協力:バイカーズステーション(遊風社)
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ヨシムラ「GSX-R750レーサーレプリカ“604”」解説

YOSHIMURA
GSX-R750 racer replica "604"
2024年
以後の検討用に作られた現代版実機再現仕様車、GSX-R750レーサーレプリカ“604”
この車両は上掲のコンプリートが作られる1年前の2024年東京モーターサイクルショー・ヨシムラブースに展示された“ヨシムラGSX-R750レーサーレプリカ“604”。2024年に70周年を迎えるヨシムラが、以後油冷GSX-Rに本格的に取り組んでいくこと=油冷復刻プロジェクトを、広く周知させるために作ったデモ車両。
ヨシムラにとっても油冷は時代を築いたマシンだったということで、デイトナ用辻本車をオマージュして製作したものだ。こうした具体的な形が作られることで、要望を出す側も、それを聞いて反映するヨシムラ側も、イメージや数値、必要なものなどの把握がしやすくなる。そんな習作と言える車両だ。
ただ形にするだけでなく、モチーフ車の1986年#604車に準じた仕様を現代流の視点と技術、そしてこのプロジェクトに則ったストリートフィードバックとして表現しているのも特徴だ。“604”のナンバーはヨシムラ×油冷の原点、そしてそこからの発展をしたものと言える。
モチーフ車に施されたフレーム各部の補強は、改めてストリート向けに再考されて再現。普通にパーツを作ろうとするならばそこまでのことはされないかもしれない。でも、それを行うことで見えてくるものもある。足まわりも当時の標準だった前後18インチをそのまま、現代のショックユニットや鍛造ホイールで再構築している。
当時レーサーをかなり近い部分まで再現しながら、単なる現車の再現という部分にこだわらず、当時からもう40年経った分のパーツの進化を採り入れ、これからの油冷に生かそうという考え。この“0号車”から、上掲の1号車も作られた。当時の油冷ファンにも、今手を入れながら乗り続けるファンにも受け入れられたはずだ。

言い方は逆だが、この0号車の基本構成は上掲の1号車にほぼ同じ。あえて開発車を作った点にも注目したい。
ヨシムラ「GSX-R750レーサーレプリカ“604”」各部解説
トップブリッジ&メーター回り
中央に「604」文字を刻んだトップブリッジは「YOSHIMURA 604 SPL」。スクリーンはヨシムラ・ウインドアーマー。左右マスターはブレンボRCSでミラーはマジカルレーシングのレーサーレプリカミラー・タイプ1ヘッド。

メーターは純正速度計/モトガジェット・クロノクラシック多機能デジタルメーター/ヨシムラPRO-GRESS1テンプ・ボルトメーター。上のようにヘッドライトも点灯し604ゼッケンは外せる、ストリートを意識した仕様としたのが考えられていた。

ステアリングダンパー&テール回り
車体左にはオーリンズ・ステアリングダンパーも装備。テールまわりの空間部分はブラックメッシュで埋めている。


エンジン
エンジンはGSX-R750ノーマルでスターターカバーとパルサーカバーがヨシムラの現行製品。キャブレターは製作時点では油冷GSX-R750に設定がないTMR-MJNΦ32mmで、マフラーはエキパイ同士を筒状のデュプレックスチャンバーでつなぐチタン製「YOSHIMURA 604 SPL」。オイルキャッチタンクも「YOSHIMURA 604 SPL」だ。


フロント&リアサスペンション・ブレーキ
フロントフォークは純正Φ41mmから大径化したオーリンズRWU(Φ43mm)でアウターをシルバー仕上げして純正風に見せる。

リヤは純正にデイトナレーサー風スタビを追加したスイングアームにオーリンズSPLのショックを装着。ホイールはMAGTAN JB1の3.00-18/4.50-18サイズ。ブレーキはフロントがブレンボ4ピストンキャリパー+サンスター製スペシャルディスク、リヤも純正TOKICO 2Pキャリパーにサンスター製SPLディスク。

ステップはデイトナレーサーのデザインに現在の製法/素材を組み合わせた「YOSHIMURA 604 SPL」。ドライブチェーンはRKの520XXWにコンバートしている。

キャブレター右側から下を見るとオーリンズショックがある。

ヨシムラブース
2024年の東京モーターサイクルショー、ヨシムラブース。外壁にはヨシムラのヒストリーを物語るかのように歴代の写真がコラージュされ、ヨシムラロゴ文字が大きく抜かれる。中には歴代のモデルやパーツ、#604・0号車が展示された。

