ヤマハから登場した新基準原付・JOG ONEは、JOG125をベースとしたスクーター。ゆとりあるサイズとトルクフルなエンジン、充実した装備を誇る、新基準原付のニューカマーだ。早速その乗り味がどんなものなのか、試乗レポートしよう。
文:太田安治、オートバイ編集部 写真:南 孝幸
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ヤマハ「JOG ONE」インプレ(太田安治)

画像: YAMAHA JOG ONE 2026年モデル 総排気量:123cc エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 シート高:775mm 車両重量:107kg 価格:25万9600円 発売:2026年3月19日

YAMAHA
JOG ONE
2026年モデル

総排気量:123cc
エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒
シート高:775mm
車両重量:107kg

価格:25万9600円
発売:2026年3月19日

ストレスのない加速と登坂性能の高さが光る

2025年4月から導入された車両区分が『新基準原付』。従来の原付一種は排気量50cc以下という制限があったが、新基準では排気量/出力の上限が125cc/4kW(5.4PS)となった。国内メーカーはすでに50ccの原付モデルの生産を終了して流通在庫も残り僅か。以降の選択肢は新基準原付となる。

ヤマハが2026年3月に発売したJOG ONEは、原付二種スクーターの中でも人気の高いJOG125をベースに新基準に適合させたモデル。原付免許または普通自動車免許で50ccスクーターに乗っていた人は、その乗り味と車格が気になるはずだ。

車体は50cc版のジョグよりもひと回り大きく、車重も17kgほど重い。シート高も30mm高いが、原付二種スクーターの中でも軽量・コンパクトさが光るJOG125がベースだけに、小柄な女性でも取り回しに苦労しないだろう。なお、純正アクセサリーとして20mmダウンのローダウンシートも7月に発売予定だ。

画像1: ヤマハ「JOG ONE」インプレ(太田安治)

50cc版と決定的に違うのは発進加速の力強さ。50cc版が最大トルクを6000回転で発生するのに対し、JOG ONEは3000回転。アイドリングからスロットルを開け、遠心クラッチが繋がるとすぐに最大トルク発生回転域に達するから、50km/hまでの加速力は原付二種のJOG125と大差ない。

さらに登り勾配では顕著な差が現れる。50cc版はエンジン回転が上がっているのに加速力が付いてこず、もどかしく感じる状況が多いが、このJOG ONEはグイグイ登っていく。都市部の陸橋や山間部で失速することがなく、後続車にも気を使わずに済む。これは125ccという排気量と、原付一種の法定最高速度30km/hを踏まえた変速設定によるものだ。

画像2: ヤマハ「JOG ONE」インプレ(太田安治)

操縦安定性も50cc版よりワンサイズ太い前後タイヤ、25mm長いホイールベース、車重差のおかげで上質なもの。ライディングポジションにも余裕があり、身長170cm後半のライダーでも窮屈さを感じることはない。

便利さを感じたのが、センタースタンドに加えてサイドスタンドも装備していること、ステップフロアがフルフラットで乗り降りしやすいうえに面積が広くて足を置く場所の自由度が高いこと、給油口がフロントインナーパネル内側に位置していてシートを開けたり、かがみ込む姿勢を取る必要がないこと。派手なセールスポイントではないが、実用性が確実に高まるポイントだ。リアブレーキレバーを握るとフロントにもブレーキ効力を分配するUBS(ユニファイド・ブレーキ・システム)も違和感なく安定した制動力が得られる。

逆に気になったのはアイドリング時の振動がやや大きいことと、シート下トランクに高さがなく、小型のジェットヘルメットしか入らないこと。せめてシールド付きオープンフェイスヘルメットが入るようにして欲しい。

画像3: ヤマハ「JOG ONE」インプレ(太田安治)

25万9600円という価格は50ccモデルより8万円近く高価だが、総合性能を考えれば納得できる内容。原付免許ユーザーを切り捨てないメーカーの姿勢も評価すべきだ。

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