オートバイのパーツ/用品の企画・製造・販売を中心に、四輪のパーツ/用品や電動スクーター、E-BIKEを含む車両の企画・製造・販売も手掛け、国内外の一流ブランドを取り扱う株式会社プロト。モビリティライフをトータルでサポートする総合商社が狙う次なる展開を、近藤芳光会長と山口和也社長のおふたりに聞いた。

文:齋藤ハルコ 写真:夏目健司、PLOT
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株式会社プロト

画像: 愛知県刈谷市井ケ谷町桜島5

愛知県刈谷市井ケ谷町桜島5


株式会社プロト 取締役社長
山口和也さん

画像1: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

神奈川県横須賀市生まれ。転勤族の父と共に全国を転々とする子供時代を送る。学生時代からバイクにハマり、一度は別業界に就職したものの、1999年にプロトに入社。2024年に現職に就任する。現在の愛車はカワサキ・W650。


株式会社プロト 代表取締役会長
近藤芳光さん

画像2: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

プロト創業者。愛知県刈谷市生まれ。打ち込んでいた四輪レース活動の資金づくりのために起業。「ないものは創れば良い」という思想が原点であり、原動力となっている。ライフワークは農業で、毎年秋に収穫される「社長米」が人気。

四輪レースでの経験と人脈が起業してからの追い風に

──2024年に設立40周年を迎えたプロトさんですが、創業者である近藤会長はもともと四輪レースのレーサーだったと聞きました。あらためて、会社の成り立ちから聞かせていただけますか?

近藤芳光会長(以下、近藤)「子供の頃からクルマのレースに興味があって、学生時代から趣味でレースをやっていました。でもモータースポーツは、ある程度のお金がないことには続かないし、結果も残せない世界。それで学生時分に、レースの資金稼ぎで、四輪中古車のブローカーみたいなアルバイトを始めたんです。日本のモータリゼーションがぐっと進んだタイミングで、クルマがないことには女の子にも相手にしてもらえない時代ですから、モテるためにも、みんなクルマを欲しがったんですよ(笑)。だから僕が扱うクルマも運良く何台か売ることができたけど、レースって、ステップアップすればするほどお金が必要になる。さてどうしようと思って、クルマの中古車センターを地元の刈谷市で始めたんです」

──四輪の中古車販売から、二輪パーツの開発を始めたのはなぜでしょうか。

近藤「レースの世界に出入りする中で、FRP造形をやる人と知り合ったんですね。レーシングカーもグラスファイバーで外装を成形しますし、僕は鈴鹿界隈で活動してましたから、当然、オートバイ関係の人達とも関係がありました。その中で、当時出たばかりのホンダ・タクト用に、イタリアのベスパ風にモディファイしたリアの外装を面白半分で作った人がいて、それを僕にくれたんですよ。だから自分用のタクトを買って、その外装をつけて足代わりにしてたら、『その外装を売って欲しい』と言われまして、作った人と一緒にベスパ風カウルキットを商品化したのが、二輪パーツ販売の始まりです。ちょうどオートバイが、ただ移動する、物を運ぶ手段から、乗る楽しみを味わう趣味へと変化していった時代だったし、いろいろなレースが日本に紹介された時期だったのも、非常にラッキーでした」

──レースの認知度の高まりが、会社にとっても追い風になったのですか?

近藤「例えば、1978年にパリ・ダカールラリーが始まって、その翌年に第二次オイルショックが起きたんです。パリダカのおかげで、日本でも林道ツーリングとかオフ関係がちょっと盛り上がってたとこに、ガソリンスタンドが強制的に日曜日休業になったんですね。ガソリンがないことには、動ける範囲も限られちゃうじゃないですか。だからオフロード車用にパリダカ風ビッグタンクを作ったら、それがまた売れたんですよ。商品開発のヒントは、周りにいくらでも見つかりました。そして鈴鹿界隈には、思いついたものを形にできる技術を持った造形屋さんがいましたし、依頼したら作ってもらえる関係性ができていたのも大きいですね」

──現在も本社を構える、愛知県刈谷市のご出身だったことも大きかったと。

近藤「そう、すべては場所とタイミングですよ。レースが盛り上がれば、レーサーになりたい人も増える。基本、レースは市販車の改造版でやるので、そこからブレーキ関係を強化したいとか、いろいろな要望が出てくるんですね。それに応えて、ロッキード(現APレーシング)とか、ビチューボのショックアブソーバーとか、うちはかなり早い時期から取り扱いを始めました。たまたま僕が、レースカー部品で知られたルマン商会(現・ルマン株式会社)とレース関係でお付き合いがあったものですから、ヨーロッパを中心とする海外メーカーのパーツを一緒に手配してもらえたんです。かなりの本数を売らせてもらったUSヨシムラのマフラーも、最初はルマンさんの紹介でした。本当に時代が良かったんですよ」

国内生産のブレーキホースシステム「SWAGE-LINE(スウェッジライン)」

1984年から輸入ブレーキホースを取り扱ってきたプロトのオリジナルブランド。独自のスカート&ダンパー構造とカシメ方式を採用し、レースシーンで圧倒的シェアを持つ。現在は二輪で500車種以上、四輪で300車種以上のラインアップを展開。

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「brembo」など世界の一流ブランドを取り扱う

画像5: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】

1990年からブレンボの正規代理店として製品の取り扱いを開始。日本国内で販売されている車輌にブレンボ製品を取り付けるためのサポートパーツを自社開発し「PLOTブランド」で販売している。

写真は6月に解禁された“MotoGPに最も近い”公道向けブレーキキャリパー「GP4-MotoGP」。価格は99万円。

画像6: 〈インタビュー〉プロト 取締役社長 山口和也さん、代表取締役会長 近藤芳光さんに聞く【ブランドの歴史】
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