オートバイのパーツ/用品の企画・製造・販売を中心に、四輪のパーツ/用品や電動スクーター、E-BIKEを含む車両の企画・製造・販売も手掛け、国内外の一流ブランドを取り扱う株式会社プロト。モビリティライフをトータルでサポートする総合商社が狙う次なる展開を、近藤芳光会長と山口和也社長のおふたりに聞いた。

新たなモビリティライフの創造と提案への取り組み

プロトオリジナルの電動スクーター「PEV600」

画像8: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

バイクメーカーとしてのプロトが、次世代モビリティとして2024年に発売したオリジナル電動スクーター「PEV600」。累計で2500台を売り上げた先代のGEV600が生まれ変わり、日本の保安基準に適合した型式認定を取得。定格600W/最大1300Wのパワフルな走りを発揮する。

画像9: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

──プロトさんはバイクメーカーでもあり、2003年にゼロエンジニアリングブランドとしてオリジナルバイク「ロードホッパー」を、2024年には電動スクーター「PEV600」を発売されています。

近藤「技術者の皆さんと協力してオートバイを作ってきたけれど、残念なことに今はいろんな規制基準がどんどん厳しくなって、僕等の会社規模でエンジン付きを作るのは難しくなってしまいました」

──2017年モデルでロードホッパーが生産終了となったのも、EURO5規制への適合が難しかったそうですね。

近藤「そうです。だけどモーターなら作れるぞってことで、2020年に電動スクーター事業を立ち上げました。アイデアはあっても、ゼロから作るのは時間もコストもかかり過ぎるので、まず、我々のイメージに近い電動モビリティを作っていたGoccia社のGEV600を改良し、日本に導入販売したんです。2024年発売のPEV600は、日本の保安基準に適合するモディファイをうちが受け持ち、国や一部自治体が用意する購入支援補助金制度の対象車になりました。おそらく日本の4メーカー以外で対象車になったのは、うちくらいだと思います」

──さらに今年から新たに日本正規輸入元となった、ベンダ・ナポレオンボブ250と、モルビデリ・ C252Vの車両デリバリーを開始。初回入荷ロットは予約段階で即完だったそうですね。

山口「予想以上の反響でした。売れるとなれば販売店さんも積極的に興味を持ってくれますので、現在、結構な数の問い合わせもいただいてます。日本での新規立ち上げとしてかなりいい感触ですね」

近藤「どちらも個性的なデザインで、非常に足つきがいいところが、いまのトレンドに合ったのでしょうね。250ccという排気量も数につながったと思います。もっと大きなモデルもありますが、7月に第2ロットの生産が始まるタイミングで、工場を視察予定なので、日本での展開をどこまで広げるかは、実際に現場を見てから判断したいなと。海外車の輸入販売でいちばんの問題は、やはり購入後のユーザーケアがきちんとできるかどうかなんですよ。2021年からうちが正規輸入元をしていたベネリの取り扱いを終了せざる得なくなったのも、向こうの生産体制が変わり、補修部品の供給やマイナートラブルへの対応が極端に悪くなったからです。もちろんうちには、日本のお客さんと販売店さんへの責任がありますから、すでに在庫のない部品は自社商品を流用したりして、できる限りのベネリのアフターケアはやっているのですが」

新規国内デリバリーが始まった250ccVツインモデルが大反響!

今年から正規輸入元として、1960年代の名門ブランドをルーツに、2021年にイタリア・ボローニャで設立された「MORBIDELLI」ブランドと、2016年に中国・杭州で設立された「BENDA」ブランドの取り扱いを開始。東京&名古屋モーターサイクルショーでも注目を集めたモルビデリ・C252Vとベンダ・ナポレオンボブ250の国内デリバリーを開始すると、初回ロットが即完売する反響を呼んだ。

MORBIDELLI C252V

画像10: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

BENDA NAPOLEONBOB250

画像11: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

カスタムコンプリート 「ZDC」シリーズ

1990年代エボリューションモデルの中古車をベースに個性的なカスタムスタイルを届けるシリーズ。2017年に生産終了した「ロードホッパー」で培ったノウハウと、プロト直営ショップ「リグニス」のクラフトマンシップが融合した取り組み。

Type BOBBER ベース車両:1996年-1999年 ソフテイルモデル

画像12: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

トライアンフ用パーツブランド「Motone Customs」

2022年からはトライアンフ・ボンネビルシリーズのアフターパーツをリリースする英国ブランド「モートーン カスタムズ」の取り扱いを開始した。写真の2台は、2026年MCショーに展示されたカスタムコンプリート車。

画像: BONNEVILLE BOBBER BLACK CUSTOM(左) Scrambler 900Icon Edition(右)

BONNEVILLE BOBBER BLACK CUSTOM(左)

Scrambler 900Icon Edition(右)

プロトにしかない独自性をこれからも発揮していきたい

──では最後に、近藤会長が作り上げ、山口社長が受け継ぐ〝プロトらしさ〟とは、どんなものだと思われますか?

近藤「僕的には、あまり物事に固執・固着せず、だけど責任は取る姿勢だと思います。うちの商売で大事なことは、お客さんのニーズを知ること。お客さんが困っていることを解決するのがいちばんのビジネスチャンスですから、それを商品やサービスに具現化して、お客さんに使って評価してもらい、うちは長く使い続けてもらうためのケアを提供し続ける。このサイクルを循環していくことが大切だと思います。あとは、とにかくやりきっていくこと。中途半端なことをしてると、会社も中途半端になりますから」

山口「私がこの20数年、いろいろ挑戦される会長の姿を見てきて思うのは、プロトはちょっと面白い独自性を持つ会社ですよね。そもそもパーツメーカーでもある、車輌・用品・部品を扱う総合商社がオリジナルバイクを作るバイクメーカーでもあるって、あまり普通じゃないと思うんです(笑)。でもその独自性は狙ったわけではなく、お客様が困っていることを愚直に解決しようとした結果、そうなったもので。今後もその姿勢と独自性は、ブレずに持ち続けていきたいですよね。そしてその中で僕のやるべきことは、これまでプロトが生み出してきた製品の売り上げを最大化させることと、業務をひとつずつ明確に仕組み化し、社員みんなで運営できる会社へとしていくことが、いちばん重要な役割と思います」

近藤「いまのプロトの製品が、お客さんが何か欲しいと思った時に、プライオリティの高い選択肢となれているのは、これまでの従業員みんなが築いた実績の結果です。僕は『次はこんなのやると面白いぞ』とかきっかけを作ることはあっても、それを時代に求められる商品やサービスとして形にしてくれたのは、スタッフ達みんなですから。その一方で、これからもお客さんの喜ぶ仕事をしていきますし、うちは確かにオートバイ部品で成長させてもらった会社だけど、凝り固まる必要はない。みんなにはよく『別にオートバイにこだわらなくていい。面白い仕事になるなら何でもいい』と言っています」

──ゲルザブやラムマウントなど人気商品を、農業や物流用モビリティ向けに開発・商品化する試みもされていますね。

近藤「農業向け商品は去年からの新規事業です。うちは応用技術は得意ですから、オールマイティーな考え方で、今後も面白い展開を考えていきたいですね」

会長のライフワークである「農業」モビリティ向け商品も開発

画像13: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

長年、オートバイやクルマ、e-bikeなどモビリティに関わる商材を扱ってきたプロトは、昨年からこれまでの知見を他業種にも展開する試みを始めた。最初に展開したジャンルは近藤会長のライフワークである農業。

画像14: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

トラクターやコンバインなど、農業モビリティの快適性や利便性を高めるラムマウントや、「ゲルザブ アグリ」などをリリースしている。

RAM MOUTSも農業向けに

画像15: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

GEL-ZAB AGRI

画像16: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

おすすめ関連記事

This article is a sponsored article by
''.