駐輪の自由度が高く扱いやすい手頃なサイズ感、そして幹線道路でも交通の流れに楽々乗れる動力性能を持つ原付二種(51~125cc)のスクーターは、AT小型限定普通二輪免許で運転できるだけでなく、普通自動車免許を持っていれば教習所で最短2日の講習を受けるだけで同免許が取得できるのもメリット。気軽な足として大人気のカテゴリーだ。
まとめ:オートバイ編集部
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原付二種スクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”以上で運転できる

バイクの免許は種類によって運転できる排気量が区別されていて、原付(50cc以下)、小型限定普通二輪(125ccまで)、普通二輪(400ccまで)、大型二輪(排気量無制限)がある。原付免許以外にはAT限定免許も設定され、クラッチレバーを装備していないバイク(クラッチ操作が不要なバイク)ならAT限定で運転可能。免許の取得可能年齢は原付~普通二輪免許が16歳以上、大型二輪免許は18歳以上だ。

免許の種類運転できる排気量取得可能年齢AT限定
原付50cc以下16歳以上なし
小型限定普通二輪125ccまで16歳以上あり
普通二輪400ccまで16歳以上あり
大型二輪無制限18歳以上あり
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本記事で紹介する原付二種(51~125cc)スクーターを運転するには「AT小型限定普通二輪免許」あるいはそれ以上の免許(AT限定なしの小型限定普通二輪免許を含む)が必要。小型限定免許を取得するには指定教習所に通って技能&学科教習を受講し、卒業検定で実技試験合格後、住民票がある各都道府県の運転免許センター(運転免許試験場)で学科試験に合格する必要がある。

免許なし、もしくは原付免許のみ所有している場合は上記のような流れで免許取得するが、普通自動車免許を持っていれば学科教習を1時間だけ受講すればよく、あとは技能教習を受ければいい。現在は1日に受けられる技能教習が4時間となっており、AT小型限定は8時間を最短2日で修了可能だ。

運転免許センターで学科および実技試験を受験する方法(いわゆる“一発試験”)もあるが、5万円~15万円程度(所有免許による)とされる教習所費用を省略できる代わりに、それなりの技能が必要になる。また、指定教習所卒業者は学科試験合格後に技能講習と応急救護講習が免除されるが、運転免許センターで技能試験に合格した場合はそれらを受講する義務がある。

原付二種(51~125cc)のスクーターって何がいいの?

扱いやすい、停めやすい

50cc原付ほど小さくはない(新基準原付は125ccクラスと同等)けれど、250ccフルサイズのビッグスクーターに比べればかなりコンパクト。軽量なので扱いやすいほか、駐輪場などでの取り回しがしやすく、停めるスペースもフルサイズほどは苦労しないで済む。

画像: 原付二種(51~125cc)のスクーターって何がいいの?

維持費が安い

新車の車両価格は以前よりも上昇傾向とはいえ一部を除き40万円未満で、150~250ccの計二輪クラスに比べれば入手しやすい価格帯。税金は年額2400円の軽自動車税のみ(51~90ccの場合は2000円だが現在は新車のラインナップにない)で、自賠責保険は12か月での単年契約の場合で6910円(離島と沖縄県を除く)だ。任意保険料は126cc以上に比べて安く設定され、ファミリーバイク特約も利用できる。また、燃費がよくメンテナンス費も安価で済む傾向だ。

乗車定員2名

50cc原付(原付一種)および新基準原付は1名乗車のみだが、原付二種なら2名乗車が可能だ。ただし、二輪免許を取得してから1年が経過するまではタンデム不可(交通違反になる)なので要注意!

二段階右折が不要

原付では、二段階右折禁止の標識がある場合を除き、進行方向が3車線以上の道路で二段階右折が必要になるが、原付二種からはクルマや大型バイクと同じように右折レーンを使えるようになる。逆に原付二種以上で二段階右折をすると交差点右左折方法違反になるので注意が必要だ。

荷物が積みやすい

ヘルメットを1個~2個収納可能なシート下トランクスペースを備えるのが一般的で、フロア前方には小物入れを備えている。実用性が高く、買い物などにも使いやすいのがスクーターならではの強みだ。

原付二種(51~125cc)のスクーターって何か困ることある?

高速道路は走れません!

保険料や税金が安い代わりに高速道路は走行できない。性能だけで言えば走行できるスクーターもあるじゃん! と思われる方もいるかもしれないが、そのぶん維持費が安いと思って納得するしかない。

速さを求めるなら物足りないかも?

交通の流れに乗るには十分なエンジンパワーを持っているが、大排気量車のような余裕があるとは言えない。とくに勾配の強い上り坂などでは“エンジンが頑張ってる感”も。

高級装備は一部車種のみ

ABSあるいは前後連動ブレーキを装備しているものの、メーターの作りなどは簡素な場合が多い。一部車種ではスマートキーを採用している。

【2026年6月版】51~125ccスクーターおすすめ13選!

価格帯別+電動で4車種を揃えるホンダ

ホンダ PCX

このクラスのスクーターで不動のベストセラー。ライン状のLEDポジションランプにウインカーを一体化し、テールランプにもLEDを採用。メーターは反転表示のCLDタイプだ。エンジンは水冷4バルブの「eSP+」を搭載し、アイドリングストップシステムの採用などで低燃費と優れた環境性能を実現している。

フロントブレーキのみ働くABSやホンダセレクタブルトルクコントロール(いわゆるトラコンに相当)を採用し、さらにエンジン始動やロック解除を便利にしてくれるスマートキーシステムにはアンサーバック機能やイモビライザー機能も搭載する。シート下ラゲッジボックスは容量30L、フロントインナーボックスには500mlのペットボトルを収納でき、スマートフォンなどの充電に使えるUSB Type-Cソケットも標準搭載している。

ホンダ リード125

大容量37Lのシート下ラゲッジボックスを備え、B4サイズのバッグも収納可能な実用性の高いスクーターとして愛されているリード125。1980年代の2スト時代から連綿と続くホンダ・ラグジュアリースクーターの代表格であり、PCXよりもややコンパクトな車体と安定した走りが持ち味だ。

前後が連動するコンビブレーキを備え、アナログメーターや大型フックなどベテランも安心感のある装備のほか、スマートキーシステムや500mlペットボトルなどを収納可能なフロントインナーボックスを備え、USB Type-C充電ソケットも標準装備する。しっかりしたリアキャリアやセンタースタンド&サイドスタンドの装備も心強い。

ホンダ ディオ110・ベーシック

スマートキーを採用していたディオ110からシンプルな機械式キーに変更された廉価なモデルで、2025年モデルまでは併売されていたが2026年モデルからはベーシックのみのラインナップになった。なんといっても25万800円という低価格が魅力で、細身の前後14インチ大径ホイールで走破性と乗り心地を確保しながら、容量18Lのシート下収納スペース、コンビニフック、500mlペットボトルを差し込めるフロントインナーボックス、センタースタンド&サイドスタンド標準装備などで実用性を確保している。

左レバー(後輪ブレーキ)を握ると前輪にも制動力を配分するコンビブレーキやアイドリングストップシステムも採用する。

ホンダ CUV e:

原付二種クラスにホンダが投入した電動二輪パーソナルコミューター。動力用電源にはホンダモバイルパワーパックe:(MPP e:)を2個使用し、状況に応じて選択可能なライディングモードや、7インチTFTメーターディスプレイ上でフルマップのナビゲーションを表示可能にする独自のコネクテッド機能“Honda RoadSync Duo”を他機種に先駆けて採用している。

後進をモーターでアシストするリバースモードやコンビブレーキ、USB Type-C充電ソケットなどを標準装備し、フル充電での走行可能距離は公称57kmを実現。車両本体価格は20万200円だが、MPP e:×2個と充電器がセットになって52万8000円で販売される。車両購入後に申請手続きをすることで受け取れる補助金は3万5000円~。

最大派閥?! 7機種が揃うヤマハ

ヤマハ NMAX

2025年モデルで乗り心地と路面追従性を向上した前後サスペンションセッティングに、また外装デザインも一新され、エンジン性能の熟成など多岐にわたる変更を受けたNMAX。2026年モデルはニューカラーを採用した。

爽快な加速フィーリングを提供する“ブルーコア”エンジンは可変バルブ機構VVAを搭載し、静粛なエンジン始動/再始動を実現したSMG(スマートモータージェネレーター)とスタート&ストップシステムを備え、低燃費に貢献。さまざまな路面状況で安心感をもたらすトラクションコントロールシステムや前後独立の2ch ABSなど電子制御も充実する。シート下のトランクスペースは容量約23Lとし、ヘルメットを収納可能としながら、ヘルメットハンガー(いわゆるヘルメットホルダー)を2か所装備しているのも嬉しい。反転表示のLCDメーターはスマートフォンとの連携機能も持つ。

ヤマハ シグナスX

空冷エンジンとコンパクトな車体でスポーツスクーターとして人気だった「シグナスX」の名が復活! 現行シグナスグリファスよりもスポーティな路線としながら、VVA(可変バルブ機構)付き水冷エンジンや新フレーム、トラクションコントロールシステム搭載などにより華麗に新生した。赤いブレーキキャリパーや大径ディスクブレーキなど独自の装備が光る。

コミューターとしても容量約28Lのシート下収納スペースや小物入れ、急速充電対応のUSB Type-C充電ソケット、推定航続距離表示機能付4.6インチLCDメーターなど充実の装備を誇る。LEDの2眼ヘッドライトはYZF-Rシリーズを思わせる表情を演出し、サイドカバーからグラブバーへとつながる一体感のある造形は疾走感を際立たせる。

ヤマハ シグナス グリファス

6000rpmを境にローカムとハイカムが切り替わる可変バルブ機構VVAを搭載した水冷4バルブエンジンに、始動モーターとジェネレーターを一体化したSNG(スマートモータージェネレーター)を組み合わせ、容量約28Lのシート下トランクスペースやUSB Type-A充電ソケットなどで利便性も追求したスポーティスクーター。

大型フル液晶メーターや4段階にプリロード調整できるリアサスペンション、幅広の前後12インチタイヤ、リアブレーキを操作するとフロントブレーキにも制動力が配分されるUBSなどを標準装備する。

ヤマハ ファツィオ

スポーティなスクーターを取り揃えてきたヤマハが、満を持して発売したレトロモダン系スクーター。エンジンは空冷“ブルーコア”で、静かなエンジン始動・再始動を約束するスマートモータージェネレーター(SMG)やストップ&スタートシステム、スマートキーシステムやスマートフォン連携機能などを備えている。

メカニカル部分のトピックは、海外仕様では“ハイブリッド”とも呼ばれる、SMG機構を活かしたパワーアシスト機能だ。スロットルを開けてから3秒間だけエンジンの加速力をモーターがアシストし、スムーズかつ力強い加速を実現。低燃費にも貢献する。

ユニークでシンプルなデザインはオーバル(楕円)をモチーフにしており、ヘッドランプカバーやメーターパネルカバーなどは別売りアクセサリーでカスタマイズ可能。このほかシート下には容量約19.1Lの収納スペースを備え、フロントには小物入れ、USB Type-A充電ソケット、そして容量5.1Lの燃料タンクなど実用性の追求にも余念がない。

ヤマハ アクシスZ

シンプルで利便性に優れるアクシスZは、ヤマハ製125cc原付二種スクーターで最も低燃費な51.9L(WMTCモード値)という経済性と、滑りにくく熱がこもりにくい仕様の前後長666mmのロングシート、大容量約37.5Lのシート下トランクスペースなどによる高い実用性が売り。エンジンは空冷2バルブの低燃費“ブルーコア”で、スマートモータージェネレーター(SNG)も備えている。メーターはシンプルなアナログタイプを採用、ブレーキは前後連動のUBS(ユニファイドブレーキシステム)だ。

ヤマハ ジョグ125

ヤマハの原付二種スクーターで最軽量の車両重量95kg、最も低いシート高735mmによる軽量コンパクトな車体と、アクシスZと並ぶ低燃費51.9km/L(WMTCモード値)、スマートモータージェネレーター(SMG)を備えた空冷単気筒“ブルーコア”エンジン、容量約21.3Lのシート下トランクスペースなどにより優れた実用性とコスパを持つジョグ125は、ヤマハ原付二種スクーターのスタンダードモデルという位置づけ。ブレーキは前後連動UBSを採用する。USB Type-A充電ソケットはアクセサリー設定だ。

ヤマハ トリシティ125

前2輪/後1輪のLMW(リーニングマルチホイール)を採用する最小クラスのスクーターで、2025年秋にスタイリング刷新と機能性の充実が図られた。新スタイリングはSUVのテイストを盛り込んだほか、スマーフォン連携機能を持つ4.2インチTFTディスプレイ、USB Type-C充電ソケット、トラクションコントロールシステムなどを採用している。

通勤ユーザーを中心に一定の支持を得ていたが、残念ながらヤマハは2026年夏をもって生産終了予定と発表した。

空冷エンジン×3車でキャラクターを作り分けるスズキ

スズキ バーグマンストリート125EX

ゆったりしたライディングポジションを持ち、USB Type-A充電ソケット、フルLCDメーターディスプレイ、シャッター付きキーシリンダーなど充実の装備を誇るバーグマンシリーズの末弟。シート下には容量21.5Lのトランクスペースや、左右1個ずつのヘルメットホルダー、燃料給油口などを設置する。しっかりしたリアキャリアやフロント左右のインナーボックスなどを備え、エンジンは燃焼効率に優れた空冷SEP-αを搭載する。2025年のカラーチェンジでは価格が据え置きされた。

スズキ アヴェニス125

空冷単気筒SEPエンジンを搭載し、燃費は54.3km/L(WMTCモード値)、燃料タンク容量5.2Lとしたアーバンデザインのスポーティスクーター。ボディマウントのLEDヘッドライトやフル液晶ディスプレイを採用し、段付きシートはシート高780mmだ。容量21.5Lのシート下トランクスペースや、左ブレーキレバーを握ると前後ブレーキに制動力が配分されるコンバインドブレーキなどを装備。アフォーダブルな価格設定も嬉しい。

スズキ アドレス125

フレームまで新設計となった大がかりなモデルチェンジを受けた、レトロ系デザインのスタンダードモデル。燃料タンク容量は5L→5.3Lに、シート下トランクスペースは容量21.8L→24.4Lに大容量化し、ヒンジ付きになった燃料タンクキャップなど細部まで実用性を高める変更を受けた。デュアル仕様になったフロントポケットやUSB Type-A充電ソケットなども嬉しい。

新フレームは従来モデルから1kg軽量化され、ねじり剛性は25%向上したという。リアキャリアにはスタンド掛けなどの際に便利なグリップも追加されている。

まとめ

原付二種のスクーターは、通勤や通学の主力になれる機動力とコスパのよさ、コンパクトで扱いやすい車体サイズがメリット。初心者あるいは普通二輪&大型二輪免許保持者のセカンドバイクとして幅広い需要に応えるラインナップの幅も特徴だ。高速道路を走れないことは数少ないデメリットだが、車体サイズが共通の150ccクラスの兄弟モデルを持つ車種もあるので、じっくり比較されたし。

FAQ

何km/h出していいの?

30km/hに制限される50cc原付と違って、法定速度で走ることが許される。自動車専用道路や高速道路を除く一般道では大型バイクやクルマと同じ扱いということになるわけだ。一般的には60km/hまでだが、一部の法廷最高速度が70km/hの道路では、それを遵守すればいい。

本当に低コスト?

シンプルな構造のものが多く、メンテナンス費も安上がりな傾向。先述したように保険料や税金も安い。燃費についてもWMTCモード値で40km/L台が普通、一部は50km/Lを超える。

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