーボルドールはカラーリングとスタイルが微妙に変わり、新しい排ガス規制・EURO4対応になった。新規制に適合させたのに合わせ、最高出力は9PS上がって、110PS/7250rpmになっている。これだけ見ると劇的なパワーアップだ。さらにバックトルクリミッターが付き、しかも操作が軽いクラッチになっている。フレームではパニアケースが取り付けやすくなっていたり、と実用性に関わる細々とした改良もされている。
ベースになっている「SF」を含め、このシリーズは今や日本のビッグバイクのスタンダード。不動のベストセラーだ。もはや「熟...
ライター
<試乗インプレ>MOTOGUZZI V7III ANNIVERSARIO(2017年)
伝統と個性のあるメーカーだから造れる「魅力」あふれる1台
現代のV7シリーズが敬意を持ってオマージュしているのは、往年のモト・グッツィの名車「V7スポーツ」だ。このV7スポーツが手作りされ、その性能が欧州のライダーやレーサーに認められて量産車として世に出たのが1971年。しかし、そのV7スポーツの出発点となったモデルがある。
それが67年からアメリカ市場に投入された「V7」だ。姿はクルーザーに近く、重厚長大ながら運動性能に優れ、加えて耐久性がある、非常にタフなモデルだったようだ。
今回登場したこのアニヴェルサリオは、世界で1000台限定となるV7の50周年を記念したモデル。ベースとなって...
ライター
<試乗インプレ>TRIUMPH STREET TRIPLE R LOW(2017年)
走りの魅力はそのままに、優しさを磨いた日本専用車
今年登場した新生ストリートトリプルは、675をベースにフレームを新作し、765㏄へ排気量をアップ。同時に吸排気系も一新し、電装系を含むトラコンなどの各種ライディングアシスト群も充実させている。
先鋒となった最上級グレード・RSのハイグレードでタフな足回りは感激もの。加えて675から大幅に増強された低中速のトルクも、走る場所を選ばないイージーさと強力な瞬発力を発揮。ミドルサイズにリッタークラスのスポーツネイキッドなみの動力性能…という印象だった。
今回登場した「R」はそんな新生ストリートトリプル765シリーズの中堅モデル。魅力的な価格のスタ...
ライター
<試乗インプレ>MOTOGUZZI V7III RACER(2017年)
伝統のメカニズムが発するテイストも魅力のひとつ
モト・グッツィのV7シリーズはネオクラシックモデルの中でもかなり個性的。かつてモト・グッツィを欧州に冠たるブランドにしたスーパースポーツモデル「V7スポーツ」の雰囲気をスパイスにしているが、中でも、この「レーサー」は往年のクラブマンレーサー色を強く醸し出しているのが特徴だ。
しかし、中身はまぎれもなく現代のバイク。現代の技術とクオリティで造られたフレームに、同じく現代のVツインエンジンを搭載している。個性的…というのは、それにもかかわらず、この姿同様に、伝統的な横置きVツイン(縦置きクランク)のグッツィらしい、独特のハンドリングやエンジンフ...
ライター
<試乗インプレ>BMW K1600B(2017年)
サイズと重さを忘れるほど軽快でスムーズな走り!
新たに登場したこの「K1600B」、ジャンル的にはアメリカでバガーなどと呼ばれるタイプ。シンプルなクルーザーに必要最低限のツーリングバッグを取付けた、機動性のいいロングツアラーだ。
ベースとなるのは並列6気筒の幅広いエンジンと長大な車体を持ったK1600GT。あのバイクもそうだったが、このBも、見た目の鈍重さとは裏腹に、街中で身軽にフットワークし、素直にワインディングを駆け抜ける。こんなバイクはかなり珍しい。
ド迫力のバガースタイルで魅力を増した独創の直6クルーザー!
6気筒エンジンは低振動で、全回転域での強烈なパワーと粘りを両立したフレキ...
ライター
「DUCATI モンスター821 」イタリアから試乗速報!
ニュー・モンスター821
この新型「モンスター821」は我々、日本のテスターにとってEURO4に対応した初めての821となる。欧州では既に現行モデルのEURO4対応モデルは販売されているが、日本ではまだ発売されていない。
大きく変わったエクステリアだけでなくEURO4対応のエンジンを搭載したモンスター821を紹介します。
大きく変わったのは、その外観で、基本フレームはこれまでの821とほぼ同じだが、タンクは初期型モンスター900をオマージュしたエッジの効いたものを載せている。これは現行モンスター1200とほとんど同じもの。それと強度アップを狙ってステップ周りの構造も少し変った。吸排気系も...
ライター
<試乗インプレ>BMW RnineT URBAN G/S(2017年)
ビンテージスタイルと使い勝手を両立させた魅力あふれる1台
BMWのヘリテイジモデル、RnineTシリーズに新しいバリエーションが加わった。GSの創世期の面影をイメージしたフォルムの「アーバンG/S」だ。その姿は80年代のR80/100GSの雰囲気だ。
フレームやエンジンはRnineTシリーズで共通。タンク、ハンドル、シート、ステップ配置などをアレンジする事で「変身」している、ほぼ生粋のストリートモデルだ。
ほぼ」というのは…例えば、兄弟モデルの「レーサー」はそれらしいポジションとサスセッティング変更で、スポーツネイキッドやSSほどではないが、ちょっとしたスポーツテイストを味わえる。同じよ...
ライター
史上最強GSX-Rのここがスゴい‼ その① 宮崎敬一郎が乗って乗って乗りまくって分析! SUZUKI GSX-R1000R ABS
本誌テスター『K-16』こと宮崎敬一郎がサーキット走行を中心に徹底分析
GSX-Rはスズキのスポーツモデルのトッププランド。中でもレースベースになるリッターモデルはスズキの最新技術の結晶だ。8年ぶりに全面改良した6代目GSX-R 1000は、歴代モデルで初めての国内仕様が発売され話題沸騰中! 海外仕様も試乗した本誌テスター宮崎敬一郎が「史上最強のGSX-R」のスゴさを徹底分析する‼
最強のスペックを驚くほど扱いやすく!
このGSX-R1000Rは、今年2月にオーストラリアで国際試乗会が催されたGSX-R1000Rの日本国内仕様。構成は先のワールドモデルとパワースペックから外観まで同じ。た...
ライター
<試乗インプレ>DUCATI SUPERSPORT S(2017年)
扱いやすく懐も深いがスポーツ性能は一級品
何年ぶりだろうか。空冷DSエンジン搭載車以来の「SS」ブランドの復活である。このシリーズは、敷居の高いスーパーバイクのトップモデル…今でいう「パニガーレ」シリーズなどよりずっと気楽に操れるスポーツ性能と快適さを魅力としている。
スリムで美しい、パニガーレの流れを汲むデザインのフルカウルなど、見た目にはかなり尖った走りをしそうな姿だが、その車体構成はかなりのストリート指向。フレームはモンスター、エンジンはハイパーモタード系のテスタストレッタ°11がベース。つまり、モンスターの、スポーツNK的なハンドリングに、ハイパーモタードの瞬発力をスパイスにした...
ライター
<試乗インプレ>BMW S1000RR(2017年)
たゆまぬ進化を続ける最先端SSの魅力に迫る!
2009年のデビュー以降、最強のスーパースポーツとして世界中で高い評価を得ているBMWの旗艦・S1000RR。電子制御デバイスの進歩とともに進化と熟成を重ね、最新の2017年モデルに至るまで、常にクラスの最先端を行く1台として確固たる地位を築く、このマシンの魅力に迫っていこう。
豪快さと紳士的な扱いやすさを兼備する「円熟のRR」!
S1000RRの2017年モデルのルックスは大きくは変わっていない。パワースペックも199PSだし、走行モード切り換え機能「ライディングモードPRO」も継承する。これはトラクションコントロール、ABS、パワーモード...
ライター
<試乗インプレ>BMW RnineT RACER(2017年)
走行フィールだけでなく走る姿も味わい深い1台
オマージュしたのは、60年代終わり頃のレーシングマシンだろうか? 70年代の耐久レーサーのニオイもする…。RnineT「レーサー」は、そんなクラシカルなレーサーテイストをみなぎらせている。
圧巻なのは、大きなヘッドライトのロケットカウル。実用性はあまりなく、べったりとバイクに伏せて、一生懸命にスクリーンに潜れば、きっと最高速が少し変わる程度。でも、この強い前傾姿勢のレーサーに跨がり、コーナリングしている姿は、まさしく、子供の頃にバイク雑誌に出ていた写真に心踊らせた「耐久レーサー」の姿だった。
ライディングポジションは古い欧州のスーパースポーツ...