GSX-R750は1988年型で初のフルチェンジを敢行し、1989年には中身がほぼTT-F1レーサーの通称「RK」も登場。1991年に油冷エンジンの最終型となった。その足跡やレース活動、当時のライバル車などを検証する。

文:沼尾宏明 まとめ:オートバイ編集部
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スズキ「GSX-R750」(1988-1991)解説

GSX-R750(GR77C/J) (1988年)

画像1: スズキ「GSX-R750」(1988-1991)|初のフルチェンジで全面強化【GSX-R 42年史】

レプリカ的な鋭さと実用域の扱いやすさを両立

初代の軽さを引き継ぎながら、車体とエンジンを全面的に作り直した第2世代。油冷748ccはショートストローク化され、回転上昇を重視した設定になった。フレームはアルミ製ダブルクレードルを新設計し、剛性を大きく高めつつ、17インチホイールと120/70R17、160/60R17のミシュラン製ラジアルタイヤで旋回性と接地感を向上させた。

王座奪還に貢献したRKも登場、レーサー志向が加速

1988年型で初のフルチェンジを敢行し、TT-F1レーサーのノウハウを還元。エンジンはショートストローク化され、剛性を60%もアップしたシャーシなどで戦闘力を高めている。翌年もマイチェンを受けたが、極めつけは「R」仕様第2弾、GSX-R750Rの投入だ。

1986年のRより本気度は圧倒的に高く、ホンダRC30、ヤマハOW-01と同様、レースを前提とした公認取得(ホモロゲーション)モデルとして設定。エンジンに数々の専用パーツを奢り、STDとは別物に。軽量なアルミ製タンクやFRPカウルで車重はSTD比12kgも軽かった。

その甲斐もあり、1989年の全日本TT-F1でD・ポーレンが年間タイトルを2年ぶりに奪還。通称「RK」と呼ばれ、今もマニア垂涎の1台となっている。

以降もR750は毎年改良を実施した。1990年型ではRKのノウハウを活かしてエンジンを熟成し、倒立フォークを獲得した3代目に進化。空力性能を高めたカウルなどを導入した1991年型が油冷R750の最終型となり、転換期を迎えた。

大径フレームで60%高剛性化

1985年のMR-ALBOXは、ヘッドパイプとスイングアームピボットを鋳造し、タンクレールやアンダーレールを多角断面パイプ化することで、軽量性と必要剛性を両立した。

画像: GSX-R750(1985年)

GSX-R750(1985年)

1988年型では新世代シャシーを導入し、車体をよりコンパクトに見直すとともに、17インチ化やタイヤ変更で旋回性と接地感を向上。1989年型はその熟成版として前後バランスや最低地上高を調整し、安定性と切れ味を高めた。

画像: GSX-R750(1988年)

GSX-R750(1988年)

スズキ「GSX-R750R(RK)」(1989)解説

画像: SUZUKI GSX-R750R(RK) 1989年

SUZUKI
GSX-R750R(RK)
1989年

中身はほぼTTF-1レーサーの通称“RK ”

レーサー直結のホモロゲーションモデルとして仕立てられた165万円の500台限定車。ベースのK型に対し、Φ40mmキャブ、クロスミッション、チタンバルブ、専用クランクやコンロッド、フレーム/スイングアーム補強を投入し、耐久レースを意識した高い戦闘力を与えた。ワークスマシンに近い骨格と装備で、高速コーナーの安定感が持ち味の1台だ。

●エンジン形式:油冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒●総排気量:749cc
●最高出力:77PS/9500rpm●最大トルク:6.8kgf・m/7000rpm●車両重量:187㎏(乾燥)
●シート高:785mm●燃料タンク容量:19L●変速機形式:6速リターン
●タイヤサイズ 前・後:130/60R17・170/60R17

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