独創的なフレームにハイパフォーマンスエンジンを組み合わせ、高品質なスポーツバイクを数多く生み出してきたビモータの哲学はいまなお健在。カワサキ製のパワーユニットを搭載する「KB」シリーズも、KB2からKB399へとその思想が受け継がれている。中排気量に宿る高回転の快感と精緻な車体構成が織りなす魅力を、時代を超えて読み解いていく。
まとめ:オートバイ編集部
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ビモータ「KB2」(1981)「KB399/ES」(2027)解説

ビモータ「KB2」(1981)

タンブリーニの最終章、中排気量に宿る究極のバランス

画像: BIMOTA KB2 1981年

BIMOTA
KB2
1981年

ビモータ初のミドル級完成車で、Z400/500/550/600系カワサキ空冷並列4気筒エンジンを独自フレームに搭載したフルカウルスポーツ。タンブリーニ設計によるフルトラス構造の同軸ピボットフレーム最終作であり、空力を優先したコンパクトなレーサールックと、高いハンドリング性能で知られている。

ビモータ「KB399/ES」(2027)

画像: BIMOTA KB399/ES 2027年 税込価格:146万6300円/245万3000円 発売:2027年春頃

BIMOTA
KB399/ES
2027年

税込価格:146万6300円/245万3000円 
発売:2027年春頃

ビモータKB399 ESは、ニンジャZX-4RRの399cc直列4気筒エンジンとトレリスフレームを核に仕立てた“エディツィオーネ・スペチアーレ”の400ccスーパースポーツ。ドライカーボン製フルカウルやアルミ削り出しバー/ステップ類、オーリンズSTX46リアショック、ブレンボStylemaキャリパーなどを採用し、コンパクトな車体にプレミアムパーツを凝縮。 2027年に国内発売予定。


ベースモデルはカワサキ「Ninja ZX-4RR」

400ccクラスで唯一の4気筒モデル。2026年型はカラー刷新とスマホ連携が強化された。RRはショーワ製サスなどでサーキット志向を強めた上級仕様。

画像: KAWASAKI Ninja ZX-4RR 2026年

KAWASAKI
Ninja ZX-4RR
2026年

イタリアンフレームと国産4気筒の組み合わせ

1981年に登場したビモータKB2〝レーザー〟は、リッターマルチ全盛の時代にあえて中排気量4気筒へと舵を切った異端の存在だ。エンジンにはカワサキZ500系をベースとする空冷並列4気筒を搭載し、48PSというスペック以上に中高回転域での伸びを重視したキャラクターが与えられていた。

しかし、このモデルの真価はエンジンではなくシャシーにある。タンブリーニ時代を象徴する同軸ピボット構造を採用し、チェーンラインとスイングアーム支点を一致させることで、サスペンション作動時の挙動変化を最小限に抑制。さらに細身のスチールパイプを組み上げたフルトラスフレームは、軽量性と剛性を高次元で両立し、まさに〝走る工業彫刻〟と呼ぶにふさわしい完成度を誇った。

短いホイールベースと徹底したマス集中により、コーナー進入では鋭く倒し込み、旋回中は安定したラインを維持するという相反する要素を見事に両立。当時約230万円という価格と、170台前後しか生産されていないという希少性も含め、KB2はビモータの魅力と哲学を凝縮した1台として語り継がれている。

そして2027年、その思想はKB399/ESとして現代に蘇る。ZX-4RR直系の399cc水冷並列4気筒はラムエア加圧時に80PSを発揮し、400ccクラスの常識を超える高回転型ユニットへと進化。シャシーはベースであるZX-4Rのものを活かしつつ、外装や足まわりをビモータ流に再構築し、〝普通二輪で味わえるプレミアムSS〟という新領域を提示する。

特にES仕様ではドライカーボン外装や高性能サスペンションを投入し、機能と造形を高次元で融合。KB2が示した中排気量スポーツの再定義は、40年以上の時を経て、最新技術とともに再び結実したと言えるだろう。

画像: ビモータ「KB2」(1981)「KB399/ES」(2027)解説

ビモータ「KB2」各部解説

画像: カウル内にアナログのスピードメーターとタコメーターを並べた2連構成。メーターユニットの中央に燃料計が配されている。

カウル内にアナログのスピードメーターとタコメーターを並べた2連構成。メーターユニットの中央に燃料計が配されている。

画像: カワサキZ500GP系の空冷並列4気筒DOHCエンジンを、軽量シャシーと組み合わせることで、さらなるポテンシャル向上を狙った。

カワサキZ500GP系の空冷並列4気筒DOHCエンジンを、軽量シャシーと組み合わせることで、さらなるポテンシャル向上を狙った。

画像: 細身の鋼管を三角形に組み上げたフルトラス構造で、タンブリーニ期を象徴する同軸ピボット方式を採用する。スイングアームピボットとドライブスプロケット軸を同一直線上に配置することで、サスペンション作動時のチェーンテンション変化を抑え、旋回中の挙動を極力フラットに保つことができる

細身の鋼管を三角形に組み上げたフルトラス構造で、タンブリーニ期を象徴する同軸ピボット方式を採用する。スイングアームピボットとドライブスプロケット軸を同一直線上に配置することで、サスペンション作動時のチェーンテンション変化を抑え、旋回中の挙動を極力フラットに保つことができる

ビモータ「YB7」(1988)

FZR400エンジンの日本市場向けスペシャル

画像: BIMOTA YB7 1988年

BIMOTA
YB7
1988年

FZR400の心臓を、YB4譲りのシャシーで解き放つ

ヤマハFZR400の直4エンジンを専用アルミフレームに搭載した、1988年発表の日本向け400cc専用“ベイビー・ビモータ”。 軽量なYB4系のシャシーにマルゾッキ倒立フォークとオーリンズサスを組み合わせ、高回転型65PSエンジンを搭載し、ミニ・スーパーバイクと呼ばれた希少車だ。

画像1: 【400ヒーロー列伝・カワサキ・ビモータ編】ビモータ「KB2」(1981)「KB399/ES」(2027)

エンジンを車体剛性の一部として利用するレーサー直系の構造、アルミ製のツインスパー(ペリメーターフレーム)を採用。フレーム単体は約11.5kg、スイングアームは約3.6kgと非常に軽量な骨格だ。

ビモータ「KB2」(1981)「KB399/ES」(2027)写真

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